NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2011年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

5月20日号

ニューヨーク州、市有ビルディングに太陽光パネルを設置する事業に着手

Michael Bloombergニューヨーク市長が2011年5月19日、ニューヨーク市所有の5つの敷地にあるビルディングに屋上太陽光発電システム(3メガワット強)を設置する提案を募集すると発表した。太陽光発電プランの構想は2008年にあがっていたが、ニューヨーク市の主要な収入源の一つである金融業界の危機のために保留となっていた。

太陽光発電が設置されるのは、ブロンクスにある2つの公立高校(J.F. KennedyハイスクールとHerbert Lehmanハイスクール); マンハッタン第12区清掃部の車庫; スタテン島に2ヶ所; NY市環境保護部のポートリッチモンド廃水処理施設; スタテン島フェリーのベイストリート維持補修施設の5ヶ所で、大きな平屋根と、太陽光発電による余分電力に対応可能な電力系統があることから、これらが選定されている。

官民パートナーシップで行われるこのプロジェクトでは、太陽光発電の開発業者がシステムを設置・所有して20年間運転し、発電した電気をNY市に割引料金で売ることになる。発表された計画では、NY市が電気料金を支払うものの、システム設置費を直接支払うわけではないことを示唆している。NY市職員によると、市政府は開発業者による連邦税額控除の取得や、その他財政援助の取得を支援する予定であるという。

NY市ではまた、隣接州ニュージャージ−州が今夏ニューアーク市にある閉鎖された埋立地に太陽電池を設置する準備をすすめていることをうけ、NY市の閉鎖埋立地に太陽光発電(設備容量は最高50メガワット)を建設する官民協定も検討しているという。

(Greenwire, May 20, 2011 )

 

バイデン副大統領、「米国の次なるトップ・エネルギー・インベーター」チャレンジの契約第1号を発表

バイデン副大統領は2011年5月20日、訪問先のコロラド州ゴールデンの国立再生可能エネルギー研究所(NREL)で、コロラド州ボルダー市に本拠を置くスタートアップ会社のUS e-Chromic社がエネルギー省(DOE)の新たな「米国の次なるトップ・エネルギー・イノベーター(America's Next Top Energy Innovator)」チャレンジ(注:1)に基づいたNRELで開発されたエレクトロクロミック技術を使用してオプション契約に署名したと発表した。

US e-Chromic 社はNRELで開発されたエレクトロクロミック技術を使用することによって、必要に応じて太陽光を反射して、冷房費を削減すると当時に窓のエネルギー効率を高める窓用新薄膜材料を作製する予定である。US e-Chromic社が使うエレクトロクロミック技術は、電界(electric field)を利用して窓の色合い(濃さ)を変えるもので、使用者は時刻や気温や日光照射に応じて窓の透明度を制御することが可能となる。現在出回っているエレクトロクロミック窓は始動させると色が濃くなり、熱を吸収する。これに対して、US e-Chromic 社の開発する技術は、太陽光を反射してビルディングをより涼しく保つことになる。既存の窓への据え付けが可能であり、冷房の必要な月に商業ビルの冷房費を25〜30%低減することが可能と見込まれている。

バイデン副大統領は、この種の官民パートナーシップは驚くべきイノベーションを助長し、卓越したアイディアの展開を可能にし、技術の市場化に必要となるツールを企業に提供することになる、と述べた。

(Department of Energy News Release, May 20, 2011)

 

GM、シボレー・ボルトの増産を発表

GMが、電気駆動自動車の需要増大に応えるため、シボレー・ボルトの生産を、2011年に1,000台増やして年間生産台数を16,000台に、2012年には4,500台増やして年間生産台数を60,000台まで拡大すると発表した。GMはボルトを生産しているミシガン州デトロイトのHamtramck工場を4週間閉鎖して増産準備を行う。シボレー・ボルトのスポークスパースンCristi Landy女史によると、4週間の工場閉鎖により、初夏のシボレー・ボルト供給が制約されるものの、今年後半に予定されている2012年型ボルトの全国的販売への体制を整えることになるという。

GMのDan Akerson最高経営責任者によると、ゆくゆくはシボレー・ボルトの年間10万台生産、及び価格(7,500ドルの税額控除後の現行価格は41,000ドル)の1万ドル低減を期待しているという。但し、今回の増産予定がHamgramck工場での雇用増大に繋がるかどうかについては明確でない。

(ClimateWire, May 20, 2011)

 


注釈:

1:同チャレンジは、2011年3月29日に、オバマ政権の「スタートアップ・アメリカ・イニシアチブ」の一環として発表されたもので、スタートアップ企業による国立研究所開発技術のライセンス取得を簡潔化して、国立研究所開発技術を基にして生まれるスタートアップ企業を倍増させることを狙ったプログラム。


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