NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2013年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

11月22日号

下院の道路・交通小委員会、「自律走行車が形成する陸上輸送の将来」に関する公聴会を開催

自律走行車は、ドライバーに信じ難いほどの安全と可動性をもたらし、交通インフラを根本的に変貌させる可能性を持っている。下院運輸・インフラ委員会の道路・交通小委員会(Subcommittee on Highways and Transit)では、自律走行技術が交通網に及ぼし得る影響、及び、この技術の基盤システムへの統合で必要となる連邦政策を検討するため、11月19日に公聴会を開催して、各界の代表者等から意見を聴聞した。

「自律走行車が形成する陸上輸送の将来(How Autonomous Vehicles Will Shape the Future of Surface transport)」に関する公聴会では、(i)米運輸省国家道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration =NHTSA)のDavid Strickland局長; (ii)米運輸交通担当者協会(American Association of State Highway and Transportation Officials =AASHTO)の代表であるミシガン州運輸省のKirk Steudle氏; (iii)GMのMike Robinson世界規制問題担当副社長; (iv)日産テクニカルセンターのシニアマネジャーであるAndrew Christensen氏;(v)カーネギーメロン大学のRaj Rajkumar博士;(vi)Eno Center for TransportationのJoshua Schank社長の6名が証言を行った。

 

  • NHTSAのStrickland局長の発言

    NHTSAはこれまで、ガロン当たりの燃費基準(CAFE基準)のような性能基準を設定してきた。しかしながら、自動車の自動化が進むにつれ、エレクトロニクスやサイバセキュリティのために、NHTSAでは、メーカーが予想されるサイバー攻撃に対応するシステムをテストする為に行っているプロセスの基準を含む「プロセス基準(process standards)」を検討することになるだろう。

     新技術を理解する鍵はリサーチである。NHTSAには今のところ、車間距離適応走行制御(adaptive cruise control =ACC)や自動ブレーキといった既に実用化されている幾つかの自動化技術の安全性と信頼性を検査する十分なリソースはあるが、技術はさらに進化しており、NHTSAはニーズを絶えず再評価していく必要がある。

 

  • カーネギーメロン大学のRaj Rajkumar博士の発言

     輸送部門における自動化の将来には、世界的に膨大な経済的機会がある。米国がこの膨大な経済的機会の最前線にとどまる為には、業界-大学-企業-コミュニティを結びつけた基礎研究と応用テストベッドの双方に対する相当な研究開発投資が必要である。また、プライバシーやサイバーセキュリティ及び物理的セキュリティの為の予防対策を開発・統合する必要がある。

 

  • ミシガン州運輸省のKirk Steudie氏の発言

     自律走行車の進展には、『MAP-21(Moving Ahead for Progress in the 21st Century Act)』(注:1)と呼ばれる陸上輸送法を再認可する法案に「継続研究への強い声明」を盛り込むことが重要である。また、各州政府による州独自の規制ではなく、連邦政府による全国一律の自律走行車規制が必要であり、これをMAP-21再認可法案に含めることも可能である。

 

  • GMのMike Robinson副社長の発言

     完全な自律走行車の市場化はまだまだ数年先のことではあるとはいえ、技術の「ビルディングブロック」は既に数車種に導入されている。技術導入にはかなりの障壁があるものの、自律走行車の価格は予想よりも早いペースで低下している。自動車メーカーをばかげた訴訟から守ることは、こうした技術の開発・導入を推進する環境を米国内に創り、イノベーションや研究の前進に役立ち、価格を引き下げることになる。

 

 (Environment & Energy Daily, November 20, 2013)

 

 

 

 


注釈:

1: 同法令は、2012年7月6日に成立。陸上輸送プログラムに2013年度・2014年度予算として1,050億ドルを計上することを認可。

 


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