NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2002年12月後半分

エネルギー

民主党が北極圏野生生物保護区域の石油掘削に対する新たな戦略を検討(2002/12/16号)

議会の主導権が共和党に握られた現在、共和党は再び北極圏野生生物保護区域(ANWR)における石油掘削を提案してくることが予想されることから、民主党はANWRでの石油掘削は経済的に難しいことを説明すると同時にANWR保護による利益や再生可能エネルギー導入を主張するという戦略見直しを実施。

 

米加墨のエネルギー長官、「北米エネルギー効率基準とラベリング」を合同発表(2002/12/19)

米国エネルギー省Spencer Abraham長官、カナダHerb Dhaliwal天然資源大臣、メキシコのErnesto Martensエネルギー大臣が「北米エネルギー効率基準とラベリング(North American Energy Efficiency Standards and Labeling)」という報告書を発表。目的は、北米におけるエネルギー貿易および電力系統の相互連結性の推進と3国間の協力奨励。

 

H2fuel LLC社とアルゴンヌ国立研究所、硫黄不純物除去の不要な燃料電池を開発(2002/12/19)

H2fuel LLC社とエネルギー省(DOE)傘下のアルゴンヌ国立研究所では、硫黄不純物の除去処置を必要とせずに、燃料から水素を発生させることの出来る燃料電池発電機の開発・試験を実施中。「直接熱改質法」と呼ばれる事前処理を全く必要としない技術で、1〜5キロワットの燃料電池システムに利用可能とのこと。

 

エネルギー省、総額440万ドルの省エネルギープロジェクトを決定(2002/12/20)

エネルギー省(DOE)は、ビルディングや生産工程におけるエネルギー利用効率の向上を目的とした省エネルギープロジェクト18件を選定し、総額440万ドルの助成金を授与することを発表。

 

ハワイ州で太陽電池を使いて水素燃料を製造するプロジェクトが計画中(2002/12/20)

ハワイ州で、2〜3MWの大規模な太陽電池システムを用いて水素燃料を製造するプロジェクトが開始予定。ハワイ大学のハワイ自然エネルギー研究所と海軍研究所ハワイ支所ハワイ電力の3者による共同研究事業。燃料電池用の水素燃料を再生可能エネルギーで製造することの実証が目的。


環境

ブッシュ政権が新しいSUVの燃費基準導入を決定(2002/12/16号)

ブッシュ政権は、米国高速道路交通安全局(NHTSA)が提案している小型トラックとSUVの企業平均燃費基準(CAFメjを承認。これにより燃費基準は2007年までに1.5mile/gallon(約0.634km/l)向上し、22.2mile/gallon(9.383km/l)と規定されることとなった。適用は2005年モデルから開始される予定。

 

独立系シンクタンクが複数汚染物質規制を検討する会合を開催(2002/12/16号)

独立系シンクタンクのクリーンエア政策センターは、環境保護庁(EPA)、州政府、電気事業者、環境保護主義者を集め、様々な汚染物質規制(NOx、SO2、CO2、水銀)についての検討を実施中。これはブッシュ政権が2004年の選挙前に環境面でのポイントを改善しておきたく2003年のクリーンエアイニシアティブ導入について、電気事業者の賛同を得ようとしているもの。

 

気候変動問題解決のため、環境保護団体は大企業の株主を説得(2002/12/16号)

環境保護団体の連合は、GMやフォードが地球温暖化対策に取り組むよう株主総会で投票することについて、株主からの十分な協力が得られたと伝えている。環境保護団体がこうした手法を考えたのは、ブッシュ政権の貧弱な環境政策に期待するより、企業に直接気候変動対策を働きかけた方がましだと考えたため。

 

米国26州、連邦基準よりも厳格な大気質基準を導入することは殆ど不可能と回答(2002/12/19)

州政府・米国属領の大気汚染対策官および地方政府大気汚染抑制担当官協会が発表したアンケート調査の結果、半数以上の州で、大気汚染を規制する州政府当局が、連邦政府レベルで制定されたクリーンエア法(CAA)基準よりも厳格な基準を採用できずにいることが明らかとなった。

 

ワシントンDC周辺でディーゼルエンジンによる公害が悪化(2002/12/20)

ワシントンDC政府のThe Metropolitan Washington評議会(COG)は、ワシントンDCエリアでの自動車による公害が悪化していることを懸念。特に大型ディーゼル車やSUV、小型トラックによる排出ガスが大気汚染の原因であり、COGでは大型ディーゼル車について対策を検討中。

 

電力会社の大気汚染物質排出削減は、費用対利益分析から多くの削減が可能(2002/12/20)

「未来のための資源(RFF)」による費用対利益(cost-benefit)分析によると、第107回議会で提案されている法案が規定する有害物質の排出量削減レベル(ブッシュ政権のクリアスカイ・イニシアチブによる提案を含む)より高い削減レベルを電力会社が負担できることを証明できると主張。同モデルはホワイトハウスのJohn Graham規制担当委員長が支持するモデルであり、周囲に驚きを与えている。


サイエンス・テクノロジー

商務省が国立研究所の研究成果を地域経済発展に役立てるための調査研究を準備(2002/12/16号)

商務省技術局は、国立研究所の研究成果を地域経済発展に役立てるための調査研究を行う準備中。主な目的は、国立研究所の技術移転と経済発展への貢献について、どのようにすべきか吟味し、モデルを構築すること。商務省技術政策担当次官は、景気拡大を図るための基本的な情報として必要不可欠と述べている。


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