NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2012年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

12月17日号

米国風力エネルギー協会、風力発電生産税額控除(PTC)の6年間段階的廃止案を提示

米国の風力エネルギー産業は、風力発電の生産税額控除(Production Tax Credit =PTC)が永遠に必要であるとは考えていないことを表明していたが、風力エネルギーの事業者団体である米国風力エネルギー協会(American Wind Energy Association =AWEA)は12月13日に、風力発電PTCを今後6年間で段階的に廃止するという具体案を提示した書簡を上院財政委員会と下院歳入委員会に送った。

AWEAの提案は、1キロワット時(kwh)あたり2.2セントという現行の税額控除を2013年末まで維持し、2014年には現行レベルの90%(1.98セント/kwh)、2015年には80%(1.76セント/kwh)、2016年には70%(1.54セント/kwh)、2017年及び2018年には現行レベルの60%(1.32セント/kwh)に削減して、2019年に完全廃止するというもの。

AWEAのDenise Bode会長は同書簡でまた、風力発電PTCの段階的廃止とともに、再生可能エネルギーを含む多様なポートフォリオを奨励する追加的政策メカニズムの検討を議会に要請している。書簡は特定の追加政策を述べてはいないものの、米国議会やエネルギー政策グループからは再生可能エネルギー会社にマスター・リミテッド・パートナーシップ(Master Limited Partnership =MLP)(注:1)の形態を認める案や、無公害又は低公害資源の利用拡大を義務付ける国家クリーンエネルギー使用基準を構築する案等が浮かび上がっている。

(Environment and Energy Daily, December 13, 2012)

 

 

Majumdar元ARPA-E局長、グーグル社のエネルギー政策アドバイザーに就任

グーグル社の「グリーン・ブログ」によると、2012年6月にエネルギー省(DOE)を退任したArun Majumdar元ARPA-E局長が、エネルギー政策に関するアドバイザーとして同社に加わるという。

Majumdar氏はARPA-Eの初代局長として3年間、根本からの変革をもたらすことを目指す研究プロジェクトにグラントを給付し、ARPA-E予算が数億ドルと比較的小規模であったにも拘わらず、これにてこ入れして民間部門投資を促進したことで称賛を勝ち取った。

グーグル社はこれまでに、ソーラーや風力や地熱といった再生可能エネルギーの研究開発に4,500万ドルを投資したほか、幾つかのエネルギー事業に数億ドルの投資も行っている。Majumdar氏は、グーグル社のエネルギーイニシアティブを推し進め、広範なエネルギー戦略についての助言を行うことになるという。(E&E PM News, December 17, 2012)

 

  

 


注釈:

1: MLPは、実際に経営を行う無限責任のジェネラルパートナーと、経営には関与せず出資額に応じて有限責任を負うリミテッドパートナーで構成された企業形態で、リミテッド・パートナーシップの持つ法人税の免除という税制上のメリットと、MLPが発行する持分権が証券取引所に上場されるという株式公開企業の流動性を併せ持つ。主として、エネルギーのインフラ事業で利用されている。

 

 


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