NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2012年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

10月19日号

米国のエタノール工場の休止続きで、国内エタノール生産が史上最低を記録

米国のエタノール生産は、旱魃に伴うトウモロコシ価格の急騰によって、数箇所のエタノール工場が休止に追い込まれたことにより、2012年9月のエタノール生産量は史上最低の9億8,390万ガロンにとどまったという。

月間のエタノール生産量が10億ガロンを切ったのは2010年7月以来で始めてのことであるが、再生可能燃料協会(Renewable Fuels Association)のGeoff Cooper副会長によると、生産量は今年7月から徐々に減少していたという。現在、25のエタノール工場(生産能力は合計で13.7億ガロン)が休止しており、その内の7工場は今年6月から閉鎖状態となっている。

エネルギー情報局(Energy Information Administration =EIA)が先週発表した情報によると、米国のエタノール輸出も過去値を記録しており、8月の輸出量は7月よりも21%少ない5,020万ガロンと、ここ22ヶ月間で最低レベルであったという。

エタノール業界の批判者達(畜産業を含む)は、旱魃によって誘発されたトウモロコシ価格の高騰を理由に、132億ガロンというトウモロコシ由来エタノール使用義務(注:1)を最高1年間中止するよう、環境保護庁(EPA)に要請している。

(EE News PM, October 19, 2012)

 

有権者はロムニー氏のエネルギー政策よりもオバマ大統領の政策を選ぶというテキサス大学の世論調査結果

テキサス大学オースチン校の実施したエネルギーに関する第三回目の世論調査(注:2)で、米国の有権者はオバマ大統領(民主党)のエネルギー政策がミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(共和党)の政策よりも勝っていると考えているという結果が出た。

2012年10月16日の大統領候補第2回テレビ討論会に先立って発表された世論調査の結果は、オバマ大統領のエネルギー政策が米国にとってベストであると考えている回答者が全体の37%、ロムニー政策の支持者が28%、不明が35%。 今回の世論調査参加者の内、民主党員と共和党員は党派ラインで分かれたものの、オバマ大統領は自由党員(Libertarians:オバマ48%、ロムニー21%)と無党派層(オバマ27%、ロムニー23%)の支持を獲得していることが判ったという。世論調査結果の主要点は以下の通り:

  • シェールガス開発を約束する候補者を支持するという回答者が全体の58%
  • ガソリン価格の低下を約束する候補者を選ぶという回答者が63%
  • 再生可能エネルギー技術への政府インセンティブの拡張を計画する候補者を支持するという回答者が58%
  • エネルギー源としての石炭利用の減少を支持する候補者を選ぶという回答者が40%
  • 新規エネルギー技術への資金提供や技術導入に積極的な消費者が増加
    • スマートメーターへの支持は2011年9月の38%から45%に拡大
    • ハイブリッド自動車への支持派2011年9月の30%から36%に増大
  • 気候変動が発生していると信じる回答者が、今年3月の65%から9月には73%に増大

 (Energywire, October 18, 2012)

 

 


注釈:

1: 2007年12月に成立した「2007年エネルギー自立及びエネルギー安全保障法(Energy Independence and Security Act of 2007)」では、2012年の再生可能燃料使用基準(Renewable Fuel Standard)を152億ガロンと定めている。この内の20億ガロンは先進バイオ燃料使用量であるため、トウモロコシ由来のエタノール燃料使用量は132億ガロンとなる。同法令については、NEDOワシントン調査レポート「『エネルギー自立及びエネルギー安全保障法』成立」で概要を説明。

2: 2012年9月6日から17日までオンラインで実施した世論調査で、回答者は2,092名であった。

 


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