NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2012年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

10月11日号

オバマ政権、米国製造業支援と国内投資奨励を目的とする多省庁合同コンペで、官民パートナーシップ10件に2,000万ドルのグラントを給付

オバマ政権は10月9日、米国製造業を地域レベルで活性化し、企業の国内投資を奨励するため、一地域に集まる中小企業や大企業、大学や非営利団体、及びその他利害関係者で構成されている官民パートナーシップ10件に総額2,000万ドルのグラントを給付することを発表した。

「先端製造業の雇用・イノベーション促進チャレンジ(Advanced Manufacturing Jobs and Innovation Accelerator Challenge)」(注:1)という多省庁合同コンペで選定された11件のパートナーシップでは様々なプロジェクト …小規模供給業者と大企業を結びつけるイニシアティブ、リサーチとスタートアップ企業を結びつけるイニシアティブ、企業がビジネス機会を十分活用するために必要となる技能者の訓練等… を通して、雇用創出推進のための地域努力を支援することになる。今回選定されたパートナーシップが行うプロジェクトによって、合計1,000名の労働者が訓練を受け、約650社が所在地域のリソースを活用して雇用を創出するものと期待されている。同チャレンジのグラントを獲得した官民パートナーシップは以下の通り:

  • アリゾナ州: アリゾナ・コマースオーソリティによるGrowing the Southern Arizona Aerospace and Defense Regionに181.7万ドル
  • カリフォルニア州:コントラコスタ郡、Manex、カリフォルニア大学バークレー校、ラニー・カレッジ、フンボルト州立大学北カリフォルニア中小企業開発センターによるAdvanced Manufacturing Medical/Biosciences Pipeline for Economic Development (AM2PED)に 約219.1万ドル
  • ミシガン州:ミシンガン州南東部コミュニティ同盟、ミシガン州製造技術センター、国立製造科学センター、及びデトロイト地域商工会議所財団によるBuilding and Supporting an Advanced Contract Manufacturing Cluster in Southeast Michiganに約219.2万ドル
  • ニューヨーク州:シラキューズ大学、NYSTAR、ニューヨーク州立大学の環境科学森林カレッジ、及びオノンダガ・コミュニティカレッジによるAccelerate Innovations in Advanced Manufacturing of Thermal and Environmental Control Systemsに約189万ドル
  • ニューヨーク州:ロチェスター大学、NYSTAR、及びハイテク・ロチェスター社によるRochester Regional Optics, Photonics, and Imaging Acceleratorに約189万ドル
  • オクラホマ州:オクラホマ製造業同盟、オクラホマ州立大学の新製品開発センター、オクラホマ州通商部、オクラホマ州立大学の国際通商・開発センター、及びオクラホマ・アプリケーションエンジニア・プログラムによるManufacturing Improvement Program for the Oil and Gas Industry Supply Chain and Marketing Clusterに約194.2万ドル
  • ペンシルバニア州:イノベーションワークス、キャタリストコネクション、米国防衛機器製造・機械工作センター、及びウェストモアランド/ファイアット労働力投資委員会によるAgile Electro-Mechanical Product Acceleratorに約186.2万ドル
  • ペンシルバニア州:デラウェア川流域工業資源センターによるGreater Philadelphia Advanced Manufacturing Innovation and Skills Acceleratorに189.2万ドル
  • テネシー州:テクノロジー2020、テネシー製造技術普及パートナーシップ、オークリッジ国立研究所、ペリシッピ州立コミュニティカレッジ、及びテネシー大学によるAdvanced Manufacturing and Prototyping Center of East Tennesseeに約239.2万ドル
  • ワシントン州とオレゴン州:コロンビア川経済開発委員会、インパクト・ワシントン、ワシントン州南西部労働力開発委員会、及びオレゴン・マイクロエンタープライズ・ネットワークによるInnovations in Advanced Material and Metalsに約179.2万ドル

(Department of Commerce News Release, October 9, 2012)

 

 

財務省の内部監視機関、Section 1603と呼ばれる再生可能エネルギー支援プログラムの捜査を開始

財務省の内部監視機関である監察総監(Inspector General)が、Section 1603と呼ばれる経済刺激プログラムを財務省がどのように管理していたか、グラントを受け取ったソーラーシステムの適正市場価格に虚偽がなかったか、についての調査を開始した。

Section 1603プログラム(注:2)は再生可能エネルギープロジェクトの開発者やオーナーに、投資税額控除(Investment Tax Credit)の代わりに、建設費の30%を一括払いの現金グラントとして受け取るオプションを提供するプログラムで、金融危機の余波を受けて資金調達が困難であった時期にソーラー業界の促進を助長したとして高い評価を受けている。財務省によると、同プログラムは2012年6月20日時点で、44,000件以上のソーラープロジェクトの資金調達に貢献し、ソーラー業界は同プログラム予算130億ドルの内の27億ドル以上を受領したという。

財務省の監察総督は捜査の範囲や詳細について発表していないものの、この捜査はオバマ大統領のクリーンエネルギー・イニシアティブに対する批判 …納税者の税金をソリンドラ社(注:3)のような実証されていない企業に費やしたという批判…に更に油を注ぐ可能性がある。

(Reuters, October 9, 2012)

 

 

 

 


注釈:

1: 地域レベルで先端製造業を強化するイニシアティブの支援を目的としてオバマ政権が2012年5月29日に発表した総額2,600万ドルの多省庁合同コンペ。同チャレンジの概要については2012年5月30日号のデイリーレポートを参照されたし。

2: 2011年12月31日で満期終了となった。

3: ソリンドラ社は、Section 1603プログラムではなく、別の連邦政府プログラムであるDOEローン保証プログラムから5億2,700万ドルのローン保証を受領していた。

 


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