NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2012年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

8月22日号

共和党州知事が共和党大統領候補となるロムニー氏の発表に先立ち、エネルギー計画を発表

共和党の州知事は8月22日、上院・下院議会の共和党議員等が今会期に推し進めている政策の多くを反映している『米国のエネルギー・ブループリント:新エネルギー経済のための政策的解決策An Energy Blueprint for America: Policy Solutions for a New Energy Economy)』というエネルギー計画を発表した。

共和党大統領候補となるロムニー前マサチューセッツ州知事のエネルギー政策(注:1)をのぞく手がかりとなり得る共和党州知事のブループリントが掲げる主要な政策提言は下記の通り:

  • エネルギー安全保障の不可欠な要素である石油供給を確保するため、国内生産を拡大し、国際パイプライン・インフラの改善でカナダ・メキシコと協力する。手始めとして、Keystone XL パイプラインを認可し、石油輸送インフラや精製インフラの構築・運営の妨げとなる規制を緩和する。
  • 北極圏野生生物保護区域(ANWR)1002、チュクチ海、及びビューフォートにおけるリスポンシブルな石油開発を認可する。
  • 連邦管轄大陸棚(OCS)での石油掘削に関する制限を除去する。
  • オイルシェール開発の研究開発実証を拡大する。
  • 水圧破砕(hydraulic fracturing)に関するトップダウン型の連邦規制方針を取り下げ、水圧破砕のベストプラクティス確立に引続き努力する。
  • 政府官僚は米国のエネルギーミックスから石炭を排除するためにクリーンエア法を使うべきでない。現政権下で提案・発布された環境規制を見直すべきである。
  • 共和党州知事は、クリーンコール技術や石炭転換、石炭ガス化や石炭液化、石炭の化学製品転換での学術研究及び業界イノベーションを支援する。
  • 連邦政府の原子力発電研究開発に関する規制制度は、安全で効率的かつ効果的な研究開発の助長と推進を目的としなければなければならない。
  • 再生可能エネルギー政策については州知事の間に様々な見解があるものの、発電への再生可能エネルギー使用基準(RES)やクリーンエネルギー使用基準(CES)が州政府や国家経済にとって非生産的であると意見では合意している。こうした決定は連邦政府ではなく、州政府に委ねるべきである。
  • 連邦管轄の土地やオフショア、及びOCSでの再生可能エネルギー生産を能率化するため、再生可能資源開発に対する連邦政府の認可条件を簡素化する必要がある。
  • 住宅の省エネ促進に関しては、具体的な消費者活動を義務付けるのではなく、国民が十分な情報に基づいて意思決定できるように啓蒙活動を強化すべきである。
  • 州政府は連邦規制の干渉を受けることなく、州の特性に合った独自の省エネ基準やデマンドサイド・マネジメント政策を策定すべきである。
  • 環境保護庁(EPA)が矢継ぎ早に発布・制定した新規制の累積的な費用対効果分析を行うべきである。
  • ここ20年以上もアップデートされていない環境法令を再考し、環境政策が実績に基づき柔軟で、かつ変化する技術やニーズに対応できるように法を改正すべきである。
  • 新技術コストの引き下げを助長するようなエネルギー技術の競争市場を構築しなければならないが、成熟した在来エネルギー源にペナルティーを課すのは非効率であり経済面で破壊的である。
  • 研究開発・実証の過程において政府が重要な役を担うことは認めるものの、市場を歪める長期的または恒久的な補助金には反対である。
  • 米国経済に必要不可欠なレアアースの供給確保努力を支援する。
  • エネルギー貯蔵関連の技術開発への投資を支援する。

(CQ Roll Call Executive Briefing Energy & Climate, August 22, 2012;Republican Governors Public Policy Committee "An Energy Blueprint for America: Policy Solutions for a New Energy Economy, August 22, 2012)

 

 

 

 

 


注釈:

1: ワシントン・ポスト紙は、ロムニー氏が明日8月23日に選挙演説の途でエネルギー政策について語る予定であると報告している。

 


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