NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2003年6月後半分

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

6月16日号

エネルギー省、大学石炭研究グラントの2003年受賞者を発表

Spencer Abrahamエネルギー省(DOE)長官、大学石炭研究(UCR)計画下で、米国14州の17大学機関に総額280万ドルのグラントを授与すると発表。大学生に石炭問題に取り組む実地体験の場を提供する同計画は、1979年の開設以来、1,600名以上の学生と657件のプロジェクトを支援。大学側にはコストシェアが奨励されており、2003年の大学側負担は42万1,882ドルとなる予定。(DOE Fossil Energy Techline, June 11, 2003)

再生可能エネルギー利用を推進するペンシルバニア州

ペンシルバニア州、バイオマス・風力・小規模太陽光発電といった再生可能エネルギー計画を支援するため、Pennsylvania Energy Harvestという500万ドルのグラント計画を開設。農業地域の環境と経済の向上を目的とする同計画の資金源は、幾つかの州計画予算とDOEからの助成金で、グラント対象は商業部門・非営利組織・地方政府・大学等。(Solar and Renewable Energy Outlook, June 1, 2003)

ピュー海洋委員会、米国の海洋政策に関する報告書を発表

ピュー海洋委員会、米国の海洋と海洋政策の現状を査定した新報告書「アメリカの生きている海 (Americaユs Living Oceans: Charting a Course for Sea Change)」を発表。環境面・経済面で非常に重要な海が、有限で壊れやすいシステムであるという事実を海洋政策に反映させる必要があると警告。一方、将来起こり得る危機の回避や海洋の受けた被害の修復は可能であると強調し、幾つかの具体的な施策を提起。(Pew Oceans Commission).

モンタナ大学を中心とした研究グループ、気候変動が植物成長を促したと報告

モンタナ大学とスクリップス海洋学研究所の科学者チーム、気象データと人工衛星による植物成長の観測を基に、1982年から1999年までの気候変動が6.17%の植物成長率増大につながったと指摘。北半球では温度上昇が、アマゾン盆地では日光量の増大が、そして、オーストラリアでは降雨量増大がそれぞれ植物成長を助長したと報告。(Science, June 6, 2003)

水素経済の発展に関する新たな懸念:オゾン層への影響は?

カリフォルニア工科大学(カルテック)の研究者等、水素経済への移行には、予想だにされなかった環境問題がつきまとう可能性ありと警告。パイプラインや貯蔵タンク、及び燃料電池から漏れる水素は、成層圏の水素濃度を3倍にすると推定。成層圏の成分変化によってオゾン層の化学的性質が変わり、最悪のケースでは更に約8%の破壊が起こる得るにも拘わらず、科学者や政策策定者は水素がオゾン層破壊を助長する可能性を考慮していないと指摘。(Caltech Press Release, June 12, 2003)


6月17日号

Abrahamエネルギー長官、水素研究開発における米国-欧州連合協力の重要性を強調

Spencer Abrahamエネルギー省長官、欧州委員会の水素・燃料電池に関するハイレベル会議(European Commissionユs Conference of the High Level Group on Hydrogen and Fuel Cells)で行なった基調演説で、水素分野における米国-欧州連合の協力の重要性を強調。また、欧州委員会に対し、2003年秋スタートの「水素経済のための国際パートナーシップ(International Partnership for the Hydrogen Economy)」という大臣会合への参加を奨励。(DOE Press Release, June 16, 2003)

欧州議会のスウェーデン代表、欧米間気候変動交渉の停滞を批判

欧州議会(European Parliament)のAnders Wijkmanスウェーデン代表、ブッシュ大統領の京都議定書撤退以来、欧米間には気候変動問題に関する対話が殆ど存在しなくなったと指摘。EUではメンバー諸国による京都議定書目標の達成を助長するため、エネルギー効率・代替燃料・再生可能エネルギーに対するコミットメントを新たにしているが、米国の関与不足で炭素価格が安定せず、排出権取引計画が邪魔されるため、EU諸国による京都議定書目標の達成が困難になっていると批判。(Greenwire, June 16, 2003)


6月18日号

ハワイ電力、記念すべき2万台目の太陽熱温水器を設置

家庭用太陽熱温水器の普及を奨励するため、1996年から戸主へのリベートを実施してきたハワイ電力(HECO)とその子会社、ハワイ州ホノルル市Maikik地区に住む一家に、同計画開始以来、記念すべき2万台目にあたるユニットを設置。一戸建て住宅(約6万戸)の約25%が主要一次温水システムとして太陽熱を利用しているハワイ州は、人口ひとり当たりの太陽エネルギー利用では米国第一位。(HECO, June 10, 2003)

国立標準規格技術研究所の研究チーム、歯の自己治療を促す「スマート材料」を開発

国立標準規格技術研究所(NIST)の研究者、ポリマーに非晶系リン酸カルシウムを埋め込んだ「スマート材料」を開発。スマート材料は、唾液によってカルシウムとリン酸イオンを放出。これが、歯の破損箇所や腐敗箇所に、自然の歯の構成成分である無機物に似た結晶系リン酸カルシウムを形成するという仕組み。(NIST Update, June 9, 2003)

2004年大統領選に出馬するKerry上院議員、自らの国家エネルギー政策を発表

2004年大統領選の民主党候補に名乗りでたJohn Kerry上院議員(マサチューセッツ州)、自らの国家エネルギー計画を発表。現政権のエネルギー政策を「石油大会社の、石油大会社による、石油大会社のための」政策であると批判し、米国は中東石油への依存に終止符を打つために、エネルギー効率化インセンティブを提供しつつ国内エネルギー資源の開発を推進していくべきであると主張。(Greenwire, June 16, 2003)

Dirk Kempthorneアイダホ州知事が、次期EPA長官候補に浮上

アイダホ州のDirk Kempthorne州知事(共和党)、EPAの次期長官候補に指名される可能性。1993年から1998年まで連邦議会の上院議員であった同知事は、上院環境公共事業委員会の飲料水・漁業・野生生物小委員会の委員長を務めた人物。保守派で州政府権利の支持派と見られているが、1998年には絶滅危険種保護法(Endangered Species Act)の徹底改訂法案で超党派のコンセンサスを獲得することに成功。(Greenwire, June 17, 2003)


6月20日号

カナダ連邦政府、水素燃料電池プロジェクトに1,410万(カナダ)ドルを投資

カナダ連邦政府、水素経済の構築および温室効果ガスの削減を支援する水素燃料電池プロジェクト4件に、1,410万カナダドルを提供すると発表。@IMW産業イニシアティブ;Aバンクーバー燃料電池自動車計画;BHydrogenics社の10キロワット級燃料電池モジュール開発計画にはカナダ天然資源省が資金を提供。CQuestAir社の燃料電池と水素基盤整備のコスト削減・効率改善技術開発計画にはカナダ産業省が協力を予定。(SolarAccess.com, June 19, 2003)

エネルギー未来連合、石油消費量と二酸化炭素排出の大幅削減を勧告する報告書を発表

エネルギー未来連合(Energy Future Coalition)、向こう25年間で石油消費量と二酸化炭素排出量を3分の1削減するよう米国政府に勧告する報告書を発表。米国は将来的に二酸化炭素の排出規制を強いられると予告し、連邦政府は二酸化炭素関連イニシアティブの予算を増大すべきであると提言。 (Greenwire, June 18, 2003)

ブッシュ政権の要請によって気候変動に関する章が削除された「環境白書」

ニューヨークタイムズ紙、発表が待たれている環境保護庁(EPA)の環境白書(State of the Environment)には行政管理予算局や環境問題委員会等による大幅な草稿改定が入り、最終的には地球気候変動に関する章が排除されたと報告。(The New York Times, June 19, 2003)

Dick Gephardt下院議員、「アポロ21計画」と呼ぶエネルギー政策を発表

2004年大統領選の民主党指名候補を目指すDick Gephardt下院議員(モンタナ州)、「21世紀エネルギー独立を目指すアポロ21計画(Apollo 21 Project for Energy Independence in the 21st Century)」という自らのエネルギー計画を概説。中東石油への依存度を低減させながら米国経済を復興させるという総額2,000億ドルの同計画が、向こう10年間、米国の主要経済活力となり、推定200万の新雇用を創出する可能性があると主張。(Greenwire, June 18, 2003)


6月23日号

欧州議会、ナノテク進歩に伴う危険性を把握するまで研究開発を抑制するよう勧告

欧州議会(European Parliament)、ナノ科学・ナノ技術分野の急速な進歩が呈する潜在的危険についてのセミナーを開催。特に米国に対して、ナノテクノロジーの研究開発があまりにも急速に進んでいることから、ナノテクが環境や公衆衛生に及ぼす影響を政府が把握し追いつけるよう、ある一定の制約を設けるべきだと主張。(Manufacturing and Technology News, June 17, 2003)

Y染色体には遺伝子暗号の欠陥を自己修復する能力が存在

ホワイトヘッド研究所(Whitehead Institute)とワシントン大学医学部(Washington University School of Medicine)の科学者チーム、Y染色体は重要な遺伝子についての予備複製を有しており、それを用いて自己の遺伝子情報の欠陥を自己修復する能力があると発見。Y染色体が有する修復法の唯一の欠点は、修復の過程でミスが生じると、DNAの一部分が削除されるという可能性。(The Associated Press, June 18, 2003)

先端セラミック研究所、再生外科手術の革命となる新多孔質重合体を開発

先端セラミック研究所(Advanced Ceramic Research = ACR)の科学者等、再生外科手術の革命につながる、実際の人骨と同じほどに強固な重合体を開発。同重合体は、人体に徐々に吸収され、骨を自然に元に戻すことが可能。破損した骨の3次元のイメージを創造し、その後数時間以内に特注生産の人工骨によって破損部分を差換えるため、効率的で短時間に人口骨を製造するプロトタイプ機器も開発中。(Reuters News, June 18, 2003)

製造技術普及計画、2004年度にも予算要求額全額を獲得する可能性

上院歳出委員会の商務省・司法省・国務省・裁判所担当小委員会における公聴会、ホワイトハウスから廃止を求められている製造技術普及計画(MEP)の2004年度予算獲得を擁護。証人等は、中小企業の技術力向上におけるMEP計画の有用性を賞賛し、雇用創出と所得税収入増加にも貢献している点を指摘。(Manufacturing and Technology News, June 17, 2003)


6月24日号

カナダ環境大臣、連邦政府による2003年のクリーンエア・イニシアティブを概説

カナダのDavid Anderson環境大臣、第4回トロント・スモッグ首脳会議(Fourth Annual Toronto Smog Summit)において、カナダ連邦政府による2003年のクリーンエア・イニシアティブに関する考え方を概説。主要焦点はエネルギー消費量と大気汚染の削減。主要活動は、産業部門・運輸部門・エネルギー部門において着手される予定。(Environment Canada June 20, 2003)

米国-ブラジルの2国間エネルギーパートナーシップが設立

ブッシュ大統領とブラジルのLuiz Inacio Lula da Silva大統領、再生可能エネルギー・エネルギー効率・水素経済・炭素隔離といった問題に取組む2国間エネルギーパートナーシップの設立で合意。同協力の最初の協議会は2003年12月に開催予定。また、両国は、安全向上・費用削減を通して原子力技術を向上するため、研究開発努力の促進を目的とする、原子力エネルギーに関する協定にも署名。(DOE Press Release, June 20, 2003)

スーパーコンピューターメーカー、クラスター基盤のコンピューター製造を利用

スーパーコンピューターメーカ等、コンピューターチップの価格低下及び先端ネットワークの拡大に伴なって、多数の比較的安価でしかも低出力のコンピューターチップをネットワーク化した「クラスターベース法(cluster-based approach)」によるスーパーコンピューター製造を開始。6ヶ月前には世界の高速コンピューター上位500台の内の56台に過ぎなかった同スーパーコンピューターは、現在119台に増大。(The Wall Street Journal, June 23, 2003)

米国食品医療品局、薬品の市場化を迅速化するために薬品認可過程を改正する予定

米国食品医療品局(FDA)、安全な薬品及び治療への迅速なアクセスを患者等に提供するための、ホワイトハウスによるイニシアティブの一環として、FDAの薬品認可過程を改正する予定。まずは、薬品及び治療の認可または非認可にかかる期間の評価を開始予定。FDA規制過程の効率化が、薬品メーカーや革新治療過程を推進する研究者等へのインセンティブとなることに期待。(The Wall Street Journal, June 23, 2003)


6月25日号

モンタナ州立大学における燃料電池ワークショップ、燃料電池R&Dの重要性を討議

パシフィックノースウエスト国立研究所(PNNL)のGary McVay氏、モンタナ州立大学(MSU)で開催された燃料電池ワークショップにおいて、燃料電池のコスト効率面における問題点を提起。燃料電池の広範な市場化への見通しは遠いが、米国に技術基盤を構築するために、燃料電池の研究開発努力を継続するよう奨励。MSUの教授も、同大学が既に燃料電池カリキュラムを作成している米国内のごく僅かな大学の1つであると強調し、燃料電池R&D努力の重要性に同意。(SolarAccess.com, June 24, 2003)

環境保護庁、「環境白書原案」を公表

EPA、初の「環境白書(State of the Environment)」の原案となる「環境白書原案(Draft Report on the Environment)」を発表。450ページの専門的資料と147ページの一般向け文書によって構成された同報告書は、米国の環境が30年前よりクリーンになったものの、都市開発の加速・水質汚染・大気汚染等が未だ懸念すべき問題であると指摘。 (EPA Press Release, June 23)

米加政府、越境大気汚染管理を促進するための合同パイロットプロジェクトを発表

カナダと米国政府、両国間の越境大気汚染管理を促進するために、@ジョージア盆地-プジェット海峡国際大気境界戦略プロジェクト;A五大湖盆地大気境界管理枠組プロジェクト;B越境大気汚染研究プロジェクトという3件の合同パイロットプロジェクトを発表。州政府・財界・地域団体・利害関係者等が参加する同プロジェクトは、2003年の「越境大気質戦略(Border Air Quality Strategy)」の方針を追従。(Greenwire, June 24, 2003)

EPA、アジア・中米からの汚染が米国のクリーンエア・水質を悪化させていると発言

EPAの大気放射能局長、クリーンエア法の諮問委員会に対して、アジア諸国で放出され漂流してきた窒素汚染物が米国汚染削減努力を最高25%相殺していると発言。また、40%の水質水銀汚染は中米からの汚染に起因しているため、米国のクリーンエアおよび水質基準を満たす努力が妨害されていると初めて認知。(Inside EPA, June 20. 2003)


6月26日号

炭素隔離リーダーシップフォーラム、炭素隔離を推進する枠組協定に合意

エネルギー省(DOE)のSpencer Abraham長官、欧州連合(EU)及びその他12ヶ国のエネルギー高官、バージニア州で開催された国際炭素隔離会議において、炭素隔離リーダーシップフォーラム(CSLF)を支持する枠組協定に署名。同協定は、炭素貯留及び炭素隔離研究開発(R&D)に関する協力を進めるための枠組を提供し、調印国に、無公害発電所を開発する「FutureGen計画」への参加機会を提供。(Greenwire, June 25, 2003)

商務省、新報告書「IT労働力のための教育訓練」を発表

商務省(DOC)、米国における情報技術(IT)労働力・教育・訓練環境の現状を調査した225ページの新報告書「情報技術労働力のための教育訓練(Education and Training for the Information Technology Workforce: Report to Congress from the Secretary of Commerce)」を議会に提出。過去10年間における米国のIT教育・訓練基盤の大幅成長、多様で専門化するIT分野の雇用、特定の技術能力・経験・学位・産業知識を持つ労働者を捜求する雇用者側の意見および複雑で急速に変化するIT訓練環境等を報告。(DOC Press Release, June 19, 2003)

商務省、米国の技術分野におけるインキュベーターの実績に関する報告書を発表

DOC、米国トップクラスのインキューベーター計画を研究した報告書「A National Benchmarking Analysis of Technology Business Incubator Performance and Practices」を発表。DOC技術局の技術政策部(OTP)・全米ビジネスインキュベーション協会(National Business Incubation Association)・フロリダ大学の南部技術応用センター(Southern Technology Application Center)が協力して、@インキュベーター計画の成功・失敗例の調査;A成功例と業績の関係;Bインキュベーターが使用する組織・管理方法の種類等を調査。地域社会及び地域経済における技術分野のインキュベーターの重要性を強調。(DOC Press Release, April, 2003)

下院エネルギー大気質小委員会、石炭火力発電所の未来に関する公聴会を開催

下院エネルギー商業委員会のエネルギー大気質小委員会、将来の石炭火力発電所のあり方に関する公聴会を開催。エネルギー省(DOE)のGeorge Rudins石炭電力システム担当次官補代理は、石炭ガス複合サイクル(IGCC)の効率も過去2~3年間で著しく向上し、将来、少なくとも60%の効率達成が期待されると発言。米国エネルギー供給には不可欠な石炭利用を今後拡大するためには、排出量削減・排出削減技術費用の削減・効率増大が必要であると指摘。(House Energy and Commerce Committee, Subcommittee on Energy and Air Quality, June 24, 2003)


6月27日号

ロサンゼルス市、「太陽エネルギー基金計画」を承認

ロサンゼルス市の水資源・電力委員会(LADWP)、太陽光発電装置の導入インセンティブを市民や企業に2011年6月まで提供する「太陽エネルギー基金計画」を承認。推定予算は1億5,000万ドル。2003年度に総額2,000万ドル、2004年度に総額1,600万ドル、その後は年間800万ドル~1,600万ドルづつの提供を予定。(SolarAccess.com, June 25, 2003)

米国農務省・エネルギー省・内務省、木質バイオマス副産物利用で協力する覚書に署名

Ann M. Veneman農務省(USDA)長官、Spencer Abrahamエネルギー省(DOE)長官およびGale A. Norton内務省(DOI)長官、再生可能エネルギー資源として、森林および連邦政府所有地における牧草地修復計画から採取される木質バイオマス副産物の利用を促進するために、同3省庁間における一貫した政策・手順を策定する覚書に署名。同覚書はブッシュ政権のバイオマスエネルギー市場化促進努力の一部でもある。(Department of the Interior, June 19, 2003)

エコノミストのPopkin氏による「アメリカの将来保障:確固たる製造技術基盤への提言」

全米製造業者協会(NAM)、エコノミストのJoel Popkin氏による新報告書「アメリカの将来保障:確固たる製造技術基盤への提言(Securing Americaユs Future: The Case for a Strong Manufacturing Base)」を発表。製造部門が革新・成長・雇用の鍵であるとする一方で、米国における事業コスト増大・国際競争の拡大によって、米国の製造産業が弱体化する危機に直面していると指摘。(NAM Press Release, June 10, 2003)


6月30日号

環境保護庁のLinda Fisher副長官も辞任を表明

次期環境保護庁(EPA)長官候補の一人と目されていたEPAのLinda Fisher副長官、2003年7月11日付けで辞任することを発表。EPAのスポークスパーソンであるJoe Martyak氏も、2003年7月18日付けの辞表を提出。任務最終日となったChristie Whitman長官は、ホワイトハウスでブッシュ大統領と会い、議会の夏季休会後の今秋に自らの後任を指名するよう提案。(Greenwire, June 27, 2003)

Whitman現EPA長官、米国の環境保護団体を逆効果的で対立的であると批判

去り行くEPAのWhitman現長官、特にホワイトハウスとEPAの「環境白書(State of the Environment)」に対する環境保護主義者の修辞的な攻撃が、今後の環境面での取り組みを妨げる可能性があり、米国の環境保護団体は逆効果で対立的であると批判。気候変動部分の削除に異議を唱えることは理解できるが、この省略を理由に報告書全体を拒否したことに立腹。(Inside EPA, June 27, 2003)

全米先端製造技術連合、米国の繁栄および生産性の維持には製造部門が重要であると主張

全米先端製造技術連合(NACFAM)、今月上旬に発表した白書「産業の変容:生産性ブームを維持する鍵(Industrial Transformation: Key to Sustaining the Productivity Boom)」において、米国の繁栄および生産性の維持には製造部門が重要であると主張。製造部門の雇用確保で米国が発展途上国と競争していくために、@先進製造技術使用の大幅な加速化による労働生産性の向上;A官民パートナーシップ拡充による製造のための国家資源の活用といった改革を提案。(NACFAM Press Release, June 3, 2003)

DFJ社、D-Wave社と量子コンピューター事業における初のベンチャー投資契約に合意

ナノ技術志向のベンチャー投資会社であるDraper Fisher Jurvetson (DFJ)社、カナダ企業のD-Wave社と量子コンピューター事業の立上げ資金を提供する初のベンチャー投資契約に合意。D-Wave社は「エンタングルメント」と呼ばれる量子物理学的現象の操作によって量子計算の難関を回避できると推察しているが、同設計では量子プロセッサをほぼ絶対零度(摂氏-273.15度)まで冷却する必要があり、量子コンピューターの構築までには最低5年を要すると指摘。(USA Today. June 25, 2003)

自然保護有権者同盟、2004年民主党大統領候補による初のフォーラムを開催

自然保護有権者同盟(League of Conservation Voters)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校において、2004年大統領候補に名乗りをあげている民主党大統領候補等が、特に環境問題をとりあげる初のフォーラムを開催。John Kerry上院議員(民主党、マサチューセッツ州)は、環境問題に焦点を当てるために司法省内に新次官補を設け、燃費の悪い自動車購入者への税控除は適用しないと約束。Joe Liberman上院議員(民主党、コネチカット州)も様々な部門による温室効果ガス排出量の上限設定の重要性を強調。(Greenwire, June 27, 2003)


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