NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2003年3月前半分

エネルギー

エネルギー省(DOE)が公害ゼロの発電所を目指した“FutureGen”計画を発表(2003/3/3)

DOEは、公害物質排出ゼロの発電所を開発することを目指した“FutureGenモ計画を発表。予算総額は10年間で約10億ドル。ブッシュ政権では、このプロジェクトを気候変動対策における国際協力事業として位置づけ2003年6月に開催予定の「炭素隔離リーダーシップ会議」のオープニングで、約20カ国にプロジェクトへの参加を呼びかける予定。

 

Carmanah テクノロジー社の自動照明制御技術(ALC)が米国特許を取得(2003/3/7)

米国特許庁は、カナダを中心に事業を展開するCarmanah テクノロジー社に対し、自社が製造販売独占権を持つ自動照明制御技術(Automatic Light Control = ALC)に特許を与えた。同社では、ALC技術により、太陽光発電照明装置の信頼性や性能の向上を図ることとしている。

 

GMとShell Hydrogen、首都ワシントンで水素自動車の実地試験を予定(2003/3/10)

GM社とShell Hydrogen社は、首都ワシントンで水素自動車の実地試験を行なう為にパートナーシップを形成したと発表。同パートナーシップでは、94キロワットの燃料電池スタックを搭載した「HydrogenGen3」ミニバンを用いて実証試験を行い、週100回、2年間で総計1万回のテストドライブを予定している。

 

Abrahamエネルギー長官、欧州パートナーとのエネルギー研究協力協定に合意(2003/3/12)

エネルギー省(DOE)のSpencer Abraham長官と欧州委員会(EC)のRomano Prodi議長は、米国-欧州連合非原子力協力協定に追加される燃料電池付属条項(Fuel Cell Annex)で進展があったことを報告し、近い将来これに調印すると発表。これにより、水素研究方法の統一化にも役立つことになるという。

 

Akaka上院議員、安価な地域資源に基づいた水素経済の必要性を主張(2003/3/12)

Daniel Akaka上院議員(民主党、ハワイ州)は、全米水素協会(National Hydrogen Association)主催の年次会議で、Barton Dorgan上院議員(民主党、ノースダコタ州)等が提案した@燃料電池;A定置型燃料電池;B基盤整備の開発に向こう10年間で65億ドルを投資するという水素法案を支持することを表明。

 

クリーンエネルギーのモデル島に変貌するガラパゴス島(2003/3/12)

エクアドル政府と世界自然基金(WWF)が、ガラパゴス島を再生可能エネルギー利用の島に変貌させるという、「ガラパゴス持続可能エネルギー先導策 (The Galapagos Sustainable Energy Initiative)」に調印。エクアドル政府・WWF・トヨタ自動車・Kreider and Associates社が合同で創設したイニシアティブで10年間、総額2,500万ドル。

 

ガソリン価格の高騰に伴い米国内でガソリン-電気ハイブリッド自動車の人気が上昇(2003/3/14)

米国東海岸諸州、カリフォルニア州の消費者は、ガソリン価格の低下は当分の間考えられないと確信し、ハイブリッド車に関心が集まり、ガソリン-電気ハイブリッド自動車の売上が増大しているという。


環境

上院・下院議会でそれぞれ類似のクリアスカイイニシアティブ法案が提案される(2003/3/3)

ブッシュ政権のクリアスカイイニシアティブの議会法案バージョンが上院・下院議会でそれぞれ提案。法案はともに第107議会の提案内容と類似。両法案とも発電所から排出されるNOx、SO2、水銀の3つの大気汚染物質について、排出制限と排出取引を規定しているが、CO2は含まれていない。

 

米国エネルギー効率化経済委員会が、ブッシュ政権の“Climate VISION”を批判(2003/3/3)

米国エネルギー効率化経済委員会(ACEEE)は、先日ブッシュ政権が発表した“Climate VISION”イニシアティブについて、実質的なCO2の削減にならないと批判。さらに、具体的なCO2モニタリングや計測手法が決められておらず、明確な説明責任を果たすことができない点を指摘。

 

カナダの石炭業界、カナダ政府の京都議定書対応を批判(2003/3/4)

カナダ石炭業界は、政府が業界の懸念を無視して、京都議定書の批准したばかりか、削減達成方法の具体的プランを未だに発表していないと批判。政府が炭素税を設定しないと約束したことについて評価しつつも、排出クレジット購入が課税と同じ効果を持ち、輸出競争力に悪影響を及ぼす可能性があると指摘。

 

カリフォルニア州大気資源局、無公害車規制の改正を提案(2003/3/10)

カリフォルニア州大気資源局(CARB)が、自動車メーカーに電気自動車の販売台数を義務づけている現行の無公害車(zero emission vehicle = ZEV)規制を改正する意向であると発表。電気自動車のコストと走行距離を考慮した結果、ハイブリッド車という「現実的な」アプローチを取ることにしたと説明している。

 

MITが燃料電池自動車とハイブリッド車を比較検討した報告書を発表(2003/3/10)

マサチューセッツ工科大学(MIT)は、水素燃料電池自動車よりディーゼルハイブリッド車の方が、2020年までのエネルギー総消費量と温室効果ガス排出量という観点で比較した場合、ハイブリット車の方が環境面で優れているという報告書を発表。


サイエンス・テクノロジー

トロント大学バイオ倫理合同センター、ナノテクノロジー開発の前に広がる問題を予告(2003/3/4)

トロント大学のバイオ倫理合同センター(JCB)の研究報告では、科学と倫理の間にある溝を埋める為に政府と民間部門が協力をしない限り、ナノテクノロジーの進展は、国民の抵抗に直面すると予告。@公平性(equity)の問題;Aプライバシーと安全保障;B環境問題;C形而上的(Metaphysical)問題を提示している。

 

インキュベーターとリサーチパーク、専門化の傾向(2003/3/10)

最近のインキュベーターやリサーチパークでは専門化が進んでいるという。特殊化したインキュベーターやリサーチパークは、地域に存在するテクノロジー分野の活用、および、関連する企業クラスターの成長促進によって地域成長を追求していくため、近隣の大学研究資源との連結やマーケティング戦略等によりコストを節減出来るメリットがあるという。

 

ミシガン州医師らが心臓疾患の患者に自らの幹細胞を使用した初の臨床実験を発表(2003/3/7)

ミシガン州ロイヤルオーク市にあるBeaumont病院の心臓医学者のチームは、心臓発作で苦悩する16歳の患者の心臓組織を回復するため、患者自らの血液内に派生した幹細胞を使用し、治療するという世界初の臨床実験を発表した。


議会・その他

エネルギー法案が下院エネルギー委員会のエネルギー・大気質小委員会に提出(2003/3/4)

下院エネルギー・商業委員会のJoe Bartonエネルギー・大気質担当小委員会委員長(共和党、テキサス州)が、包括エネルギー法案の可決を目指す第一歩として、エネルギー政策審議草案を発表。電気事業再編成と自動車の燃費改善を中心としたもので、北極圏野生生物保護区域(ANWR)の掘削解禁や再生可能エネルギー使用基準(RPS)など論議を招く条項は草案から外された。

 

クリーン自動車への代替を促進する2003年CLEAR法案が提出(2003/3/7)

米国の海外石油依存度削減のためにクリーン自動車への代替を促進する「2003年先端自動車技術によるクリーンで効率的な自動車導入法案(Clean Efficient Automobiles Resulting from Advanced Car Technologies Act of 2003 = CLEAR Act)」が議会に提案された。

 

下院科学委員会、大統領予算案に対する「予算案評価報告書」を発表(2003/3/7)

下院の科学委員会では、大統領予算案に対する「予算案評価報告書(view and estimates reports)」を共和党、民主党が発表。共和党の報告書では、研究開発予算配分の偏りを指摘しているものの、R&Dの優先課題は支持。一方、民主党は、大統領の管理イニシアティブを批判するとともに、国土安全保障、NASA関連予算の増額を要求している。

 

下院と上院の予算決議案で提案されている2004年度裁量的経費の比較(2003/3/14)

下院予算委員会が、7,775億ドルという裁量的経費を盛り込んだ2004年度予算決議案を可決。一方、上院予算委員会では2003年度を144億ドル上回る7,802億ドル。費目別にみると、エネルギー費目は双方で増額となっているが、天然資源・環境費目や科学・宇宙・技術費目は、上院案では増額、下院案では削減となっている。

 

上院の財政委員会とエネルギー委員会、「2003年エネルギー優遇税制法案」を回覧中(2003/3/14)

超党派メンバーによって草稿され、総額160億ドル〜200億ドルという優遇税制を盛り込んだ「2003年エネルギー優遇税制法案 (Energy Tax Incentives Act of 2003)」が、上院で回覧中。最終的には包括エネルギー法案に追加される見込みのため、Grassley財政委員長は、エネルギー政策法案議事日程と歩調を合わせ、速やかに同法案を委員会で可決することを希望しているという。


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