NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2011年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

10月13日号

国立衛生研究所(NIH)グラントの採択率、2011年に史上最低を記録

国立衛生研究所(NIH)外部研究部門(Office of Extramural Research =OER)の初期推定によると、2011年度(2010年10月1日〜2011年9月30日)のNIHグラント採択率は17.4%で、史上最低に落ちむ見通しであるという。

グラント申請者のグラント獲得成功率は、NIH予算が1999年から2003年までの5年間で倍増された時にピークとなり32%に達したものの、その後は下降を続け、このままでは20%以下になるという警告がNIHからしばしば出されていた。17.4%という史上最低のNIHグラント採択率は、米国議会が2011年度NIH予算を1%削減したことを反映している。

OERのSally Rockey部長は、これは「非常に初期の」推定値であり、11月初旬にデータ整理が終了した段階では、採択率が少し上がるであろうと指摘している。(Science Insider, October 7, 2011)

 

下院運輸・インフラ整備委員会、エネルギー省(DOE)本部ビル売却条項を含む「民生資産再編法案」を可決

下院運輸・インフラ整備委員会が、連邦政府所有の不要な民生資産を合併整理、売却または交換する一元的プロセスを確立する「民生資産再編法案(Civilian Property Realignment Act =CPRA:下院第1734号議案)」を31対22で可決した。

同委員会の民主党議員は、エネルギー省(DOE)本部ビルを2013年12月31日までに売却する条項がCPRAに土壇場で追加されたことを知らされていなかったとして、この闇討ち的な採決に激怒している。

Jeff Denham下院議員(共和党、カリフォルニア州)が提案したCPRA修正法案は、(1)連邦政府所有のビルや施設の合併整理;(2)連邦政府所有のビルや施設の利用率最大化;(3)賃貸スペースへの依存度削減;(4)十分活用されていない高価値資産の売却または再開発;(5)不要な民生資産の売却・処分の促進等を目的とするもので、大統領と米国議会に報告・答申する8名構成の民生資産再編委員会(Civilian Property Realignment Commission)を軍基地閉鎖再編委員会(Base Closure and Realignment Commission)を手本として設立することになる。

このCPRA修正法案には、DOEのJames Forrestal ビル群の北側ビルを公正な市場価格で売却することが連邦政府に2億ドル以上の純利益をもたらす場合に限り、この売却を義務付けるという条項が盛り込まれている。Denham下院議員によると、「セキュリティ上の深刻な問題をかかえる」十分に活用されていないDOEビルを売却することは政府に大きな節約をもたらすことになるという。同議員はまた、修正法案に盛り込まれたDOE本部ビルやその他特定ビルの売却は論議の的となるものではなく、連邦政府資産の有効利用によって倹約を行うという根本的目標にぴったり一致するものであると主張している。 (Greenwire, October 13, 2011; Amendment in the Nature of A Substitute to H.R. 1734; CQ Today Action Alert, October 13, 2011)

 

 

共和党上院議員、オバマ大統領の「米国雇用法」に代わる代替案を発表

John McCain上院議員(共和党、アリゾナ州)、Rand Paul上院議員(共和党、ケンタッキー州)、Rob Portman上院議員(共和党、オハイオ州)を始めとする共和党上院議員が10月13日に、オバマ大統領が上下両院合同会議で先月発表した「米国雇用法(American Jobs Act)」に代わる共和党の代替案を発表した。

「成長を通じた雇用創出法案(Jobs through Growth Act)」と呼ばれる共和党案は主として、政府歳出削減や規制緩和に関して共和党上院議員が既に提案している一連の法案を一括した内容となっている。共和党上院議員が提案した雇用創出法案の概要は下記の通り:

歳出改革

  • 米国政府に均衡予算を義務付ける、財政均衡憲法修正法案 
  • 無駄な支出を削除するため、個別条項拒否権を大統領に付与

税制改革

  • 個人所得税および法人所得税の最高課税率を25%に引き下げ
  • 国外での所得を米国経済に送還する多国籍企業(米国が本拠)向けに恒久的インセンティブを確立

規制改革

  • オバマ政権のヘルスケア法を撤回
  • 医療ミス法の改正
  • 失業率が7.7%以下になるまで、連邦省庁が新規制を公布することを禁止
  • 環境保護庁(EPA)が規制や政策方針等を発表する前に、雇用や経済活動に及ぼす影響を分析するようEPAに義務付け
  • 連邦政府資金による建設プロジェクトに組合労働者の雇用を義務付ける大統領命令を撤廃

国内エネルギー雇用の推進

  • エネルギーの海洋探査推進を内務省に義務付け
  • 公有地での石油・天然ガス掘削に関するリース・開発プロセスの簡素化
  • 採掘の許可申請に関する懸念を60日以内に表明するよう環境保護庁(EPA)に義務付け
  • EPAが温室効果ガス(GHG)規制にクリーンエア法を使うことを禁止
  • 連邦省庁の国産代替燃料(石炭液化燃料等)利用を制限する「2007年エネルギー自立及びエネルギー安全保障法」第526条を撤回

輸出促進

  • 貿易障壁を排除し、米国製品の新たな市場を開拓する通商協定を交渉するファストトラック権限を大統領に付与

(Senator John McCain News Release, October 13, 2011;The Jobs Through Growth Act)

 

 

 

 

 


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