NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2012年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

4月3日号

石油・天然ガスブームに囲まれながらも、クリーンエネルギーに賭けるテキサス州オースティン市

石油・天然ガス産業の復活が経済成長の推進源となっているテキサス州であるが、オースティン市は同州の他都市とは異なり、化石燃料に依存しないクリーンエネルギー都市への道を断固として歩んでいる。

オースティン市のミラー(Mueller)地区は元空港敷地に建設された新開発地域で、土地が広いにも拘わらず、家と家の間隔が狭めに建てられ、3軒に1軒の屋上には太陽光パネルが設置されている。省エネ住宅の建ち並ぶこのミラー地区は、クリーンテクノロジーで米国の中心になることを目指すオースティン市で最も著名な地区であるが、今度はスマートグリッド技術の重要な実験台としての役割を果たそうとしている。

ピーカン・ストリート・プロジェクト(非営利団体)のスポークスマンであるColin Rowan氏によると、プロジェクトの初年はミラー地区のエネルギー消費を回路レベル(circuit level)で測定しただけであったが、今年は住民自らがエネルギー使用を変更できるシステムを導入するため、プロジェクトでは導入前と導入後のエネルギー消費を測定することが出来るという。ピーカン・ストリート・プロジェクトでは、マイクロエレクトロニクス・コンピュータテクノロジー社やSEMATECHビジネスコンソーシアムが1980年代にオースティン市で半導体産業を立ち上げたように、消費者用の省エネ製品の研究がスマートグリッドのビジネスブームに火をつけることを期待している。

オースティン市のLee Leffingwell市長は2011年11月に、電力供給の中断や電気料金の高騰を引き起こすことなく、近隣の石炭火力発電所に対する依存に終止符を打ち、再生可能エネルギーによる発電に切り替えることを約束。オースティン・エネルギー(オースティンの市営電力会社)は30メガワット級太陽光発電所の運転を開始したほか、同市の生徒にソーラー技術を教える「ソーラー学習センター(solar learning center)」を15ヶ所開設している。

また、電気自動車(EV)に対する熱意は米国全体では経済の低迷で冷え込んでいるが、オースティン市では近い将来に訪れるEV大量流入に備え、街中にレベル2の充電器を100以上設置する予定となっている。Rowan氏によると、ピーカン・ストリート・プロジェクトもEVブームに加わり、ミラー地区へのシボレー「ボルト」100台導入が進められており、これによってミラー地区はプラグイン自動車導入率で全米最大のコミュニティになる可能性があるという。

(Climatewire, March 28, 2012)

 

 

 

 

 


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