NEDO ワシントン事務所
米国バイオテクノロジー関連情報

2003年4月13日発行


FDAがRoche社とTrimeris社の新しいエイズ治療薬を承認

Roche Holding AG社とTrimeris社は、待望のエイズ治療薬FuzeonのFDA承認を受けた。Fuzeonは、致命的なエイズの原因となるHIVウィルスの治療薬という新しい薬剤カテゴリーで初めて承認された治療薬である。

既存のエイズ治療薬は細胞内のHIVウィルスを攻撃するのに比べ、FuzeonはHIVウィルスが細胞に侵入するのを阻止する。T-20という注射薬としても知られるFuzeonによって、他に治療方法がないエイズ患者にとっては新しい治療薬となる。Roche社は、現在の治療薬に耐性を獲得した患者を対象にする予定である。

FDA代表によると、Fuzeonは他のHIV・エイズ治療薬の併用による後期のHIV感染の治療薬として承認された。

Reuters,2003年3月13日

天然痘ワクチン計画の参加者増加

ブッシュ政権のバイオテロ対策の重要要素を強化するため、全国的な天然痘ワクチン計画にさらに数百人の連邦保健局員が参加することになる。

当局は、初めに保健局員50万人にワクチン接種をした後、緊急医療隊員、消防隊員、警察官を含む約1,000万人にもワクチン接種を行う予定であったが、州政府はただちにワクチン計画の第二フェーズを開始することになった。

ブッシュ政権が昨年12月にワクチン接種希望者を募ったところ、1万2,404人の医療関係職員しか予防接種を受けなかったことから計画の改正がなされた。さらに、ホワイトハウスは、生ワクチンによって重篤な副作用を発症した被接種者には補償金を供与することに合意した。

Washington Post,2003年3月7日

遺伝子組み替え植物の規制がさらに厳しく

米国農務省は、製薬目的に生育される植物を食糧供給から除外するためにより厳しい規制を施行する予定である。新しい規制には、通常の農作物と製薬目的の農作物との境界領域を拡大すること、農業経営者およびバイオテクノロジー企業の職員のトレーニングを強化すること、収穫条件をより厳しくすること、毎年バイオテクノロジー企業が受ける検査の回数を7倍に増強すること、などが含まれている。

しかし、新しい規制は、食品産業、消費者、および環境保護団体の批判を即座に受けることになった。諸団体はこの新しい規制に関して、方向性は正しいが、昨秋のアイオワ州およびネブラスカ州の事例にように製薬や産業化合物を含む農作物が食糧に紛れ込まない保証はないと指摘した。

諸団体は特に、これら遺伝子組み替え植物を栽培する場所や、製薬目的は食用でない植物のみと限定するなどの規制を農務省が行っていないと非難した。

Washington Post,2003年3月7日

遺伝子治療の利用を制限するよう勧告

食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は、致命的な免疫系障害を持つ9名を治療し、そのうち2名が白血病を発症したことで問題となっていた実験段階の遺伝子治療について、その利用は極めて制限されるべきであり、遺伝子治療以外に治療法がない患者にのみ適用されるべきであると勧告した。

これまで12年間も格闘しつづけた遺伝子治療分野にとってこの決断は打撃となる。遺伝子治療は、この9名への治療が初めての成功になるかと期待されたが、昨年後半に患者2名が白血病を発症し、患者が乳児の時に受けた遺伝子治療が原因であることが判明した。この治療法では、遺伝子組み替えウィルスを使って新しい遺伝子を乳児の細胞に導入した。

FDAは、この分野の専門家達に、フランスで行われたこの実験段階の遺伝子治療の科学的詳細について検討し、これまで行われている同じような治療や今後行われる予定の治療を許可するべきかどうかについて勧告するよう要求した。専門家達は、米国で行われる予定の2つの研究に対し、患者が骨髄移植などの治療を受けることが不可能な場合および治療後回復が見られなかった患者のみを対象とするべきであると勧告した。

Washington Post,2003年3月1日

米国およびEUが貿易問題を軽視か

アメリカ通商代表Robert B. Zoellick氏と欧州連合通商代表Pascal Lamy氏は、数々の貿易問題の調停をはかる意向を示し、大西洋貿易抗争によってブッシュ政権のイラク対策に関して米国と欧州諸国の間に亀裂が生じることはないと表明した。

Zoelick氏はこれまでの発言に比べて、トウモロコシや大豆などの遺伝子組み替え農作物を4年間禁止するという欧州の決断に関しては特に触れなかった。1月初旬、同氏はバイオテクノロジーに対する欧州諸国の見解について、アフリカの貧困の激しい国々への食糧供給を不可能にするとして“モラルに反する”と供述した。同氏はまた、世界貿易機構(WTO)において欧州連合を告訴する意向を表明し、ブッシュ政権から“告訴への幅広い賛同を得ている”とも述べた。

しかし、WTOでの告訴について決断する首脳会議は数週間延期となっており、米国の農業組合はこれまで待ち望んでいた決断が下るにはさらに時間がかかるという事実を認めざるを得ない。

Washington Post,2003年3月4日

天然痘ワクチンの副作用に対する補償金が提案される

ブッシュ政権は、天然痘ワクチンを接種した医療関連職員および緊急隊員に副作用の症状が見られた場合に限定付補償金を認めることに合意した。過去数ヶ月にわたって補償金要求が訴えられてきたなか、バイオテロに直面する可能性がある医療関連職員および緊急隊員に補償金を供与することによってワクチン接種に懸念を抱く保健局員を納得させるべきだとする組合、病院、および公共衛生局の要求をブッシュ政権が黙諾したことになる。

ブッシュ大統領が50万人の保健局員に任意のワクチン接種を呼びかけ、1万2,404人がワクチン接種を受けた頃に障害者手当てと死亡手当ての供与を認める決断が下された。何百件もの病院はワクチン接種計画への参加を拒否した。

もし議会に承認されれば、この補償金制度は、ワクチン計画第1フェーズの被接種者および第2フェーズでワクチン接種を受ける予定の約1,000万人に適用される。政府局員は、この補償金制度のコストを2,000万〜3,000万ドルと予測している。

Washington Post,2003年3月6日

ミシガン州の財政難がライフ・サイエンス・コリダー・イニシアティブに打撃

ミシガン州が、タバコ訴訟の賠償金10億ドルを使って同州の生命科学業界を後援しようと1999年に発足した20年間にわたるLife Science Corridor Initiativeは、同州が直面している17億ドルの赤字によって打撃を受けている。

2003年度予算の収支を合わせるようにとの大統領命令により、Jennifer Granholmミシガン州知事は、元来Life Science Corridor Initiativeに割り当てられた4,500万ドルを2003年には1,250万ドル削減する予定である。

このイニシアティブを監督するMichigan Economic Development社(MEDC)によると、1999年にイニシアティブが発足して以来、同州で創立したライフサイエンス関連企業は50社以上にのぼり、10億ドルのうち1億5,000万ドルがすでに配分されている。去年の4,500万ドルの援助金は、プロテオミクス、ゲノミクス、バイオインフォマティックスを含む18プロジェクトに当てられた。

MEDCは2003年度の援助金申請者の受付を開始し、これらの申請にはバイオインフォマティックスやマイクロアレイの研究開発計画が含まれる。

GenomeWeb,2003年3月3日

ウシゲノムの解読にさらに1,500万ドルが必要

国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)は、ベイラー大学医学部、イリノイ大学、およびテキサスA&M大学が、ウシゲノム解読研究に必要な5,000万ドルの半額を他の資金源から獲得すれば残りの半額を援助すると発表した。

テキサス州知事Rick Perry氏は、この研究のために今後3年間で1,000万ドルを調達すると宣言し、残りの1,500万ドルの資金調達も支援すると述べた。米国では農務省も資金を提供し、また国際的支援も受けるであろう。

このウシゲノム解読研究では、ベイラー大学医学部の研究チームがゲノムの解読を行い、テキサス大学A&M大学とイリノイ大学の研究チームがアセンブリを担当する。これら研究チームは、4月に完成する予定のウシゲノムBACマッピングを利用する予定である。BACマッピングは、米国、カナダ、欧州、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジルの研究者で構成される国際コンソーシアムが作製している。

GenomeWeb,2003年3月4日


胚細胞研究に役立つ遺伝子組み替えニワトリ

ノースキャロライナ州立大学のニワトリ研究者達が、ニワトリの胚細胞の発達段階を研究するのに役立つ新しいツールを開発した。この研究では、遺伝子をニワトリに挿入して特定のマーカー遺伝子をもつニワトリ群を作製することに成功した。

現在、ニワトリの胚細胞は健常な胚細胞と異常な胚細胞の発達を研究する際にモデルとして使われている。新しい遺伝子組み換えニワトリは、肢部の奇形や脊椎分離症などの出生異常についての研究に利用できるツールとなる。研究者達によると、胚細胞が発達段階で細胞がどのように行動するかについてのメカニズムを研究することによって、いずれは発育障害を防止するカギが見つかり、その他にもヒトや動物の健康を改善するのに役立つ可能性も考えられる。

研究者達によると、他の哺乳類における遺伝子導入ではたった1個の細胞にDNAを挿入するだけであるが、ニワトリの胚細胞には産卵前で5万個の細胞があるためニワトリにおける遺伝子導入はマウスなど他の生物よりも非常に複雑である。

North Carolina State University, 2003年3月11日

小型分光計を使ってバイオハザードを検知

エネルギー省のオーク・リッジ研究所(ORNL)の研究者達が、ごく微量の炭疽菌胞子やその他バイオハザード物質を30ミリ秒以内に同定できる小型分光計を開発した。

Calorimetric Spectrometer (CalSpec)と呼ばれる分光計によって炭疽菌などのバイオハザード物質を即座にかつ正確に同定できる。CalSpecは、炭疽菌胞子の一部だけでも分析でき、DNAおよびRNAの光熱シグナルを単離して物質の同定・識別・測定ができる。

CalSpecは、以下のようにビジネスや国土防衛にもあらゆる形で応用できる。

大量輸送
空港警備
郵便産業
職員や市民の保護
大気汚染のモニタリング

ORNLは、バージニア州HerndonにあるInnovative American Technology社にCalSpecの独占ライセンス権を供与し、両者は共同でCalSpecの商業化に取り組んでいる。CalSpecは、化学物質、生物物質、DNA・RNAを検知する研究室および実地用の機器として2004年には販売が開始される予定である。

Oak Ridge National Laboratory,2003年3月17日

ホウレンソウからより安全な炭疽菌ワクチンを作製

トーマス・ジェファーソン大学の研究者達は、ホウレンソウが産生する主要要素から安全な炭疽菌ワクチンを作製する方法を開発した。

Bacillus anthracisの防御抗原(PA)は、炭疽菌毒素の3要素の一つであり、精製された防御抗原は現在炭疽菌ワクチンとして使用されている。しかし、認可されたapathogenic B anthracis由来のワクチンは副作用があるため、より効果的で安全なワクチンが必要とされている。

トーマス・ジェファーソン大学の研究者達は、遺伝子組み換えを施行したタバコモザイクウィルスをホウレンソウに挿入することによってPAの産生を可能とした。PAの断片は簡単に精製でき、ワクチンに利用できる。これらはすでに実験用動物におけるPA特異的抗体の産生に使われている。

American Society for Microbiology,2003年3月10日

骨髄の幹細胞を使った糖尿病治療が可能に?

ニューヨーク大学医学部の研究者達がマウスを使って行った研究によると、骨髄細胞から膵臓のインスリン産生細胞を樹立できることが確認された。これによって糖尿病の新しい治療法を開発できるかもしれない。骨髄細胞から分化した細胞はグルコースに反応してインスリンを産生し、膵臓細胞と同じ機能を持つことが証明された。

研究者達はこの研究結果について、現在のところは糖尿病治療に応用することはできないと指摘しているが、いずれは糖尿病患者の骨髄からインスリン産生細胞を無数に産出することが可能になるかもしれない。患者自身が産出した細胞を移植することから、免疫系が拒絶反応を示さない可能性もあると考えられている。

New York University Medical Center And School Of Medicine,2003年3月17日

転移関連遺伝子の解析が肝臓がんの診断と治療に役立つ

腫瘍細胞中の遺伝子活性を解析することによって、科学者達は最も一般的な肝臓がんである肝細胞癌の進行度を予測できるかもしれない。国立がん研究所(NCI)の研究者達は、上海にある復旦大学肝臓がん研究所の外科医達との共同研究で、転移能を有する肝細胞癌に特異的な遺伝子発現のパターンを同定した。腫瘍が転移するかどうかを検知することによって、医師は患者に最適の治療方法を選択することができる。

研究者達はまた、転移に関連する特定の遺伝子を同定した。この遺伝子はosteopontinと呼ばれ、腫瘍の転移能を予測する有効な診断マーカーになるかもしれない。この遺伝子が産生するたんぱく質は、肝細胞癌の転移に対する治療上の標的となる可能性もある。

肝細胞癌は、世界中で発症頻度が高く進行の早い悪性腫瘍の一つである。米国での発症率は低いが、肝臓がんの要因となる肝炎やアフラトキシンによる食品汚染が蔓延しているアジアやアフリカでの発症率は米国に比べてより高い。

PRNewswire,2003年3月16日

研究所の不足によって新しいワクチンの開発が延期される可能性

メリーランド州Bethesdaにある国立衛生研究所(NIH)によると、天然痘、炭疽菌、エボラ菌など致命的なウィルスの治療薬をテストする安全性の高い研究室なくしては、新しいワクチンの開発は大幅に延期される可能性がある。議会やブッシュ政権がこの取り組みを促進するために多額の助成金を交付しているにもかかわらず、研究所の開発は非常に遅れている。バイオテロ・ワクチンの開発を支援する国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)は、研究室不足によって今後18ヶ月間の治療薬の開発は大幅に延期されるだろうと予測している。

ウィルス学者は、世界でも致命的な疾病の要因となる生物をレベル4の抗原と指定している。これら抗原に関する実験は、Biosafety Level 4 (BSL-4)の研究室でしか行うことができない。BSL-4は、核爆発においても危険な抗原が漏出しないように密閉・加圧されなければならない。

2003年度の連邦政府予算には新しい生物兵器防衛対策として15億ドル以上のNIH助成金が含まれており、これは昨年の約5倍の金額である。この助成金は、生物兵器防衛研究とその施設のために使われる。この助成金はメリーランド州とモンタナ州における新しいBSL-4研究所の創設にも使われるが、両研究所とも最低3年間は開設しない。一方、全米4ヶ所にある既存のBSL-4研究所だけでは研究スペースは十分ではない。研究者達によると、生物テロ攻撃が勃発し、サンプルテストの必要性が出た場合、研究所のスペースは限界に達すると予測される。

Washington Post,2003年3月12日

遺伝子幹細胞を心臓に移植

ミシガン州のWilliam Beaumont Hospitalの医療チームが、患者の血液幹細胞を心臓に注入するという実験的な治療法を試みている。患者である少年Dmitri Bonnville(16歳)にほどこされているこの治療法は今までに前例はないものである。

2月1日、Dmitri少年が家屋の改装作業中、同僚がくぎ打ち機を誤って操作したため約8センチのくぎがDmitri少年の胸部に刺さるという事故が起こった。医師たちはくぎを摘出して傷口を縫合したが、少年はまもなく心臓発作を起こし重篤な心筋組織の壊死を発症した。心筋組織の壊死によって心臓の心拍機能が大幅に低下することになる。

2月17日、医療チームは、骨髄内の血液幹細胞産生を促進する薬剤をDmitri少年に投与し始めた。この薬剤は現在議論となっている胚性幹細胞の倫理問題の対象とはならないものである。投与開始から数日後、医療チームは幹細胞を抽出し、心臓組織に血液を供給する動脈内に注入した。

Dmitri少年の心臓機能は数日のうちに回復しており、今後3ヶ月は自己治癒することができると思われる。3ヵ月後にはこの治療法がどれぐらい効果的であったかが明白になるであろう。

CNN,2003年3月6日


PerkinElmer社とGenomic Solutions社がプロテオミクス技術の販売契約を締結

PerkinElmer Life社とHarvard Biosciences社の子会社であるGenomic Solutions社が、プロテオミクス技術の販売契約を締結した。

この契約によって、PerkinElmer社は、Genomic Solutions社の製品、ゲル・スポットカッター・ロボットProXcisionとDNAハイブリダイゼーション・ワークステーションHybArray 12の世界的な独占販売権を獲得する。

これによってGenomic Solutions社は、Nonlinear Dynamics社がPerkinElmer社のために開発したプロテオーム1D解析ソフトウェアの販売権を獲得する。

PerkinElmer社は、世界のプロテオミクス市場が年間およそ40パーセントの割合で成長していると予測し、この契約のもと既存のプロテオミクス・ツールにゲル・スポットカッターを加えることによってプロテオミクス技術の販売が拡張するであろうと考えている。

GenomeWeb,2003年3月17日

Antex Biologics社が資産売却

メリーランド州Gaithersburg拠点のAntex Biologics社は、バイオテクノロジー企業の資金不足問題の新しい犠牲者となった。同社はミシガン州LansingのBioPort社に資産売却をする精算取引に合意し、これによってAntex社の株主は一株あたり10セントの利益を得ることができる。

Bioport社は取引終了までAntex社の運営費を援助することに同意した。取引終了後、Antex社は負債を解消して残金を株主に分配するため、Bioport社に資産を売却する。

Antex社の株主がこの提案を認めた場合、同社は現金300万ドルまたは現金と手形あわせて360万ドルを手に入れるが、従業員38名についての今後の決定はまだ明らかではない。

感染症治療薬を開発するAntex社は、患者100名以上を対象とするヒト臨床治験中で、現在6薬剤の研究開発を行っている。GlaxoSmithKline PLC社、Aventis Pasteur社、国防省と提携を結んでいる。2002年9月30日、Antex社は現金120万ドルしか保持しておらず、2002年度終了までの運営費にあと200万ドルが必要であると発表した。

Washington Post,2003年3月18日

EUのバイオテクノロジーの発展停滞に関する懸念

欧州連合(EU)が最近発表した生命科学とバイオテクノロジー関連のイニシアティブに関する報告書によると、EU諸国において生命科学分野の発展が遅れていることが“世界的に影響”を与える可能性があり、もうすでに懸念の声があがっている。この報告書には、2000年3月にポルトガルの首都リスボンで欧州委員会(EC)が打ち立てた、2010年までに世界一の知識基盤経済を構築するという目標の詳細について記述されている。

報告書によると、ECのバイオテクノロジー戦略を支持する昨年11月の欧州議会決議や、研究とテクノロジーの開発を目的とした第6次フレームワークプログラムにおいて2003~2006年の予算を175億ユーロとする、などの進展は見られるが、以下のような大きな障害が残っている。

瘁@研究開発への投資不足
瘁@知的所有権保護が不十分
瘁@遺伝子組み替え生物研究の進展が停滞
瘁@必要最低限の研究を実施するための地域内および地域間のネットワークが必要

研究分野については、EUはGDPの1.9パーセントを研究開発に投資すると報告書に記述されている。一方、米国はGDPの2.7パーセント、日本は3パーセントを研究開発に投資している。

GenomeWeb,2003年3月7日

メリーランド州の企業が汚染除去シェルターを製造

生物化学兵器テロの脅威にさらされるなか、メリーランド州の製造業者は国土防衛のための汚染除去という新しい市場を発見した。

Glenn DaleにあるTVI社は、昨年従業員を2倍に増員した後でさえも汚染除去シェルターのバックオーダーに追いつかないほどの注文数だと語っている。販売価格8万8,000ドルであるこの汚染除去シェルターの売上は2002年度に3倍に跳ね上がり、同社は300万ドルの収益を計上した。TVI社の昨年の収益は、1,110万ドルへと700万ドル増強した。収益の大部分は、州政府、消防局、病院などに汚染除去シェルターを販売した売上によるものである。

TVI社の主力商品である高速大量汚染除去シェルターは、洗車機のような構造をしており、ビニールの内装には最低でも50個のシャワーノズルと温水ポンプ、液体洗剤のディスペンサーが取り付けられている。消防ホースにも取り付けられるようデザインされ、男性、女性、生物・化学物質の汚染者を区分するよう3レーンに別れている。同社はまた、汚染者から毒物を除去するためのフィルターシステムを装備した生物・化学物質感染コントロールシステムと呼ばれる気密テントや、被害者を保護するための耐薬品性の外装を備えた災害管理シェルターと呼ばれる野外シェルターも提供している。

Washington Post,2003年3月13日

バージニア州のバイオテクノロジー企業が初の西ナイルウィルス検査薬の販売開始

バージニア州Herndon拠点のバイオテクノロジー企業であるFocus Technologies社は、4年間かけて開発した西ナイルウィルスの検査薬の販売を開始する予定である。西ナイルウィルス検査薬を販売するのは同社が初めてである。

Focus Technologies社は、米国疾病管理予防センター(CDC)とのライセンス契約のもと、西ナイルウィルスが流行する時期に合わせて州政府の保健局、民間研究所、病院などに検査薬を販売する予定である。元来CDCが開発・販売したこの検査薬は、感染患者の血液中に抗体が存在するかどうかを検出する。

西ナイルウィルスの検査薬が開発されてきたにもかかわらず、今までの検査薬では感染患者を検出できたことはほとんどなかった。西ナイルウィルスに感染した患者の80パーセントには感染症状はなく、20パーセントは、発熱、頭痛、発疹などを症状とする西ナイル熱を発症する。

Washington Post,2003年3月10日

EntreMed社、コスト削減によって損失低減

組織再編成による怒涛のような1年を経過した後、メリーランド州Rockville拠点のEntreMed社は第4四半期の損失を2,250万ドル削減し、運営費も40パーセント削減した。

EntreMed社は、前年同期の2,400万ドルの損失額に比べて昨年12月末で終わった第3四半期に150万ドルの損失を受けた。同社は、大幅なコスト削減策と、ライバル企業である。Celgene社と2.700万ドルの実験段階のがん治療薬のライセンス契約を締結したことが要因であるとした。研究開発費は、前年同期の1,990万ドルに比べて430万ドルへと79パーセントも急減した。

この戦略方法によって同社は回復プランを打ち立てる時間的余裕だけでなく2004年度の運営費も確保することができた。

Washington Post,2003年3月5日


United States And Canadian Academy of Pathology – 92nd Annual Meeting

日付: 2003年3月22-28日

場所: Mariott Wardman Park, Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=224104

問合せ先:要予約。United States and Canadian Academy of Pathology,
(電話)706-733-7550、(fax)706-733-8033または(e-mail)iap@uscap.usa.com。

American Association For Cancer Research (AACR) Annual Meeting (2003)

日時: 2003年4月5-9日

場所: Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=224204

問合せ先:要予約。詳しくはAmerican Association for Cancer Research(AACR)まで:
(電話) 215-440-9300 、(fax) 215-440-9313または(e-mail) info@aacr.org

BIO Mid-America VentureForum 2003

日付: 2003年4月3-4日

場所: Chicago, IL

参照: http://bio.org/midamerica/2003/


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