NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2013年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

12月11日号

オバマ大統領、2020年までに連邦各省庁の消費電力の20%を再生可能電力で賄うという野心的目標を発表

12月5日にオバマ大統領は、「気候変動行動計画(Climate Change Action Plan)」(注:1)の一環として、連邦政府各省庁に対して、2020年までに消費電力の20%を再生可能エネルギー資源で調達すること、及び、ビルディング性能とエネルギー管理慣行(building performance and energy management practices)を更新するよう指示する大統領覚書に署名した。

国家の繁栄やエネルギー安全保障の推進、及び、気候変動への対応で重要な役を果たすクリーンエネルギー経済の構築には、連邦政府が手本となって先導していく必要があると説くオバマ政権は、2009年10月5日に「環境・エネルギー・経済パフォーマンスにおける連邦指導力(Federal Leadership in Environmental, Energy, and Economic Performance)」という大統領命令(第13514号)を発布。大統領の指示の下で連邦政府は既に、温室効果ガス(GHG)排出量を2008年度レベル比15%減、及び、連邦邦政府ビルの1平方フィート当たりのエネルギー消費を2008年度レベル比9%減まで削減したほか、2013年度には消費電力の7%以上を太陽光・風力等の再生可能エネルギー資源で賄う(注:2)という成果をあげている。

連邦政府による気候変動対応目標達成を助長し、新たな再生可能エネルギー資源の開発を増進することを狙った大統領覚書の概要は以下の通り:

1. 再生可能エネルギー目標

  • 連邦各省庁は2020年度までに、経済的・技術的に実行可能な範囲で総消費電力の20%を再生可能エネルギー資源で調達するものとする。

  • 連邦各省庁は、可能であれば、以下の措置を講じて再生可能エネルギー使用目標を達成するものとする:

    a) 連邦施設内に自省予算で再生可能エネルギー設備を設置し、再生可能電力証書(renewable energy certificate)を保有。

    b) 連邦施設内又は施設外での再生可能エネルギープロジェクトを含むエネルギー事業を請負契約し、契約期間中には再生可能電力証書を保有。

    c) 再生可能電力とそれに付随する再生可能電力証書を購入。

    d) 再生可能電力証書を購入。

  • 連邦政府は、経済的・技術的に実行可能な範囲で、現行又は昔の汚染地、埋立地、鉱区に再生可能エネルギー設備の設置、又は設置契約を行う機会を考慮するものとする。

2. 再生可能エネルギーの割合

  • 各省庁による再生可能エネルギー使用目標の進捗状況は、消費電力に対する再生可能電力証書の所有数に準拠して判断するものとする。

  • 同覚書の定める目標を達成するため、各省庁は、自省消費電力に占める再生可能エネルギーの割合を、(i) 2015年度は最低10%;(ii) 2016年度〜2017年度は最低15%;(iii) 2018年度〜2019年度は最低17.5%; (iv) 2020年度以降は最低20%とするよう努める。

  • 同覚書発行後180日以内に、エネルギー省は同覚書で生じた新たな義務要件に対応するため、「EPACT 2005及び大統領命令第13423号に対する再生可能エネルギー要件の指針(Renewable Energy Requirement Guidance for EPACT 2005 and Executive Order 13423)」の更新版を発表するものとする。

3. ビルディング性能とエネルギー管理

  • ビルディング性能や省エネを更に改善し、エネルギー浪費を削減する為、各省庁は以下を実施するものとする:

    a) ビルのエネルギーメーターとサブメーターを設置

    b) コスト効率的で適切な場合は、連邦省庁のビルに水道メーターを設置

    c) エネルギー・水管理のメーターが設置された連邦省庁のビルに関しては、月間業績データを環境保護庁(EPA)のEnergy Star Portfolio Managerに入力

    d) 利用可能ば場合は、デマンド・レスポンス計画への参加を検討

 

(The White House Fact Sheet: Presidential Memorandum on Federal Leadership on Energy Management, December 5, 2013; Presidential Memorandum - Federal Leadership on Energy Management, December 5, 2013)

 

 

 


注釈:

1: 同計画の概要については、ワシントン事務所が2013年6月25日に報告した調査レポート『オバマ大統領が発表した、新たな国家気候変動行動計画の概要』を参照されたし。

2: 『2005年エネルギー政策法(Energy Policy Act of 2005 =EPACT 2005)』は、連邦省庁の消費電力に占める再生可能エネルギーの割合を以下のように定めている:

  • 2007年度から2009年度までは、最低3%
  • 2010年度から2012年度までは、最低5%
  • 2013年度以降は、最低7.5%


Top Page