NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2011年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

8月2日号

マサチューセッツ工科大学の研究チーム、リチウム-空気電池のエネルギー貯蔵能力を改善

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが、リチウム-空気電池のエネルギー密度を向上させ、リチウム-イオン電池の数倍ものエネルギーを貯蔵可能なデバイスを作成する方法を発見した。

Yang Shao-Horn機械工学・材料工学部教授の率いるMIT研究チームは昨年、カーボン粒子を使ったリチウム-空気電池用の高効率電極を実証。電極の約70%が電池作動中に反応物質を貯蔵できる空きスペースで、単位質量あたりでは現行リチウム-イオン電池の電極の4倍のエネルギーを貯蔵できることを報告した。

今回の研究はこれを更に一歩進めたもので、化学蒸着過程(chemical vapor deposition process)を使ってカーボンナノファイバーを垂直に並べて絨毯のような電極を作ったという。カーボンファイバー電極は他のカーボン電極よりも遥かに多孔性(空きスペースが90%以上)であるため、電池の作動・放電に伴い、固体酸化リチウム(solid oxidized lithium)を細孔に更に効率的に貯蔵することが可能となる。

MITチームが開発したカーボンファイバー電極は、カーボン粒子が不規則に配列された電極とは違い、カーボンファイバーが規則正しい絨毯の形態をとるため、走査型電子顕微鏡を使って充電途中の電極の行動を観察することが比較的容易であるという。MIT研究者は、この過程を観測できる能力こそが予想外の利点であり、電池性能の一層の改善に向けた重要なステップ …例えば、既存システムが充電・放電サイクルを繰り返した後で劣化する理由の解明に役立つ等… になると説明している。(MIT News, July 25, 2011. ClimateWire, August 1, 2011)

 

レアアース輸出規制の強化を検討する中国政府

中国政府は、激増するレアアースの密輸、および、現行制限に該当しない[レアアース]副産物の輸出に対処するため、レアアース輸出に関する更なる規制を検討している。

中国は既に、レアアース含有率10%以上のフェロアロイ(ferro-alloy)の輸出を制限しているが、レアアースを30%含むNd-Fe-B(neodymium-iron-boron)合金を始めとする副産物は現在、原材料ではなくて加工品に分類されている。このため、Nd-Fe-Bの加工を最小限にとどめて輸出割当を回避している会社があると業界関係者は報告している。中国政府では、こうした副産物を対象とする輸出割当、および、軽レアアース(light rare earths)と重レアアース(heavy rare earths)に個々の輸出割当を検討しているという。(Greenwire, August 2, 2011)

 

 

 


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