NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2013年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

7月24日号

下院本会議、米軍の代替燃料利用拡大努力を阻止する修正法案を可決

下院本会議は7月23日夜、2014年度国防省歳出予算法案の修正法案として、米軍による在来型燃料の使用拡大を目的とする修正法案を可決した。

米軍による代替燃料への転換努力を支持するグループが特に憂慮していたのが、国防省による非石油系燃料の調達を、非石油系燃料が在来型燃料とコスト競争可能であるか否かに拘わらず、阻止するというSteve Scalise下院議員(共和党、ルイジアナ州)提出の修正法案。Scalise下院議員は下院本会議の討議で、代替燃料の高価格を考慮すれば同修正法案は「常識」であると語り、コスト競争力のあるバイオ燃料業界を構築するという5億1,000万ドルをかけた省庁間努力(国防省も参加)は税金の無駄であると主張した。この修正法案は昨夜、下院本会議において発声投票により可決された。

米軍のエネルギー計画を標的とする修正法案は下院ではしばしば見られることで、「2007年エネルギー自立及びエネルギー安全保障法(Energy Independence and Security Act of 2007)」に盛り込まれた、連邦省庁の炭素集約型燃料調達を禁止する条項から幾つかの省庁 …特に国防省… を免除するという修正法案は、同法令が施行されてからというもの、下院では多数の歳出法案や認可法案に添付されて提出されている。Bill Flores下院議員(共和党、テキサス州)が昨夜提出した修正法案もこうした内容であり、これは237対189で可決された。

同様の条項が今年6月に下院で可決された「2014年国防認可法(National Defense Authorization Act of 2014)」にも盛り込まれているが、ホワイトハウスは同法案に対して、特にエネルギー条項への反対を表明し、拒否権の発動をちらつかせている。(Greenwire, July 24, 2013)

 

米政府説明責任局(GAO)、America COMPETES法の成果を分析した報告書を発表

グローバル経済における米国競争力強化のためにイノベーションや教育への投資を推進する目的で2007年に制定され、2010年に再認可された「America COMPETES法」は今年で満期終了となる。同法令の再認可が議会で審議されるものと予想される中、米政府説明責任局(Government Accountability Office =GAO)が7月19日に、『America COMPETES Acts: Overall Appropriations Have Increased and Have Mainly Funded Existing Federal Research Entities』という報告書を上院の商業・科学・運輸委員会と下院の科学・宇宙・技術委員会へと提出した。

GAOは、「2007年America COMPETES法」(注:1)と「2010年America COMPETES再認可法」(注:2)が認可した総額622億ドルの内、2008年度から2012年度までに拠出された予算は524億ドル; 両法令により予算計上を認められた40件のプログラムの内、実際に予算を受領したプログラムは16件、であったと報告している。GAOが報告している主要な調査結果は以下の通り:

  • 2008年度から2012年度までの5年間に計上された524億ドルの内訳は、全米科学財団(NSF)に332億ドル; エネルギー省の科学局(Office of Science)に146億ドル; 商務省の国立標準規格技術研究所(NIST)に39億ドル; その他省庁に5億ドル。NSF、DOE科学局、及びNISTの歳出予算は同法令の下で増額となったものの、法令の認可予算レベルには至らなかった。
  • 2007年と2010年のAmerica COMPETES法が予算を認可した40件のプログラムの内、実際に予算を受領したプログラムは16件であった。
  • 上記40件のプログラムの内、12件は2007年America COMPETES法が制定される以前から存在するプログラムであり、これらは全てが歳出予算を受領した。
  • 上記40プログラムの内の28件がAmerica COMPETES法により新たに認可されたプログラムで、この内の6件(注:3)が歳出予算を受領した。
  • America COMPETES法によって新たに認可されたプログラムで、歳出予算を受けなかった22件のプログラムについては、担当者は概して、類似プログラムが進行中であった為、又は、現行プログラムで同様の目標を遂行可能であった為に予算を要求しなかったと説明。
  • America COMPETES法が予算を認可して完全に実施されたプログラムに関する評価は、概して良好であった。

(Government Accountability Office's Report to Congressional Committees "AMERICA COMPETES ACT, July 2013 )

 

 

 


注釈:

1: 2008年度から2010年度までのプログラムと予算を認可。

2: 2011年度から2013年度までのプログラムと予算を認可。

3: DOEの「ARPA-E」は現在も継続。商務省の「製造業における革新技術のための連邦ローン保証」「サイエンスパーク・インフラ整備のローン保証」は2013年5月の時点では未だ準備中。NSFの「科学修士号プログラム」と教育省の「Teachers for a Competitive Tomorrow」の2件は2012年度には予算計上なし。

  

 


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