NEDO ワシントン事務所
米国バイオテクノロジー関連情報

2003年8月24日発行


USDAが産業バイオテクノロジー農作物を制限する新規制を制定

米国農務省(USDA)は、バイオテクノロジー企業に対し、合成洗剤などを製造するための化合物を生成するのに役立つ遺伝子組み替え農作物の栽培許可の取得を義務付けることに決定した。

これまで農務省は、産業用遺伝子組み替え農作物の栽培を開始する前に通告することを企業に対して義務付け、農務省が無作為に農作物を点検するという過程をとってきたが、農務省は2003年ではたったの5通、1993年から2001年の間には10通しか栽培通告を受けていなかった。

新規制のもと、農務省は、栽培期間中に5回、収穫後に2回と、計7回の農作物検査を行う。また、遺伝子組み替え農作物が他の農作物と交配しないよう、遺伝子組み替え農作物の栽培地周辺15キロは何も栽培しないことを義務付けている。バイオテクノロジー農業経営者は、食用農作物から最低1.6キロ離れたところに産業用遺伝子組み替え農作物を栽培し、産業用農作物の栽培・管理・収穫専用の農機具を使用することが義務付けられる。

仮規制は即座に発効するが、2004年12月に期限切れとなる。その後、農務省は仮規制の結果と一般の意見を評価し、長期的な規制を施行するかについて決定する。

Associated Press,2003年8月6日

FDAが新薬審査の迅速化とデータの共有を図る

Mark McClellan FDA長官は、先頃マサチューセッツ州で開催された第8回IBA創薬技術年次会議(IBC’s 8th Annual Drug Discovery Technology Congress)において、公共サービスの最適化を図るためにリスク管理と経済面を兼ね備えた最良の生体臨床医学を目指す、食品医薬品局(FDA)の行動計画を近々発表すると発言した。

McClellan長官は、迅速に新薬承認を得られるように必要な情報を記載した新薬申請を行うよう、申請者を援助することを強調している。FDAは、新薬開発過程の時間とリスクを低減し、より確実なものにするよう改善することを目標としている。McClellan長官は、2005年までに優先審査の審査期間を平均30日にまで短縮し、通常申請では2ヶ月以内に新薬承認を終えることを目標としている。

この目標を達成するため、McClellan長官は、企業へのフィードバックを行うことによって審査期間の短縮を図るため、FDAと新薬開発者とのコミュニケーションを今後も促進していく計画である。FDAはまた、マイクロアレイなどの薬理ゲノム学技術を使って収集されたデータを、企業とFDAが共有できるようなプログラムを構築する計画である。

Genome Technology,2003年8月12日

NIHが抗体開発のためにDiversa社に生物兵器防衛助成金を交付

国立衛生研究所(NIH)の一機関である国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)が、複数のプロテオミクス研究と抗体開発プロジェクトのために、Diversa社に生物兵器防衛助成金を供与した。

Diversa社の技術によって、これまでは取扱いが困難であった標的に対する抗体を単離したり、これまでに研究されていない新しい病原体に素早く対処することが可能になるかもしれない。同社は、2年半にわたって交付されるこの助成金を使って、炭疽菌やペストウィルスに関連した新しい標的を同定するために独自の高度プロテオミクス技術を導入し、実証された標的を使って同社の新しいヒト抗体プラットフォームから治療用抗体を識別する。

NIAIDは、助成金として総額約370万ドルを交付する予定であり、最初の6ヶ月間にそのうちの94万926ドルを供与する。Diversa社は、米国陸軍感染症研究所(USAMRIID)およびノースダコタ大学の研究者達と提携してこの研究に取り組む予定である。

PRNewswire-FirstCall,2003年8月12日

NIHがLipidomics研究に3,500万ドルを供与

国立総合医科学研究所(NIGMS)が、細胞内脂質の補体に関する総括的研究を行うLipid MAPSコンソーシアムに3,500万ドルを供与した。

ヒトの健康や疾病についての分子レベルでの見解を深めるためには遺伝子やたんぱく質以外の細胞構成物質を分類する必要があることから、今回の助成金が交付された。脂質は、人体の活動を最終的に制御・調節することから、重要な生体分子とされている。

16大学の研究者30名や、Applied Biosystems社、Avanti Polar Lipids社などの企業からなるMAPSコンソーシアムは、いくつかの分野においてこの助成金を利用する予定である。NIGMSによると、Lipidomics分野のある研究グループは、様々な脂質グループについて、その他の研究グループは、インフォマティクス、細胞生物学、脂質の同定および定量、脂質合成および特性についての研究を行う。最初の1年に3,500万ドルのうち630万ドルが供与される。

GenomeWeb,2003年8月11日

Biopure社の代用血液製剤のFDA承認間近

食品医薬品局(FDA)がBiopure社の代用血液製剤についてのさらなる臨床治験を要請しなかったことから、同製剤のFDA承認が近づいたと言える。承認された場合、世界中のほとんどの国において初めての人工代用血液製剤として利用されることになる。

マサチューセッツ州Cambridge拠点の同社は、外科処置用のHemopureと称する代用血液製剤を開発した。Hemopureは、ウシの血液から抽出され精製されたものである。同社によると、Hemopureは全血液型に適合し、3年間は安定した状態で保存可能である。Hemopureを点滴投与すると、人体の酸素供給が増強される。

Biopure社は現在、整形外科手術後の重度貧血症に悩む患者へのHemopure投与をFDAに要請しており、承認されれば米国で年間3億ドルの利益が予測される。

Reuters,2003年8月1日

米国上院が鱒ゲノム研究に50万ドルを供与

米国上院歳出委員会は、鱒ゲノム地図の作製のためウェストバージニア州に50万ドルを供与した。

この助成金は、ウェストバージニア州のRobert Byrd上院議員が、主に農業・水産養殖業などに関連した同州のプロジェクトのために受け取った助成金1,160万ドルの一部であった。National Center for Cool and Cold Water Aquacultureがウェストバージニア大学と共同でこの鱒ゲノム研究を行う。

GenomeWeb,2003年8月1日


新しい“ノックアウト遺伝子”のゲノム地図を利用してモデル植物の遺伝子機能の研究

Salk研究所の生物学研究者達が、植物研究に広く使われているArabidopsis thalianaの全遺伝子の約3/4を不活性化することに成功した。複雑な多細胞動物における“ノックアウト遺伝子”と称する遺伝子の最大の遺伝子データ収集となったこの快挙によって、これら遺伝子の機能について個別または総合的に研究することが可能になった。

2000年にArabidopsisのゲノム塩基配列が公表されてから、米国国立科学財団(NSF)は、植物ゲノム研究を次のフェーズへと進めるべく、2010年までにArabidopsisの全遺伝子の位置と機能を同定するためのArabidopsis2010プロジェクトを開始した。このモデル植物の全遺伝子の機能が明確にされれば、科学者達は、植物の疾病に対する耐性を向上させるだけでなく、果実の成熟速度をコントロールしたり、より健康で改善された農作物を作製することができる。

ゲノム分野の新しい技術を使ってArabidopsisのゲノム塩基配列を利用することによって、Salk研究所の研究チームは、Arabidopsisゲノムにおいて88,000以上の突然変異が起こった正確な位置を同定した。これは2010プロジェクトでも最も重要なステップがほぼ完了したことを意味する。

しかし、Arabidopsisの全ゲノムの機能が同定される前に、各遺伝子のノックアウト突然変異体を作製しなければならない。ノックアウト遺伝子を作製するには、Agrobacteriumと呼ばれるバクテリアを使って、遺伝子をスイッチ・オフするように指令を送るコードを挿入する。これまでに収集されたArabidopsisのノックアウト遺伝子のデータベースは、Salk研究所の研究チームによって作製された類似の突然変異体植物同様に、http://signal.salk.eduで入手可能である。

National Science Foundation,2003年8月5日

12種のゲノム塩基配列を比較

ヒト7番染色体の1.8メガベースのゲノム塩基配列と、チンパンジー、ヒヒ、ネコ、イヌ、ウシ、ブタ、ラット、マウス、ニワトリ、ゼブラフィッシュ、フグ類2種(フグ、テトラオドン)の計12メガベースの相同塩基配列を比較する研究を国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)が行ったところ、チンパンジーのゲノム塩基配列はコーディングおよび非コーディング領域共にヒトのゲノム塩基配列に最も類似しており、ゼブラフィッシュのゲノム塩基配列が最も相違していることが明らかとなった。

このゲノム領域における大規模な突然変異の解析によって、齧歯類ゲノムは、ネコやイヌのゲノムよりもヒトゲノムと配列が一致している比率が低いことから、齧歯類と霊長類は“同じ分岐群の姉妹グループ”で、イヌやネコなのどの肉食動物とウシやブタなどの有蹄哺乳類(偶蹄類)は別の分岐群に属することがわかった。

“複数種における特定のゲノム領域塩基配列の比較解析”と題する研究報告書は、8月14日号のNature誌のp788〜793に掲載されている。

GenomeWeb,2003年8月14日

遺伝子プロセスにおける新発見によって遺伝子情報の精度が向上

コネティカット大学ヘルスセンターの遺伝学者達が遺伝子の再コード化について重要な発見をしたことから、ゲノム塩基配列情報や、パーキンソン病およびてんかんなどの神経系疾患についての理解が増進されるかもしれない。

研究者達は、比較ゲノミクスを使って、たんぱく質生成過程においてDNAがRNAに転換される際に再コード化される遺伝子の特殊なシグナチャーを発見した。ここでは、“A-to-I”RNA編集と呼ばれる過程によって、ある種の酵素がアデノシンをヌクレオシド・イノシンに転換する。科学者達は、このような再コード化は主に、あらゆる種の神経系に限られていることを発見し、ヒトにおける再コード化プロセスの標的を同定した。

細胞がたんぱく質を生成するためには、まず、たんぱく質の青写真、いわば“コーディング”領域を含む遺伝子のDNA断片を複製しなければならない。 一本鎖のRNA からなるコピーは、メッセンジャー RNAまたは“mRNA”と呼ばれる。 DNAからアミノ酸をコードし、たんぱく質を生成するよう指令を伝達する mRNAに転換する過程を“転写”という。mRNAは、転写過程において修正もしくは“再コード化”されることもある。再コード化は、元のDNA断片ではなくて複製されたコピーで起こるため、ヒトゲノムにおいてどれぐらいの遺伝子のRNA転写が再コード化されるかは不明である。

研究者達はこれまでのところ、“A-to-I”RNA編集は、神経系、特に高速の電気・化学シグナルを伝達するのに必要なたんぱく質をコード化する遺伝子でしか起こらないことを明確にした。遺伝子のシグナチャーや、“A-to-I”RNA編集が神経系のみで起こることを発見したことによって、科学者達は、パーキンソン病やてんかんなどに関連した神経系特異遺伝子の発現に再コード化がどのように影響するかについてのより詳しい研究を進めることが可能になった。

National Science Foundation,2003年8月11日

遺伝子治療によってルー・ゲーリック病の症状を持つマウスの寿命が延長

Salk研究所とジョンズ・ホプキンス大学の共同研究チームが、最新の遺伝子治療によって、ルー・ゲーリック病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同じような症状を持つマウスの症状の進行を遅らせるだけでなく、生存期間を約2倍も延長することができることを発見した。科学者達は、来年にもヒト臨床治験を開始することを期待している。

疾病を発症するように制御されたマウスの神経細胞を保護する筋肉にインスリン様成長因子-1(IGF-1)を注入したところ、マウスの生存期間が延長し、体力も増強した。研究者達によると、これはマウスにおいてこれまでで最も有益な治療法で、疾病症状の進行後でも治療を行うことによって生存期間を延長できた初めての治療法である。

ALSは、筋肉を制御する神経細胞を徐々に死滅させ、発症者は麻痺状態もしくは死に至る。研究者達は臨床治験を計画しており、疾病についての見解を深めるだけでなく、IGF-1を治療法として役立てるため、 IGF-1がどのように神経を保護するかについて継続的に研究を進める計画である。

ジョンズ・ホプキンス大学の研究者達は、ALSプロジェクトから、Salk研究所の研究者達は、 ALSプロジェクト、Christopher Reeve財団、国立老化研究所、国立神経疾患・卒中研究所から資金援助されている。

Johns Hopkins Medical institutions,2003年8月8日

米国が速効性のエボラウィルスワクチンを開発

国立衛生研究所(NIH)と米国陸軍感染症研究所(USAMRIID)の科学者達が、エボラウィルスに対するワクチンを共同開発し、サルを使った実験でその効能が証明された。この速効性ワクチンを1回接種されたサルが1ヵ月後にエボラウィルスに接触したところ、ワクチンによって完全に保護されたことが明らかとなった。サルにおけるワクチンの効能が確認された場合、通常ヒトにおいても同じような効能が見られることから、研究者達はこのワクチンのヒト臨床治験を来年には開始することを期待している。

すべてが順調に進んだ場合、自然もしくは人為的なエボラウィルス感染の発生時に備えた連邦政府の防護対策として、早ければ2006年には大量のエボラウィルスワクチンが備蓄され、科学者達が予測していたよりも10年も早く備蓄が実現することになる。科学者達は、ワクチンの利用が可能になったとしても、大規模な予防接種計画が実現される可能性は低いと述べている。

高度な遺伝子組み替え技術を使ってエボラワクチンを作製したこの新しい技法は、エイズウィルスや生物兵器物質などの細菌に対するワクチンの開発に利用できるかもしれない。

Washington Post,2003年8月7日

骨髄細胞によって損傷した心臓を修復

ボストンにあるBrigham and Women’s Hospitalの研究者達は、9月号のNature Medicine誌において、骨髄細胞を使って、心臓麻痺によって損傷された心臓を修復することが可能であると発表した。

この研究チームによると、ラットを使った動物モデルの実験において、より強靭で生存力の高い細胞に遺伝子組み替えされた骨髄細胞によって、心臓が鼓動する力が80〜90パーセント回復した。

同チームは、間葉系幹細胞と呼ばれる骨髄細胞を使ってこの研究を行った。間葉系幹細胞は、軟骨や骨組織の損傷の修復にすでに利用されており、理論上では新しい心臓組織を生成することができる。しかし、ブタを使ったこれまでの実験では、間葉系幹細胞が死滅したために不成功に終わっていた。

そこで、研究チームはAkt1遺伝子を導入することによって、移植細胞が死滅するのを防ぐことに成功した。Akt1を使って遺伝子組み替えされた幹細胞を投与した心臓は、十分な修復と増殖をみせ、完全ではなくても大幅に心臓機能を回復した。

Reuters,2003年8月11日

今年の西ナイルウィルスは速く広まる

ジョージア州アトランタの疫病管理予防センター(CDC)によると、今季の西ナイルウィルス感染は16州において164件が確認されており、昨年同季に4州で112件が確認されたのに比べて感染件数が増強している。

CDCが確認した今年の感染件数は、コロラド州72件、テキサス州19件、ルイジアナ州15件と、アラバマ州、フロリダ州、アイオワ州、カンザス州、ミネソタ州、ミシシッピ州、ネブラスカ州、ニューメキシコ州、ノースダコタ州、オハイオ州、サウスキャロライナ州、サウスダコタ州でも数件が確認されている。これまでに、テキサス州で2名死亡、コロラド州とアラバマ州でも1名ずつが死亡し、計4名の死亡が確認されている。

今年の西ナイルウィルスは、若年者に感染する傾向が強く、感染者の平均年齢は45歳と、昨年の55歳に比べて低く、また、全件とも蚊を媒介とした感染であることがわかっている。今年7月、全米の血液バンクは、西ナイルウィルスに感染した血液の輸血を防止するために献血のスクリーニングを開始した。

西ナイルウィルスは、主に脳炎や高熱の形で症状が表れる。食品医薬品局(FDA)によると、感染者150名に約1名には重篤症状が見られる。  

CNN,2003年8月8日

SRIが中心となって、カリフォルニアの新薬開発共同計画を実施

SRI International社が中心となって、カリフォルニア州拠点の4企業が新薬開発計画を作成するのを支援する、PharmaSTARTと称する計画を実施する予定である。この新薬共同開発計画には、以下の大学機関が参画する。

スタンフォード大学
カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)
カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)
UCSF定量生物医学研究所

SRI社の生命科学部門によると、ゲノミクスおよびプロテオミクス研究を新薬の商業化へ転換するにあたって大きなギャップがあるのが現状である。SRI社は、そのギャップを解消するため、PharmaSTARTに50万ドルと1,000時間のコンサルティングを提供し、新しい共同開発計画、新薬開発計画、新しい資金源の入手を促進することを目標としている。

SRI社は特に、国立衛生研究所(NIH)やその他政府機関の助成金プログラム獲得に必要な手順について研究責任者にトレーニングを提供する予定である。

GenomeWeb,2003年8月1日


Physiome Sciences社がPredix Pharmaceuticals社を買収

ニュージャージー州PrincetonのPhysiome Sciences社は先頃、マサチューセッツ州WoburnのPredix Pharmaceuticals社を買収すると発表した。吸収合併した新企業は、Predix Pharmaceuticals社という名称でWoburnを本拠とする。この契約の条件として、Physiome社はPredix社を買収するが、Predix社は両社の株式合計の30パーセントを取得する。

1994年創立のPhysiome社は、コンピューターベースのモデリングと細胞および生物システムのシミュレーションを提供している。同社は、2回の資金ラウンドで合計6,000万ドルを、そのうち2000年には5,000万ドルを調達した。2000年に創立したPredix社は、Gタンパク質結合受容体(GPCR’s)に結合する新薬候補の同定と最適化に取り組んでいる。

GenomeWebm,2003年8月13日

ImClone社、Erbituxの販売のために再申請

ImClone社は、2001年12月に食品医薬品局(FDA)が却下したがん治療薬Erbituxの市場販売のための再申請を行った。これによって同社の株価は急落し、前最高経営責任者であるSam Waksal氏と彼の友人で著名人であるMartha Stewart氏は、このニュースが公になる前に株を手放したとする疑惑をかけられた。

ImClone社は、Erbituxの優先審査申請を行い、FDAに対して審査を迅速に行うよう要請する予定である。Erbituxは、大腸がんの治療薬としてイリノテカンと呼ばれる化学療法薬剤と併用で利用される。

アナリスト達は、FDAがErbituxの優先審査を承認するであろうと予測している。優先審査では通常、FDAは1年ではなく半年以内に審査を完了する。Erbituxが承認された場合、ImClone社とそのパートナー企業であるBristol-Myers Squibb社は、今年後半もしくは2004年初旬にはErbituxの販売を開始できる。

アナリスト達は、大腸がんの初期治療に使われるGenentech社のAvastinも近いうちにFDA承認を獲得するであろうと予測している。これによってErbituxの利用が制限される可能性もあるが、2つの新薬を併用できる可能性もある。Avastinと同様、Erbituxは、細胞増殖を阻害するようデザインされた新しいクラスのがん治療薬である。

Associated Press,2003年8月15日

Genentech社がHuman Genome Sciences社が発見した遺伝子の特許権を獲得

サンフランシスコ拠点のGenentech社は、メリーランド州拠点のHuman Genome Sciences(HGS)社との独占ライセンス権契約を締結した。これによってGenentech社は、HGS社が発見した遺伝子にもとづいた生物製剤を開発する世界規模のライセンス権を獲得する。この遺伝子にもとづいた生物製剤は、免疫学、腫瘍学、神経学でも利用することができる。

Genentech社はまた、この遺伝子にもとづいた診断製品および低分子製品の開発と商用化に関する世界規模での非独占ライセンス権も獲得することになる。

Genentech社は、HGS社に対し、前金と年間特許税を支払うことになる。また、HGS社は、Genentech社が開発した製品の年間売上総額にもとづいた報奨金と特許使用料を支払われる。

Dow Jones Business News,2003年8月7日

子宮頸がん診断薬の是認によってDigene社の株価上昇

影響力のある医師会が、メリーランド州GaithersburgのDigene社の子宮頸がん診断薬を是認したことから、同社の株価が上昇した。

米国産婦人科医協会が是認したDigene社の子宮頸がん診断薬は、通常のパップテストと、子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウィルス(HPV)の遺伝子診断とを組み合わせたものである。

同社の株価は、7月31日に52週ぶりの高値34.36ドルを記録した。

Washington Post,2003年8月4日

SangStat社との6億ドル契約によってGenzyme社は免疫系疾患の新薬開発に取り組む

マサチューセッツ州Cambridge拠点のGenzyme社は、カリフォルニア州Fremont拠点のSangStat社を6億ドルで買収し、収益増加と神経系疾患の分野への新しい取り組みに力を入れる予定である。Genzyme社は、SangStat社の2,650万ドル株式に、一株当たり22.50ドルを支払うことになった。

近年、自社の研究室において新薬を迅速に開発することができなかったGenzyme社は、市場性のある製品を生み出すために一連の企業買収を行ってきた。今回の買収の背景には、昨年7,740万ドルを計上したSangStat社のThymoglobulinと呼ばれる臓器移植患者用薬剤を獲得する意図があった。

米国では、Thymoglobulinは臓器拒絶反応を示す臓器移植患者のために処方されている。Thymoglobulinは、激しい拒絶反応を引き起こす可能性がある免疫細胞を抑圧する。しかし、欧州では導入療法と呼ばれる、臓器拒絶反応を防ぐ処方計画にもThymoglobulinは使われている。Genzyme社は、導入療法や生体移植における臓器提供者からの骨髄移植、腎臓移植のための食品医薬品局(FDA)承認を獲得することによってThymoglobulinの売上を増強する計画である。

Boston Globe,2003年8月5日

NeoGenesis社がAmgen社と契約締結

マサチューセッツ州Cambridge拠点のNeoGenesis Pharmaceuticals社は、カリフォルニア州Thousand Oaks拠点のAmgen社との創薬契約を締結し、これによって前払い金と特許使用料として1,000万ドル以上を生み出すことになるだろう。

この契約は、民間新興企業が主要製薬企業と締結した提携契約の中でも最新のもので、これによってNeoGenesis社は第1回目の株式公募へと進む可能性がある。

この契約のもと、NeoGenesis社は、がん、炎症疾患、変性神経疾患などに対する新薬を開発するためにAmgen社を支援する。

NeoGenesis社は、標的たんぱく質に結合するなどの薬剤特有の性質を備えた新薬候補を開発することによって創薬の効率性を改善することを目標としている。同社はまた、Aventis社、Merck&Co.社、Schering-Plough社、Oxford Glycoscience PLC社とも新薬開発契約を提携している。

Boston Globe,2003年8月8日

バイオテクノロジー企業の公募が増加

アナリスト達は、バイオテクノロジー企業の新規株式公開市場が回復しつつあると見ている。
ボストンのベンチャーキャピタル企業であるMPM Capital社の分析によると、2000年では、米国バイオテクノロジー企業64社が株式を公開し、総額62億4,000万ドルを計上した。しかし、2001年にはたった5社しか株式公開をはたさず、総額2億7,400万ドルであった。昨年では、4社のみが株式を公開し、いくつかの企業は公募をキャンセルすることになった。今年はまだ1社も株式公開をしていない。

しかし、このような気運が変わる傾向にある。IPO(新規株式公開)への関心が高まっていることから、バイオテクノロジー産業の株価が急上昇する可能性が伺える。American Stock Exchange Biotechnology Indexは、最低を記録した3月初旬から45パーセント上昇した。American Stock Exchange Biotechnology Indexの企業の数企業が含まれるBloomberg Massachusetts Life Science Indexも68パーセント増を記録した。

投資家達は、すでにフェーズIII臨床治験段階にある新薬を持つ企業を探しており、遠い将来ではなく今後数年間における収益の可能性に着目している。投資家達はまた、新薬の臨床治験や商用化を支援できるような巨大製薬企業やバイオテクノロジー企業と提携している会社を好む傾向にある。

Boston Globe,2003年8月8日


Cambridge Healthtech Institute: Transmissible Spongiform Encephalopathies

日付: 2004年2月23-24日

場所: Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=509520

Research, Technologies and Applications in BioDefense

日付: 2003年8月28-29日

場所: Grand Hyatt, Washington, DC

参照: http://www.healthtech.com/2003/btr/Index.htm

3rd Annual Somatic Cell Therapy Symposium: Regulatory Issues For Scientists And Clinicians

日付: 2003年9月13-15日

場所: Chesapeake Bay - Cambridge, Maryland

参照: http://www.celltherapy.org/soma2003/

ACS ProSpectives - Combinatorial Chemistry: New Methods, New Discoveries

日付: 2003年9月21-24日

場所: Lansdowne Conference Center, Leesburg, Virginia

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=485320

International Life Science Summit

日付: 2003年10月20-21日

場所: Georgetown University

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=499420

ACS ProSpectives: Integrating Proteomics Into System Biology

日付: 2003年11月9-12日

場所: Lansdowne Conference Center, Leesburg, Virginia

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=485420


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