NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2006年4月後半分

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

4月28日号

農務省、木質バイオマスを利用するプロジェクトに420万ドルのグラントを給付

農務省(USDA)が、木質バイオマスの再生可能エネルギー・製品源としての使用拡大を目的に、9州の小企業18社に約420万ドルのグラント(経費分担型)を授与したことを発表した。グラントの平均額は233,000ドル強で、国有林にある木質バイオマスの用途開発に使われる。またグラントは、小木や木質バイオマスの使用を妨げる経済的および市場の障害に取り組むプロジェクトにも充てられる。

グラント受領者にはプロジェクト経費の少なくとも20%負担が義務付けられることになるため、総プロジェクト・コストは約1,300万ドルになると見積もられている。

今回のグラントを獲得したプロジェクトのほとんどは米国西部で実施されるもので、ニューメキシコ州で4件、オレゴン州とアリゾナ州でそれぞれ3件、カリフォルニア州で2件、さらに、アラバマ、モンタナ、ユタ、ワシントンの各州で1件づつとなっている。(USDA News Release, April 24, 2006)

Dennis Hastert下院議長、5月早々にエネルギー関連法案を提出予定と発表

ブッシュ大統領の議会への要請を受け、Dennis Hastert 下院議長(共和党、イリノイ州)は、共和党下院議員達がガソリン価格高騰に対処する一連の対策を策定中であり、早ければ来週中にも下院へ提出される見込みであると述べた。共和党議員の取り組みには、おそらく資源、エネルギー・商業、科学の各委員会の意見が取り込まれると思われる。対策には以下の措置が含まれる可能性が高い。

  • 北極圏野生生物保護区域(Arctic National Wildlife Refuge = ANWR)の探査と掘削の解禁
  • 価格便乗値上げに対する民事処罰を規定し、連邦取引委員会(Federal Trade Commission)の役割を強化する、価格便乗値上げ取締り規定
  • 地域毎に異なるブティック燃料(boutique fuels)の種類制限
  • 戦略的石油備蓄(Strategic Petroleum Reserve)の夏季の備蓄制限
  • 水素の推進

(Environment and Energy Daily, April 27, 2006)

Danielsインディアナ州知事、バイオ燃料の経済ベネフィットを称賛

再生可能燃料の生産と使用に拍車をかけるため、Mitch Danielsインディアナ州知事(共和党)が3月21日に、「バイオ燃料の使用および生産クレジット法案(Biofuels Use and Production Credits Bill:州議会第 353号議案)」に署名した。この法律は、バイオディーゼル生産とバイオディーゼル混合、および、エタノール生産に対する税額控除の上限を(従来の2,000万ドルから)5,000万ドルに引き上げる内容となっている。新法律は、2008年までE85燃料の消費税を1ガロンあたり10セント税減することを許可するほか、バイオディーゼル混合燃料の小売に対する税額控除を2010年まで延長し、更には、新技術に投資する石炭ガス化複合発電所への税額控除を延長する。

この新法によって、インディアナ州は、年間10億ガロンという再生可能燃料生産目標の実現に向けて前進するものと州政府は期待している。(Indiana Governor's Office News Release, April 25, 2006)


4月27日号

ブッシュ大統領、石油価格高騰対応策を発表

ブッシュ大統領は4月25日、再生可能燃料協会(Renewable Fuels Association)主催の会合で、米国の輸入石油依存度がこの20年間で25%から約60%に拡大したこと、輸入先として不安定な政府や米国に敵意を抱く諸国に依存していることを指摘し、石油中毒は国家安全保障問題であるという主張を繰り返した。また、石油価格高騰の理由の一つとして、中国やインド他における石油消費激増によって世界の石油需要が供給を遥かに上回るペースで増大しており、これが石油価格を押し上げていることを挙げた。

ブッシュ大統領は、@省エネ奨励;A国内生産の拡大;Bエタノールのような代替エネルギー資源の開発を盛り込んだ包括エネルギー法案に昨年署名したことは意義あることだが、なすべき事は未だたくさんあると発言し、今夏中続くと予想されている石油高への対応策として、4部構成の計画(four-part plan)を発表した。同計画の概要は下記の通り:

1. ガソリン価格が米国人消費者にとって公正であることを保証

  • 石油価格便乗値上げの監視
    • 司法省に対し、連邦取引委員会(Federal Trade Commission = FTC)およびエネルギー省(DOE)と協力してガソリン価格の便乗値上げについて調査するよう指示
    • 「2005年エネルギー政策法」に盛り込まれた石油・ガス会社への天然ガス探査補助金や税額控除を撤廃するよう議会に要請

2. 優れた燃料効率の推進

  • 台数制限(注:1)があるハイブリッド車・ディーゼル車の税額控除(最高3,400ドル)を今年に限り、販売されるハイブリッド車・ディーゼル車の全車に提供

3. 原油およびガソリンの国内供給拡大

  • 戦略石油備蓄(Strategic Petroleum Reserve = SPR)の積み増しの一時停止(注:2)
  • 地域的な燃料供給不足を回避するため、燃料に関する大気汚染基準の一時免除を環境保護庁(EPA)長官に要請(注:3)
  • 地域毎に異なるブティック燃料(Boutique fuel)の数を減らすため、州知事から成る新タスクフォースの結成をEPA長官に指示
  • 石油精製所の拡張・新設に関する手続きの迅速化
  • 北極圏野生生物保護区域(ANWR)の解禁による国内石油供給の増加

4. 石油代替燃料への投資

  • 議会に対し、最も有望なガソリン消費削減策の内でも、エタノール利用拡大;ハイブリッド車改善;水素技術開発を重視する先進エネルギー・イニシアティブ(ACI)への支援要請
  • エタノール生産・利用の促進
  • セルロース系エタノール、バイオディーゼル、プラグイン・ハイブリッド他のガソリン代替技術の促進

注釈:

1:各メーカーあたり、6万台。

2:国家経済会議(National Economic Council = NEC)のAl Hubbard議長は4月25日のブリーフィングで、ハリケーン・カトリーヌ後に発生した石油価格高騰を緩和するため、SPRから約1,200万バレルを放出したが、この内の1,000万バレルのSPR返却を秋まで延期し、返却の約束が既に交わされた残りの200万バレルについても秋まで延期する可能性をDOE長官に検討するよう要請したと説明している。

3:Al Hubbard NEC議長によると、特定規定の一次免除をEPA長官に要請するというオプションを州政府に付与するもので、ケース・バイ・ケースで検討されることになるという。同基準を一次免除する大統領権限は20日間のみだが、大統領はこれを継続的に再認可していく予定かという記者の質問に対し、Hubbard議長は、必要が生じれば検討すると回答した。


4月26日号

ブッシュ大統領、アースデーに代替燃料開発を唱導

ブッシュ大統領は4月22日のアースデーにカリフォルニア燃料電池パートナーシップ来訪の機会を利用して、代替車や代替燃料の利用拡大を唱道した。大統領はガソリン価格が2006年の夏の間、高値で推移することが予想されると指摘した上で、国内産の再生可能燃料源に早めに移行するよう訴えた。また、水素燃料車奨励策を拡充するよう議員等に要請した。

ブッシュ大統領は、水素分野での大規模な研究開発の利点を説明し、水素燃料電池の製造コストが過去2〜3年で半減したと指摘した。また、ハイブリッド車の特性を称え、プラグイン・ハイブリッド技術の利用拡大を唱道した。

さらに大統領は、政権の環境問題への取り組みの進展についても簡単に言及し、大気質や水質を大幅に改善する活動に同政権が熱心に取り組んでいると述べた。(Greenwire, April 24, 2006; The Washington Post, April 22, 2006)

上院エネルギー・天然資源委員会、石炭液化技術に関する公聴会を開催

上院エネルギー・天然資源委員会が4月24日に、石炭液化(coal-to-liquids = CTL) 技術に関する公聴会を開催した。上院議員等はエネルギー省(DOE)、民間部門、および、天然資源防衛委員会(Natural Resources Defense Council = NRDC)の代表者等の証言を聴聞した。

Jim Bunnings 上院議員(共和党、ケンタッキー州)によると、今回の公聴会は、2005年エネルギー政策法のどこを改善・改良できるか理解することを目的とした一連の公聴会の皮切りであるという。同議員は、石炭液化の奨励策を新たに導入すれば、2005年エネルギー法案が原子力発電施設新設の見通しを改善したと同様に、石炭液化技術の開発に弾みをつけることができるとコメントした。また、石炭供給者は現在の需要でさえ満たすのが困難な状況であるため、石炭液化技術が広く導入されれば石炭供給者の負担がさらに増えることになるため、石炭供給施設の許可制度を現代化する必要があると指摘した。(Senate Energy and Natural Resources Committee Hearing, April 24, 2006)

環境保護庁と司法省、ノースダコタ州の電気事業者2社とNSRで和解

環境保護庁(EPA)と司法省が4月24日に、ノースダコタ州農村地域の電気事業者2社(ミネソタ・パワー・コーペラティブとスクエア・バット・エレクトリック・コーペラティブ)と、新排出源査定評価(New Source Review = NSR)違反問題で和解に達したと発表した。NSRに関する和解としては全国で10番目、米国西部の発電所とではこれが第一号となる。

今回の和解により、年間約23,600 トンの二酸化硫黄排出、および、年間約 9,400 トンの窒素酸化物排出が削減されるものと見積もられている。これらの削減の推定コストは1億ドル以上となるほか、2社は和解条件に従って、風力発電プロジェクトを含む再生可能エネルギー・プロジェクトに500万ドルの資金を提供することになる。(EPA News Release, April 24, 2006)


4月24日号

ニュージャージー州公益審議会、2020年に20%という再生可能エネルギー使用基準(RPS)を採択

ニュージャージー州公益審議会(New Jersey Board of Public Utilities)が、2008年で4%という現行の再生可能エネルギー使用基準(Renewable Portfolio Standard = RPS)を大幅に拡大・延長する新規制を採択した。新規制は、2020年までに同州の電力の20%を再生可能資源利用で賄うことを義務付けるもので、この内の2%を太陽光発電で達成するよう定めている。この2%という目標は約1,500メガワットにあたり、ニュージャージー州は人口一人当たりでは、カリフォルニア州につぐ全米で2番目の太陽光発電を有する州となる。ニュージャージー州公益研究グループ(New Jersey Public Interest Research Group)のSuzanne Leta女史によると、同州にとっての次のステップは、太陽電池パネルの設置を希望する住民やビジネスの需要に対応できる十分な財源をソーラーリベート計画に確保することであるという。

ニュージャージー州のRPS義務の大半は、風力発電の開発やバイオマス燃焼炉によって遵守される見込みであるが、Leta女史によると、この新政策が契機となって波力発電や潮力発電といった海洋エネルギープロジェクトの普及も期待されるという。同州では1999年の電力規制緩和以来、電力事業が全て民営化されており、新たなRPS義務は同州で送配電を管理する企業の肩にかかることになる。従って、こうした送配電管理会社がRPS義務を満たさない場合には、罰金が課されることになるという。(RenewableEnergyAccess.com, April 18, 2006)

癌治療の見方に革命を巻き起こしている、ガン幹細胞研究

タイム誌が先頃、ガン幹細胞(cancer stem cell)研究分野の拡充について特集を組んだ。この記事によれば、この分野の研究は、ガン研究者やその他の科学者にガン治療の見方を変えさせる小革命を巻き起こしているいう。

「ガン幹細胞」は、からだの至るところで自己複製する力を持っている。ガン幹細胞が普通の幹細胞と大きく違う点は、@ガン幹細胞は普通の幹細胞と同様で複製を行うが、ガン幹細胞の方は「自滅的な自己増殖」は行わず、からだの異なる部分に周期的に発現するということ;Aガン幹細胞は胚性幹細胞とは異なり、自己の細胞のタイプの複製を作ることしかできないという2点である。

この記事では、研究者等がガン幹細胞研究の例として下記を挙げている:

  • カリフォルニア州ドゥランテのシティ・オブ・ホープ癌センターの癌専門医は、小細胞肺癌の発生を誘発する一群の癌幹細胞を同定したことを先頃発表した。
  • スタンフォード大学の科学者等はシティ・オブ・ホープ癌センターの概念を一歩進め、乳がん腫瘍から幹細胞を検出することによって、この疾患の進行を正確に予測する遺伝子マーカーを特定することができた。

(Time Magazine, April 17, 2006)

カリフォルニア州議会、バイオディーゼル使用義務付け法案を検討中

カリフォルニア州議会は、Christine Kehoeカリフォルニア州上院議員(民主党)が提案した、バイオディーゼル混合燃料の使用拡大を目的とする法案(州議会第 1675号議案)を検討中である。同法案が可決されれば、2008年1月1日から2%のバイオディーゼル(植物由来のディーゼル油)混合が義務付けられ、その割合は2010年には5%に引き上げられることになる。2005年にカリフォルニア州が消費したディーゼル燃料は年間30億ガロン、バイオディーゼルは年間500万ガロンであった。同法案の使用義務付け要項は、同州のバイオディーゼル消費量を2008年で6,100万ガロン、2010年には1億6,400万ガロンまで拡大することを意味するものである。

同法案ではまた、混合の義務付けによって車両のエンジンやシステムに損害が出た場合には、この義務付けを一時中断する権限をカリフォルニア州大気資源局(California Air Resources Board)に付与しているほか、バイオディーゼルの供給に問題が出た場合には、バイオディーゼル混合の義務付けを一時中断する権限をカリフォルニア州エネルギー委員会に与えている。同法案は4月20日、同州の上院環境問題委員会において4対2で可決され、上院歳出委員会へと上程された。

全米バイオディーゼル審議会(National Biodiesel Board)は、カリフォルニア州には同法案の定めるバイオディーゼル使用目標を達成できる生産能力が存在すると指摘している。(RenewableEnergyAccess.com, April 21, 2006; California Senate Committee on environmental Quality Bill Analysis, March 27, 2006)


4月18日号

ペンシルバニア州、同州初のエタノール工場建設で合意間近

ペンシルバニア州のEd Rendell州知事(民主党)は同州で消費されるペルシャ湾からの輸入原油を削減する方法として、代替燃料生産企業の誘致に懸命であるが、同州初のエタノール工場建設で企業との合意が間際になっているという。Kathleen McGintyペンシルバニア州環境保護局長はAPとのインタビューで、かなりの資力を持った企業が同州中部に大規模なエタノール工場を建設する計画をここ2〜3ヶ月以内に発表するであろうと発言した。このエタノール工場は、ミシシッピ川以東に建設される最大のエタノール工場となる可能性があり、建設費は数億ドルと見込まれている。当初は、トウモロコシからエタノールを生産することになるが、最終的には、作物くずや廃木材を用いてセルロース系エタノールを生産する計画であるという。(Pennlive.com, April 14, 2006)

自動車燃費基準の強化によって米国の原油輸入依存度を軽減できるという報告書

カリフォルニア大学バークレー校の再生可能・適正エネルギー研究所(Renewable and Appropriate Energy Laboratory = RAEL)が、エネルギー自立を目指す米国人(Americans for Energy Independence)という非営利団体の支援によって作成した『2025年のエネルギー自立を目指して(Towards Energy Independence in 2025)』という研究報告によると、軽自動車の改善と電力部門のエネルギー効率改善施策により、米国は2025年までに輸入原油を20〜32%削減することが可能であるという。

RAEL研究チームは、米国の原油使用量の約61%が軽自動車での消費であるため、2025年までにエネルギー自立を達成する可能性が最も高い選択肢として軽自動車の改善に焦点をあて、@軽自動車の企業平均燃費(CAFE)基準引き上げ;Aバイオ燃料(特にエタノール)の使用拡大;Bハイブリッド自動車の市場シェア拡大という技術オプション(注:1)を考慮した下記の4つのシナリオを分析した。

  • 第1シナリオ … 中程度のCAFE基準引き上げ、ハイブリッド車およびエタノール使用の拡大
  • 第2シナリオ … 中程度のCAFE基準引き上げ、大胆なハイブリッド車およびエタノール使用拡大
  • 第3シナリオ … 大胆なCAFE基準引き上げ、中程度のハイブリッド車およびエタノール使用拡大
  • 第4シナリオ … 大胆なCAFE基準、プラグイン・ハイブリッド車、および、エタノール使用

同報告書によると、第4シナリオでは、2025年までに原油使用量を22%削減することが可能であるという。これは日量630万バレル(注:2)に相当し、ペルシャ湾岸からの輸入原油がなくなることを意味する。同時に、軽自動車から放出される二酸化炭素排出量もほぼ半減することになるという。(RenewableEnergyAccess.com, April13, 2006; "Towards Energy Independence in 2025:"March 2006)

環境保護庁、米国温室効果ガス排出目録を発表

環境保護庁(EPA)が4月17日に、温室効果ガス排出源を分析した『米国の温室効果ガス排出および吸収源の目録:1990〜2004(Inventory of U.S. Greenhouse Gas Emissions and Sinks: 1990-2004)』という年次報告書を発表した。

この報告書は、温室効果ガスの排出量が1990年から2004年の間に全体で15.8%増加し、年間平均1.1%の割合で増加したこと、また、この排出の大半が化石燃料の燃焼によるものであると指摘している。温室効果ガス排出量は2003 年から 2004年にかけて1.7%増加したが、これは、2002年から2003 年の排出量増加率(0.6%)のほぼ3倍にあたるもので、経済成長がその主たる要因と考えられている。

輸送部門と発電部門を中心とする化石燃料の燃焼からの二酸化炭素排出量は1990年〜2004年で20 %上昇し、年間平均で1.3 %増加した。二酸化炭素は温暖化ガス排出の大半を占めており、総排出量に占める割合は1990年の77 %から2004年の80%へと増加している。

同じ時期に、ハイドロフルオロカーボン・パーフルオロカーボン・六フッ化硫黄の総合排出量は58%上昇している。これらの排出量は他の温室効果ガスと比較すると量的には少ないものの、温室効果が著しく高いことを考慮すると、この排出増加は深刻な問題である。他方、メタン排出量は10%の減少、亜酸化窒素排出量は約2%減少した。

Stephen Johnson EPA長官によると、今回発表された報告書は、2012年までに温室効果ガス原単位を18%削減するというブッシュ政権の目標に向けて、米国が「大きく進展している」ことを示すものであるという。また、1990年から2004年までの間に温暖化ガス排出量が15.8%増加したという事実は、同期間の経済成長が51%であったという文脈で評価すべきであると指摘している。(EPA News Release, April 17, 2006)

注釈:

1:CAFE基準の変数は、中程度(moderate)が10年毎に1ガロンあたり5マイル改善、大胆(aggressive)が5年毎にガロンあたり5マイル改善。ハイブリッドは、中程度が2025年の市場シェア25%、大胆が市場シェア35%。エタノール市場シェアは、中程度が2050年までに1.4%、大胆は2030年までに1.4%。

2:ここでは、エネルギー情報局の『2005年エネルギー年次見通し(2005 Annual Energy Outlook)』のデータを使用している。2025年における米国の原油使用量(日量)は2,800万バレルで、その22%がペルシャ湾からの輸入。


4月17日号

全米石炭委員会のBoyce氏、石炭増産によって輸入エネルギーを削減する8箇条計画を概説

全米石炭委員会(National Coal Council = NCC)のメンバーでPeabody Energy社の最高経営責任者であるGregory Boyce社長が米国最大のエネルギー消費者である米国エネルギー産業消費者(Industrial Energy Consumers of America)の会合で、輸入石油・天然ガス依存度の軽減、エネルギー安全保障の強化、および、エネルギー価格の低減を目的とする8箇条計画を概説した。Boyce社長は、Samuel Bodmanエネルギー長官の要請を受けて自らが中心となって実施したNCC調査の主要な研究結果を引用し、年間の石炭消費量を向こう20年間で倍増することにより、エネルギー価格の33%引き下げ;140万の新雇用創出;国内総生産の6,000億ドル増大が可能であると発言した。NCCが提言する8箇条ポイントは以下の通り:

  1. 年間4億7,500万トンの石炭を用いて、石炭液化プロセスで日量260万バレルの燃料を生産し、国内石油供給量を10%以上増やす。
  2. 年間3億4,000万トンの石炭を用いて、年間4兆立方フィートの天然ガスを生産することにより、米国の年間天然ガス消費量を最低15%代替する。
  3. 総発電量100ギガワットのクリーン・コール発電所を整備する。年間3億7,500万トンの石炭を用いて、推定される発電電力量増加分の60%以上をまかなえるようにする。
  4. エタノール生産に必要な電力・熱源として、年間4000万トンの石炭を使用する。これにより、天然ガスや石油を他用途に回すことが可能となり、価格上昇傾向が緩和される。
  5. 石炭水素化施設を整備して、年間7,000万トンの石炭をこのプロセスに使用し、全米の輸送用燃料ニーズの最低10%をまかえるようにする。
  6. 原油の増進回収(enhanced oil recovery)を含む地域別炭素貯蔵プロジェクトを策定する。これにより、日量200〜300万バレルの増産が期待されるほか、回収された二酸化炭素はメタン生産にも利用できる。
  7. 年間13億トンの石炭増産に対応できるよう、国内の石炭輸送基盤を拡大整備する。
  8. 石炭資源の開発によって、経済成長に拍車をかけ、国家の安全保障を向上させる。

(Greenwire, April 13, 2006; Platts Coal Trader, April 13, 2006)

エタノール生産を奨励するフロリダ州

自動車用燃料消費で全米3位というガソリン消費州のフロリダ州が、エタノール生産工場の建設に向けて着々と前進している。フロリダ州タンパに本拠を置くUS EnviroFuels LLC社は、サットン港の22エーカーの土地に、年間約5,000万ガロンのエタノール生産能力を有する工場を建設する予定である。工場建設はこの夏に開始される見通しで、建設費は7,500万から8,000万ドルと見積もられている。また、同様の製造能力と建設費の工場をもう1つ、近隣のマナティ港に建設する計画も出ている。

フロリダ州の柑橘農家はここ10年間、柑橘類癌腫症の為に数百万本もの木を失ったが、エタノール生産原料となるトウモロコシやサトウモロコシ(sweet sorghum)等の作物栽培は、同州の農耕従事者に新たな収入源を提供することになるとして、Charles Bronson農務長官はカリフォルニア州議会にエタノール生産工場開発グラントとして500万ドル、啓蒙活動の予算として50万ドルを要求している。US EnviroFuels社では最終的に、同州で栽培された作物を原料として利用する計画であるという。同社のBradley Krohn社長によると、エタノール混入ガソリンは2007年末までにはガソリンスタンドにお目見えするであろうという。(The Miami Herald/Palm Beach Post, April 14, 2006)

食品医薬品局、ナノテクノロジーに関する公開会合を開催すると発表

ドイツ規制当局が人気製品「マジック・ナノ」トイレ・バス用クレンザーをメーカーがリコールする旨を告知してわずか2週間後の4月13日に、米国食品医薬品局(Food Drug Administration = FDA) が、FDAの規制対象製品におけるナノ材料利用が現在どういう状況であるのかについての情報を収集するため、今年10月に公開会合を開催する予定であると発表した。

このFDA公開会合の目的は、ナノテクノロジーの進展に関する理解を深めることで、具体的には、食品(健康補給食品も含む)、食品添加物や着色剤、飼料、化粧品、人用および動物用の医薬品や医療装置の分野で開発されている新種のナノテク製品、および、こうした製品の開発に特有の科学的問題等についての情報を収集することになる。FDAは近い将来に一般のコメントやプレゼンテーションの申請を受け付ける予定。(FDA Press Release, April 13, 2006; Greenwire, April 14, 2006)


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