NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2012年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

3月7日号

オバマ大統領、代替燃料自動車の普及促進計画を発表

オバマ大統領は3月7日、全米各地のコミュニティへのクリーンな先進自動車導入促進を目的とする「全米コミュニティへの導入チャレンジ(National Community Deployment Challenge)」という新プログラム、 先進自動車購入に対する税額控除の拡大、及び、電気自動車の製造価格を引下げる画期的技術に投資する「EV Everywhere」という研究開発プログラムを発表した。大統領が先進自動車の支援で発表した新イニシアティブの概要は下記の通り:

  • コミュニティに先進自動車の導入を奨励するRace to the Topチャレンジの立ち上げ

    「全米コミュニティへの導入チャレンジ」は、Race to the Top教育インセンティブチャレンジに匹敵するプログラムで、予算は10億ドル。先進自動車の本格的普及を支援するため、10〜15箇所のモデルコミュニティにおけるインフラ整備やクリーン燃料車推進インセンティブに資金を提供する。大統領案は、Jeff Markley上院議員(民主党、オレゴン州)とLamar Alexander上院議員(共和党、テネシー州)が推進する「電気自動車促進法案」の提案を取り入れているものの、燃料中立(fuel neutral)であって、電気・天然ガス・その他代替燃料のいづれかの選択は各コミュニティに委ねられることになる。導入コミュニティは実環境研究所の役割を果たし、限られた連邦政府資源を有効利用して先進自動車本格普及の様々なモデルを開発することになる。同プログラムではまた、代替燃料トラックの為の液化天然ガス(LNG)地域回廊の構築を最高5箇所支援する。

     

  • 先進自動車の普及拡大
    • 税額控除の対象を、より広い先進自動車技術に拡大する
    • 税額控除額を現行の7,500ドルから最高10,000ドルまで拡大する
    • 消費者が確定申告時ではなく自動車購入時に税額控除の便益を受けられるよう、税額控除を改正して、控除額をディーラーや金融業者に譲渡可能とする
    • 税額控除対象となるメーカー毎の販売台数上限(注:1)を除去し、代わりに、対象台数の段階的な削減により2010年代の終わりまでには先進自動車向け税額控除を撤廃する

     

  • 代替燃料トラックの導入促進

    大統領は、商用の代替燃料専用トラック …天然ガストラックや電気トラック… の導入を促進するため、今後5年間、これら代替燃料専用トラックの[在来型ガソリントラックと比較した]増分費用に50%の税額控除を与えることを提案。

 

  • EV Everywhere(今後10年以内に電気自動車を平均的米国家庭にとってガソリン車と同等の利便性と価格にすることを目的とするクリーンエネルギー・グランドチャレンジ)の立ち上げ

    エネルギー省(DOE)が策定したクリーンエネルギー・グランドチャレンジ(注:2)シリーズの第二弾となるEV Everywhereの狙いは、国内企業が現在よりも走行距離が長く、急速充電の出来る電気自動車を低価で生産するようになることで、先端バッテリー、電気ドライブトレイン、軽量な車両構造、急速充電技術のブレークスルーR&Dに投資を行う。オバマ大統領は2013年度予算で、DOEの自動車・バッテリー技術推進(含む:同新規グランドチャレンジ)に6億5,000万ドルを要求している。

 

 

 


注釈:

1: 現行法では、税額控除の対象となるプラグインハイブリッド車販売台数上限はメーカーあたり20万台で、2012年末で満期終了となる。

2: 米国最優秀の科学者・エンジニア・ビジネスマンを結集させて、現代のエネルギー技術最優先課題の解決に取り組むというプログラム。

  


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