NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2008年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

6月16日特別号

米国政府、G8サミットでクリーンエネルギー技術貿易関税の大幅削減に注目

中国を訪問中のホワイトハウス環境問題委員会(Council on Environmental Quality)のJames Connaughton委員長を筆頭とする米国訪中代表団の高官によると、米国は今年7月のG8サミットにおいて、クリーンエネルギー技術貿易関税の除去に対して主要経済諸国が合意することを期待しているという。

世界銀行が2007年11月に発表した『国際貿易と気候変動International Trade and Climate Change: Economics, Legal, and Institutional Perspectives) 』という報告書では、太陽光パネルや風力タービンを始めとする43の気候調和型技術を特定し、これらに対する関税の撤廃がクリーンエネルギー技術の世界貿易を14%増大することになると推定している。Connaughton委員長は訪問中の北京で行われた記者会見で、世界銀行のこの推定を引用し、クリーンエネルギー技術の関税撤廃が同技術移転に大きなプラスとなることを主張している。

今年7月に開催される洞爺湖サミットで、ホスト国の日本は2050年までに温室効果ガス(GHG)排出を半減するという目標への合意をG8各国に要請するものと見られている。更に、このG8サミットでは融資および技術移転施策(クリーン技術基金を含む)での合意のほかに、主要産業部門のGHG排出削減を加速化するためにセクター別アプローチでの合意も目指すことになる。Connaughton委員長は、セクター別GHG排出削減アプローチが国際的な取り組みを促す最も効果的な方法の一つであると指摘し、日本が強く支持するセクター別アプローチへの米国支持を匂わせている。

5月末に米国上院本会議に提出されたLieberman-Warner気候変動法案(上院第3036号議案)には、中国他諸国からのエネルギー集約的輸入品に対して2020年まで炭素関税を課すという条項が含まれていたが、同法案は議事妨害を阻止する60票を獲得できず(6月6日に行われた票決は48対36であった)、否決されている。ブッシュ政権はこうした関税に反対であるものの、Connaughton委員長によると、米国議会にはこうした制裁措置を求める議員が超党派で存在するという。(Reuters, June 13, 2008)

 

別添:2008年6月9日にドイツのボンで開催されたUNFCCC会議にて、International Center for Trade and Sustainable Developmentが使用したスライド・プレンテーション「Trade in Climate Mitigation Goods and Services: Opportunities and Challenges」。スライドの28〜30に世界銀行が特定した43技術のリストが掲載されている。


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