NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2009年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

3月4日号

オバマ大統領の科学トップ候補の承認プロセスが、上院で棚上げ

科学技術政策局(OSTP)局長に指名されたJohn Holdren博士と国立海洋大気局(NOAA)局長に指名されたJane Lubchenco博士の上院承認プロセスが、両候補とは全く関係のない異議のために、棚上げとなっている。

上院商業委員会のJohn Rockefeller委員長(民主党、ウェストバージニア州)によると、異議申し立ては両候補の能力とは何の関係もないものであり、承認審議が一次保留とされた理由が全く判らないという。

3月3日付けワシントンポスト紙は匿名情報筋からの情報として、Robert Menendez上院議員(民主党、ニュージャージー州)がキューバ関連事項に上院指導層の注意を喚起する手段として、この承認審議を一次棚上げしたと報告している。Menendez上院議員は同件に関するコメントを避けたものの、Holdren OSTP局長候補とLubchenco NOAA局長候補に対しては何の反対もないと語っている。(Environment & Energy Daily, March 4, 2009)


スマートグリッドの成功には、消費者教育が必須

上院エネルギー・天然資源委員会のランキングメンバーであるLisa Murkowski上院議員(共和党、アラスカ州)は、景気刺激法で「スマートグリッド」構築のマッチングファンドとしてエネルギー省に計上された45億ドルが、時代遅れとなる技術への投資されたり、国民がこの技術を拒絶または十分に活用しなかった場合には、この大型投資が無駄になってしまう可能性があると警告している。

「2007年エネルギー自立及びエネルギー安全保障法」は国立標準規格技術研究所(NIST)に、連邦エネルギー規制委員会(FERC)他の機関と協力して送電系統の相互運用性(interoperability)基準を策定するように求めたが、現在に至ってもスマートグリッド運転基準(operation standard)は未だ決まっていない。Murkowski議員によると、運転基準の欠如、及び、スマートグリッドとエネルギー実時間管理に関する国民の知識不足が、失敗を作り出す原因となる恐れがあるという。

NISTとFERCは、予算不足および同技術の多様性・複雑性が、相互運用性問題への対応を困難にしていると指摘する。NISTのPatrick Gallagher副所長によると、NISTは既にスマートグリッドの利害関係者、及び同技術の様々な側面 …分散型エネルギー資源や需要反応、電化製品や電気自動車他… に必要となる一連の基準を集める作業に着手しており、更には、経済刺激法で計上された1,000万ドルのお陰で、最初に着手すべきスマートグリッド基準に優先順位をつける「ロードマップ」を今年夏までに作成出来る見込みであるという。

FERCのSuedeen Kelly委員長は、スマートグリッド実証プロジェクトは様々な地域や状況下において異なる技術が機能することを確かめる機会をもたらすため、45億ドルという同実証プロジェクト予算は、[スマートグリッド]基準のコンセンサス形成を加速化することになると語っている。一方、全国電機製造業者協会(National Electrical Manufacturers Association =NEMA)のEvan Gaddis会長は、NISTがNEMA他の電気事業有資格団体を基準作成機関に指定してくれるならば、9ヶ月から12ヶ月で基準について合意に至ることが可能であると示唆した。

米国法定公益法人協会(National Association of Regulatory Utility Commissioners =NARUC)のFrederick Butler会長は立法者や産業界に、スマートグリッドの初期段階においてその利点を誇大宣伝しすぎないようにと注意を喚起している。消費者は未だ、スマートグリッドの概念を受け入れたわけではなく、これに伴う電気料金の上昇を知れば不快に思うだけではすまなくなる。従ってパイロット計画は、消費者の反発を招くのではなく、興奮と熱狂を作り出すような方法で構築されなければならない、とButler会長は提言している。

Murkowski上院議員は、消費者啓蒙ではやるべきことが多々あるものの、スマートグリッド提唱者等は未だに同問題に対する解決策を提示していないと批判している。(Environment & Energy Daily, March 4, 2009)

 

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