NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2011年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

4月27日号

国立標準規格技術研究所(NIST)、持続可能性基準を評価するフレームワークのプロトタイプを開発

製造業者他のビジネスによるエネルギー消費削減や無駄削減の努力が進むにつれ、環境調和型基準や規制の数が急増し、「環境対応化(going green)」のためのオプションが複雑化している。こうした折、国立標準規格技術研究所(National Institute of Standards and Technology =NIST)の研究チームが、各ビジネスが多種多様な選択肢の中から自らの事業や関心に最適な持続可能性基準(sustainability standards)を選定・実施する上で役立つ、フレームワークのプロトタイプを開発した。

持続可能性パフォーマンスの向上へとビジネスを駆り立てるインセンティブは、コストや無駄の削減といった実用的関心事から規制遵守や消費者要望までと多岐にわたるが、動機が何であれ、ビジネスが持続可能性での努力を強化していることは確かであり、先頃行われた世界3000名以上の企業幹部を対象とするアンケート調査でも、約70%が2011年には持続可能性への投資を拡大する予定であると回答している。こうしたビジネスは、持続可能性基準をベストプラクティスとして導入することが多いが、特定の製品ラインに適した基準を選ぶことが難しく、特に中小企業で大きな課題となっている。

NIST研究チームが開発したフレームワークは、Zachmanと呼ばれるフレームワーク(注:1)に基づくもので、複雑な基準は、企画者の状況的見解(contextual view)から実データの収集・利用までという6つの異なるレベルに分類され、what, how, when, who, where, whyという6つカテゴリーにまとめられている。このフレームワークにより、製造業者やソフトウェア供給業者、規定者や消費者が、独自の見地から個々の持続可能性基準を考察することが可能になるという。

NISTは持続可能性基準分析フレームワークを、新設のSustainability Standards Portalでテスト中であり、今年5月4日に、ドイツのブラウンシュワイクで開催される第18回ライフサイクル工学に関するCIRP国際会議において発表する予定であるという。

(NIST Tech Beat, April 26, 2011)

 

国立衛生研究所(NIH)、2011年度のグラントアワードに関する財政政策を発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health =NIH)が4月25日に、2011年度NIH予算が2010年度レベル比約1%減の309億ドルに縮小したことを受け、2011年度のグラントアワードに対する財政政策と指針を発表した。概要は下記の通り:

  • 国立癌研究所を除く、NIHの全研究所と全センターを対象とする無競争(non-competing)リサーチグラント

    交付額を2010年度レベルより1%削減。繰り返し発生するコストの2012年度以降のインフラ調整率は、調整した2011年度レベルを基準として年間2%とする。

  • 国立癌研究所を対象とする無競争リサーチグラント

    交付額を2010年度レベルより3%削減。繰り返し発生するコストの2012年度以降のインフラ調整率は、調整した2011年度レベルを基準として年間2%とする。

  • 競争リサーチグラント

    NIHの全研究所と全センターは、無競争リサーチグラントに充てられていない予算を使って各自の競争グラントポートフォリオを管理する。2011年度に見込まれる新規の競争リサーチプロジェクト・グラント交付数は約9,050件。無競争リサーチグラントと同じく、繰り返し発生するコストの将来のインフラ調整率は2%とする。  

  • Ruth L. Kirschstein National Research Service Awards

    奨学金の全レベルを2%増額。

(NIH News Release, April 25, 2011)

 

 


注釈:

1:組織構造の明確化および、スペックやデータの分類・体系化のために1980年代に開発されたフレームワークで、ごく最近では、複雑なヘルスケア基準やサイバーセキュリティ基準の分類・説明で使用された。

 


Top Page