NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2008年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

1月18日号

エネルギー省、プラグインハイブリッド自動車技術の開発実証プロジェクト公募を発表

エネルギー省(DOE)のBud Albright次官補は1月17日、デトロイトで開催されている北米国際オートショーを訪れた際、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)技術を開発・実証するコスト分担型プロジェクトに最高3,000万ドルを投資する予定であると発表した。

DOEの目標は、2014年までにPHEVを価格面で競争可能とし、2016年までに商品化することであり、今回の公募では、バッテリーの性能を改善して一回の充電で40マイル走行を可能とする技術を研究するプロジェクト、および、価格競争面・商品化目標達成への障壁に取り組むプロジェクトを募集するという。選定されたプロジェクトでは、DOE予算で開発された技術を使用するバッテリーを搭載したPHEVを米国各地の小規模フリートに配備して、その運転データを収集することになる。この実証プロジェクトで収集されたデータは、先進ハイブリッド自動車部品が現実の状況下でどのように作動するのかを判定するために使用されるという。

DOEでは2008年度予算として700万ドル(注:1)を予定しており、2回の競争公募で合計1〜4件のプロジェクトを選定する意向であるという。第一回公募の提案募集期間は2008年2月13日まで、第二回公募の募集期間は2008年4月30日までとなっている。(DOE News Release, January 17, 2008)


SusanSchwab通商代表、Lieberman-Warner法案を批判

上院に提出されている「2007年国家気候安全保障法案(America's Climate Security Act of 2007:上院第2191号議案:別称、Lieberman-Warner法案)」には、地球温暖化対応政策が充分でない諸国の商品に輸入税を課すという条項が含まれているが、米国通商代表部(USTR)のSusan Schwab 通商代表は1月17日の米商工会議所における演説で、貿易による威嚇で他諸国に気候変動対策を強いることは、多大なリスクを伴うと指摘し、この条項を含むあらゆる法案を拒絶するよう議会に求めた。Schwab 通商代表によると、このような一方的な制裁は他国による報復行為につながる可能性があり、世界経済の発展に大きなブレーキをかける結果となるという。

貿易制裁と気候変動政策を組み合わせるという案は、American Electric Power 社と国際電気工組合(International Brotherhood of Electrical Workers)が2007年2月に発表した論説に初登場したもので、その後、米国議会の主要議員の支援を獲得し、今会期に上院本会議での審議が見込まれているLieberman-Warner法案に盛り込まれるに至っている。

ブッシュ政権は繰り返しこの条項を攻撃してきたものの、他方では、同条項を自らの有利になるよう利用している。インドネシアのバリ島で昨年12月に開催された第13回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP13)で、Jim Connaughton ホワイトハウス環境問題委員長は、中国、インド、パキスタンのような国が排出削減のための何らかの誓約を行わないなら、貿易制裁も辞さないと警告している。EU(欧州連合)と国連の高官等は、このような貿易制裁が行われれば、ポスト京都の地球温暖化に関する協定のまとまる見通しに悪影響を及ぼすことになると、これを問題視してきた。中国、ブラジル、メキシコの代表等は米国がこのような規定を採択するなら、貿易戦争が起こると予測している。(E&E PM News, January 17, 2008)



注釈:

1:残りの2,300万ドルは2009年度・2010年度に配布予定の予算であるが、議会による歳出予算認可が前提となる。 


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