NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2014年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

7月1日号

ミシガン州最大の電力会社、石炭火力発電所の3分の1を2025年までに閉鎖予定

ミシンガン州最大の電力会社DTE Energy Electric社(注:1)は、石炭への依存率を約33%削減する計画であるという。DTE Energy Electric社は、石炭火力発電容量を2025年までに2,000メガワット削減する理由として、石炭火力発電所の老朽化(3分の1が50年以上); 市場状況; 環境保護庁(EPA)の新たな規制をあげている。同社のスポークスマンによると、閉鎖になる石炭火力発電所は未だ特定されていないものの、当初は効率と採算が悪い発電所の閉鎖が中心になるであろうと語っている。

DTE Energy Electric社では、予想される電力供給低下を補う為に、風力というオプションを検討し、新設天然ガス発電所の入札を行うほか、電力需要家側の省エネプログラム(現在は同社の約70万の顧客が参加)を拡大するという。

ミシガン州では、6月2日にEPAが発表した規制案(注:2)の下、発電所の二酸化炭素排出を2020年までに2005年水準の26%減、2030年には2005年水準の30%減まで削減するが、同州はこの目標達成に向けた道を歩んでいるという。ミシガン州の発電所から放出される二酸化炭素は、景気後退、及び石炭から天然ガスへの燃料転換と再生可能エネルギーの着実な伸びが重なり、現在で既に2005年水準の約17%減となっているほか、発電量の28%が原子力であって、他州に比べて炭素を放出しない大きなベースロード電源を持っている。

(ClimateWire, June 23, 2014)

 

DARPAロボット・チャレンジ、カリフォルニア州ポモナで2015年6月に決勝選

国防先端研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency =DARPA)が、DARPAロボット・チャレンジ(DARPA Robotics Challenge =DRC)の決勝戦を2015年6月5〜6日にカリフォルニア州ポモナ市のFairplexで行うことを発表した。DRC決勝戦の概要は以下の通り:

1. 時と場所

  • DRCの決勝戦は、当初計画よりも約6ヶ月遅い、2015年6月5〜6日。決勝進出が確定している11チームは、穴埋めの追加資金を受けとることが出来る。
  • 昨年のDRC予選が予想以上に優れた結果であったことから、DARPAはタスクの難度と複雑度を引き上げて、決勝戦のスコープを変更。各チームがこれを達成できるよう、当初の計画以上の時間と資金(100万ドルから150万ドルに増額)を提供。

 

2. チームと賞金

  • 2013年12月にマイアミで行われたDRC予備選の成績に基いてDRC決勝進出が確定した11チーム。
  • 予備選で第1位となったSCHAFT(グーグルが買収)は、商品開発に集中するという理由で、決勝線からは撤退。
  • 欧州連合、日本及び韓国の各政府がDRC決勝への参加を支援するチーム(自己資金チームとして参加)。詳細は今後数週間以内に発表される見通し。
  • 自己資金によるチーム。DRC決勝参加資格を取るために、ロボットが基礎タスクを遂行しているビデオを事前に提出する必要あり。DARPAは約24の自己資金チームを予想しているが、それ以上にも対応する準備あり。
  • DRC決勝の賞金は200万ドル。採点方法は、第一がタスクの完了で、第二がスピード。

 

3. タスク

  • DRC決勝の具体的なタスクについては、DARPAがチームやパートナーから助言を受けているところであり、未だ決定していない。
  • タスクは、予備選時のように個別のタスクではなく、一続きにつながれて順次的な(sequential)災害シナリオを形成。一度に3台か4台のロボットが災害シナリオを駆け抜けてタスクを行う。災害シナリオのタスクは恐らく、難度の低いタスクから高いタスクへのアレンジとなる。
  • タスクは8つで、その一つは抜き打ちとし、DRC決勝にやって来るまでチームには知らせない。
  • 順次的な災害シナリオのタスクを1時間以内に完了。DARPAは、予備選でのスピードの最低4倍のスピードでロボットが動くことを期待。

 

4. ロボットとインフラストラクチャー

  • ロボットを電源コードや転倒防止装置(fall arrestor)に接続しない。ロボットはバッテリー作動とし、転倒した場合は自力で立ち上がれなければならない。
  • 実際の災害をまねる為、ワイヤレスコミュニケーションを予備選の時以上に低下させ、断続的とする。
  • クラウド・ロボティックス(cloud robotics)がDRCの重要要素になる。
  • ロボットとは劣化したコミュニケーションながら、インターネット利用には制限がない為、チームはクラウドソース(crowdsource)やクラウド基盤の資源(cloud-based asset)として他の専門家を活用可能。
  • 決勝の焦点は、ハードウェアではなく、より優れたソフトウェア。

 

5. Atlas

  • コード無しで作動する為にバッテリーシステムを搭載する等、幾つかのアップグレードが施される。
  • 転倒した場合に自力で立ち上げるために、腕を可動範囲に優れた、より強いものにする。

(IEEE Spectrum, 'DARPA Robotics Challenge Finals' June 27, 2014; EE Times, 'DARPA Robotics Challenge Ups Ante' June 27, 2014; DARPA, 'The DARPA Robotics Challenge Continues June 2015 in Southern California' June 26, 2014)

 

注釈:

1: 同社は現在、発電量の4分の3を石炭に依存している。

2: EPAが発表した「既存固定発生源の炭素汚染排出ガイドライン(別称、クリーン発電計画)」の概要については、2014年6月4日付けの調査レポート『環境保護庁、既存発電所の炭素排出削減を狙った「クリーン発電計画」を発表』を参照されたし。 

  

 

 

 


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