NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2011年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

4月22日号

Lux Research社、有機太陽電池市場は期待には及ばずと指摘

建築材料や塗料および衣料品に組み込まれる可能性がある有機太陽電池(Organic PV =OPV)は、ソーラーテクノロジーの次なるステップと称賛されているが、Lux Research社が発表した『有機太陽電池の将来見通し(Looking for a Future in Organic Photovoltaics)』という報告書では、OPVが今後10年、太陽光発電市場で果たす役割は小さく、せいぜい1億5,900万ドルであろうと推定している。

OPVはロール・ツゥ・ロール式製造ラインで迅速かつ安価に製造できるものの、セルの劣化や変換効率の低さという問題があり、既存のシリコンPVや薄膜PVの実用的な代替となるまでには未だ長い道のりであることを意味している。

Lux Research社の報告書では、建物一体型PV; 発展途上国向け用途; 防衛関連; 家庭用電化製品; 標識といった5つの市場セグメントにおける、バルクへテロ接合型(bulk heterojunction =BHJ)OPVデバイスおよび色素増感太陽電池(dye-sensitized solar cell =DSSC)の導入ポテンシャルを算出している。報告書の主要な調査結果は下記の通り:

  • OPV市場は2020年に97メガワット、1億5,900万ドルに到達: 最大は防衛関連で、これに建物一体型PVが続く。初めはBHJ技術の市場シェアが大きいものの、柔軟性のあるDSSCデバイスが成長して2020年には市場の53%を獲得する。
  • 建物一体型PVがBHJとDSSCの双方にニッチ市場を提供:3用途の建物一体型PV(屋根や日よけ向けの柔軟膜、勾配屋根向けの屋根板、固定窓)を調査したところ、建物一体型PV市場は27メガワット、4,400万ドルまで成長し、その内の約3分の2が屋根や日よけ向け柔軟膜となる。メガワットで見ると、BHJが市場の47%を占めるものの、収益では全体の39%に留まる。
  • 兵士用ポータブル電源が防衛用途を推進: テントや制服等への利用があり、これが市場シェア獲得に繋がる。2020年にはOPVの防衛用途は34メガワット、6,400万ドルまで拡大し、DSSCとBHJの割合は60 対 40となる。

(www.renewableenergyworld.com, April 20, 2011)

 

 


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