NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート

2016年

■ エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった

8月8日号

全米科学財団、太陽エネルギー技術の商用化で量子ドット製造会社にSBIR第一フェーズアワードを授与

量子ドット製造を行なうスタートアップ会社のUbiquitous Quantum Dots(UbiQD LLC:本拠はニューメキシコ州ロスアラモス)社が、全米科学財団(National Science Foundation =NSF)から中小企業技術革新研究(SBIR)プログラムの第一フェーズアワードで、22.5万ドルのグラントを獲得した。量子ドットの低コスト生産方法を商用化しているUbiQD社では今回のグラントを使い、自社の量子ドット塗装膜を利用することによって、ありふれたガラス窓を太陽光採光システムに変える調査研究を行なう。

窓を太陽光発電に利用することは新しい概念ではない。多くの会社が透明な太陽電池を窓に直接取り付けることに取り組んでいるが、複雑でコスト高となるプロセスである。これに対して、UbiQD社がNSFグラントで研究開発するのは、自社製の低コストな量子ドットを発光ガラス塗装膜として使って太陽エネルギーを吸収し、窓枠に取り付けた太陽電池に光量子を送って発電するというもので、プロセスが遙かに簡略で低価格となる可能性がある。

量子ドットは3次元の微小構造で、トランジスタからLCDテレビ、タブレットやスマートフォーンに至るまで様々な用途に使われているが、通常は有毒物質を材料とし、製造コストも非常に高い。一方のMbiQD社の量子ドット製造プロセスは、ロスアラモス国立研究所(LANL)とマサチューセッツ工科大学(MIT)からライセンスを受けたもので、安価かつ毒性の低い材料を使用する斬新なプロセスである。

UbiQD社の創設者であるHunter McDaniel社長は、LANLでのポスドク時代に同技術の開発を手伝い、量子ドットのプレキシグラス統合で科学者を支援した経験を持つ。同社は、量子ドット塗装プロセスをガラスに適応して、ソーラーウィンドウを製造。最初はスマートフォーン等の消費者製品に使用し、その後、自動車やビルディングにも進出する予定であるという。

 

(Govtech.com August 3, 2016; prnewswire.com August 1, 2016) 



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