NEDO ワシントン事務所
米国バイオテクノロジー関連情報

2003年9月28日発行


FDAがDendreon社の前立腺がん治療薬にファーストトラック指定

Dendreon社は、現在後期臨床治験段階にある同社の前立腺がん治療薬Provengeの食品医薬品局(FDA)審査が迅速に行われることを発表した。FDAの“ファーストトラック指定”とは、企業が臨床治験の全データを提出し終わる前にFDAが薬剤の審査を開始することを意味する。ファーストトラック指定は、 “優先審査”に持ち込まれることが多く、通常は12ヶ月かかるところを6ヶ月で審査を終了する。

Provengeは、”樹状突起(dendrites)”と呼ばれる体の免疫細胞を、前立腺がん細胞に特異的に発現している遺伝子の組み換えたんぱく質もしくは抗原に感作した後、がん細胞と闘うように免疫系を刺激するため、再び体内に導入する。Dendreon社は2005年には Provengeを発売することを期待している。

Dendreon社は今年6月、最も悪性の前立腺がんを持つ患者を、極めて重要なフェーズIII臨床治験の対象外とする許可をFDAから受けた。

Reuters,2003年9月4日

Genentech社の乾癬治療薬のFDA承認が間近

食品医薬品局(FDA)諮問委員会が、サンフランシスコ拠点Genentech社の実験的乾癬治療薬の承認を推奨したことにより、FDAは来月までにこの薬剤の販売を許可するかもしれない。がん治療薬Avastinとともに来年初旬までにこの薬のFDA承認の獲得を期待している巨大バイオテクノロジー企業であるGenentech社にとって、モノクローナル抗体Raptivaの評価が良好であったことは朗報であった。

アナリスト達は、中度から重度の乾癬患者のうち20〜30パーセントが、Raptivaを利用することによって、ピーク時には最高5億ドルの収益を予測している。乾癬は、免疫系の機能不全によって皮膚が腫れて斑点ができ、痛みを伴う。

Raptivaは、生体分子ベースの注射用乾癬治療薬の中でも有力候補で、内臓障害の副作用を伴うメトトレキサートやサイクロスポリンなどの従来の治療薬よりも安全で効果的であることが期待されている。

San Francisco Chronicle,2003年9月10日

FDAがホルモン治療のガイダンスを提供

食品医薬品局(FDA)は、全米教育キャンペーンを実施し、更年期障害で苦しむ女性の間で幅広く使われているホルモン治療薬の慎重な利用を喚起している。このキャンペーンは、昨年明るみに出たように、ホルモン治療のリスクが増加していることを強調している。しかしこれは、ホルモン治療のマイナス面について昨年激しく報道された中で見落とされたと思われる事実をも関連付けようとしている。

Women’s Health Initiativeが行っていたエストロゲン・プロゲスチン混合ホルモン製剤を使ったホルモン治療についての主要研究は、2002年夏、ホルモン製剤を投与している女性が心臓疾患、血液凝固、乳がんを発症する危険性が高いことが発覚したことから中断された。それまではホルモン治療はあらゆる面において健康上の利益となるという研究結果にもとづいて、医師たちの多くは更年期女性にホルモン治療を処方してきた。

Women’s Health Researchはホルモン治療の承認を強く支持している団体の一つで、ホルモン治療は危険を伴うことを女性は認識するべきだが、副作用が見られるのは全体のたった0.1パーセントであることも知るべきであると主張している。

ホルモン治療に関する情報は政府関連ウェブサイトwww.4woman.govで入手可能。また、政府関連オフィスや女性保健団体でもパンフレットを入手できる。

Washington Post,2003年9月10日

NIH、天然痘治療法の開発のためChimerix社に3,610万ドルを交付

生物活性分子から経口投与可能な標的薬剤を開発している新興バイオテクノロジー企業のChimerix社は、国立衛生研究所(NIH)の国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)から4年半で3,610万ドルの助成金を交付された。同社はこの助成金を使って、天然痘感染や、天然痘ワクチンに関連する合併症の治療のための経口抗ウィルス薬を開発する。

Cidofovirは、サイトメガロウィルス(CMV)感染の治療に使われる承認薬で、天然痘に感染した霊長類モデルの治療にも有効性を示した。Chimerix社独自の化学物質を使ってCidofovirを修正することによって、Cidofovirより効果的で毒性が少ない新しい経口薬CMX-001を産出することが可能になる。抗ウィルスアッセイを使った最近の研究では、CMX-001はCidofovirよりも100倍も効果を示し、天然痘やサル痘など数々のポックス・ウィルスに対しても同様の薬効を示した。また経口投与した場合、ポックス・ウィルスに感染したマウスモデルが死亡するのを防ぐことができた。

NIAID助成金は、CMX-001の開発を完成し、規制認可を獲得するのに必要な手続きの費用に充当される。

PRNewswire,2003年9月9日

NIAIDがゲノミクスベースの生物兵器診断法開発のためにEraGen社に助成金を供与

遺伝子診断を専門とするウィスコンシン州Madison拠点のEraGen Biosciences社は、国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)から生物兵器関連の助成金を受けた。約100万ドルのこの助成金によって、EraGen社のGeneCodeと呼ばれるサンプル定量化およびゲノムタイピングシステムを使って、生物兵器物質をするための診断法を開発する。

EraGen社は2年半にわたって供与される助成金を使って、テロリストが意図的に散布した場合に国民に大きな被害を与えると米国疫病管理予防センター(CDC)が判断したカテゴリーAの生物兵器物質をするため、GeneCode技術を改良する。

EraGen社はまた、SARSなどの感染性疾患を対象にして独自の技術を最適化する計画である。同社は先頃、米陸軍感染症研究所、3つの国際疫病管理予防センター、およびアジアの保健機関等にSARS検出システムを納品した。

GenomeWeb,2003年9月9日

NSFがライスゲノム研究に助成金260万ドルを交付

ノースキャロライナ州立大学とコーネル大学の研究者達は、ライスの遺伝子多型の研究に米国国立科学財団(NSF)から3年間で257万ドルの助成金を受けた。

研究者達は、世界で最も重要な農作物であるライスの栽培法を改善する方法を提供することを目的とし、ライスゲノムの一塩基多型(SNPs)を研究してその進化過程の究明に取り組む。

GenomeWeb,2003年9月9日

生物兵器防衛のための地方人材育成機関設立に3億5,000万ドル

米国保健福祉省(HHS)は、全米8機関に生物兵器防衛および新生感染性疾患のための地方人材育成機関を設立するため、5ヵ年で3億5,000万ドルを供与すると発表した。

助成金を供与されたのは以下の機関である。

デューク大学
ハーバード大学医学部
ニューヨーク州保健局
シカゴ大学
メリーランド大学
テキサス大学医学部
ワシントン大学
ワシントン大学セントルイス校

国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)が助成金の管理を行う。助成金を供与された機関は、炭疽菌や天然痘などのバイオテロ物質やSARSなどの新しい疾患に対処するための手法を開発する目的で、生物学的手法の中でもゲノミクス、プロテオミクス、バイオインフォマティクスを利用することを義務付けられる。また、全国的なバイオテロ緊急事態が発生した際には施設とサービスを提供することも義務付けられている。

GenomeWeb,2003年9月5日


パデュー大学の植物研究者達が新しいイオノミクス分野に進出

パデュー大学の植物研究チームは、遺伝子が細胞内のイオンを抑制する方法について研究する新しい“イオノミクス”という分野に進出した。同研究チームによると、イオノームとは細胞内で機能するすべてのミネラルイオンの集合体である。

Nature Biotechnology誌で発表された “Arabidopsis thalianaにおける栄養分と微量元素のゲノムスケールのプロファイリング”と題する研究結果によると、研究者達は数々の Arabidopsis thalianaにおいて無作為に突然変異を生じさせ、細胞内のあらゆるイオンの相対比に変化があったものについて評価した。

この研究ではミネラル分である亜鉛、銅、鉄、マグネシウム、カリウムや、あまり重要ではない微量元素であるヒ素、カドミウム、鉛などの中でも植物の栄養において重要な役割を果たす18個のイオンについて研究した。研究者達は、 Arabidopsisゲノムの2〜4パーセントが植物のイオノームを抑制する働きがあると述べた。

研究チームは、イオンの摂取と運搬について研究することによって、肥料をあまり必要としない植物や、ヒトにとって栄養分の高い農作物、土壌中の汚染物質を除去する働きがある植物など、ミネラルの効率の高い植物の開発を促進することを期待している。

GenomeWeb,2003年9月2日

より迅速で正確な狂牛病テストの開発

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者達が、より確実かつ迅速に狂牛病を同定するテストを開発した。既存のテストはウシが死亡してからしか検知することができなかったが、このテストは生きたウシでも検知できる。すでにこのテストの動物実験が行われ、世界最大の科学学会である第226回米国化学会年次総会で実験結果が発表された。

同大の研究者達によると、構造依存性免疫試験(CDI)と呼ばれるこの新しいテストは、これまでのテストよりも小さいレベルでプリオンたんぱく質を100%の確率で検知でき、 ほんの5時間程で結果を得ることができる。

従来のテストと同様、この新しいテストは死体解剖の際に脳組織のプリオンを検知するようにデザインされている。これまでのテストと違うところは、動物がまだ生きている間に筋肉組織や血液中のたんぱく質を検知できることである。これによって、 動物が症状を発症する前に 狂牛病に感染しているかを正確に検知でき、今までのように感染した動物を含む群全体を屠殺する必要がなくなると科学者達は語っている。

CDI技術のライセンス権は現在、サンフランシスコのInPro Biotechnology社に供与されている。この研究は、国立衛生研究所(NIH)、英国環境・食糧・農村地域省、および民間企業からの資金援助をもとに実施された。

American Chemistry Society,2003年9月8日

Acambis社がHIVにも効果がある天然痘ワクチンを開発

米国連邦政府に天然痘ワクチンを提供する英国のバイオテクノロジー企業Acambis PLC社は、このワクチンがHIV感染の予防にも役立つかについて調査することを発表した。天然痘ワクチンによって、末期のエイズを発症させるHIVの感染を防ぐことができるというジョージ・メイソン大学の研究結果をもとに、この調査の実施が決定された。

Acambis社は現在、この研究初期結果について今後行われる共同研究についてジョージ・メイソン大学と検討中である。

Acambis社は、米国連邦政府がテロ攻撃に備えて全米国民にワクチン接種を行うのに十分な数億ドル分の天然痘ワクチンを発注したことから、国際的にメディアの注目を集めてきた。

Dow Jones Business News,2003年9月12日

Intradigm社がSARSを抑制するsiRNAを開発

メリーランド州RockvilleにあるIntradigm社は、細胞ベースの研究において、SARSウィルスを90パーセント抑制することができるsiRNAを開発したと発表した。

Intradigm社は、Qiagen社と共同で、SARS全ゲノムにおける特定の遺伝子を標的とするsiRNAを開発した。Qiagen社が合成したsiRNAは、SARSウィルスに感染したヒト以外の霊長類を使って香港と中国の広州省の研究所でテストされた。香港拠点の最大バイオテクノロジー企業と広州省政府が研究資金を援助し、広州医科大学、広州省の中山(ションシャン)大学、および香港大学の科学者達がこのプロジェクトに参加した。

Intradigm社は、国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)および香港と広州省の組織と提携して siRNAベースの抗 SARS治療法を開発している。

GenomeWeb,2003年9月5日

肥満の人の食欲を抑えるホルモン

ある研究結果によると、消化器系が産出するホルモンを投与することによって肥満の人の食欲を抑制できることが明らかとなった。ペプチドYY3—36(PYY)と呼ばれるこのホルモンは、人体が自然に食欲を抑制するシステムにおいて消化器系が産出するホルモンである。

食前にホルモンを投与された研究対象ボランティアは、ホルモンを投与されなかったボランティアに比べて食事の摂取量が3分の1少なかったことから、この物質が肥満解決に役立つ新しい方法となりうることが初めて確証された。また、肥満体にはもともこのホルモンが少ないことも判明した。

しかし、この研究を支援したロンドンのインペリアル大学の研究者達は、この研究が非常に小規模で簡略であることから、このホルモンによって安全に減量し、体重を維持することができるかを確証するには、もっと多くのボランティアを対象とした長期間の研究が必要であると主張している。

今後の研究によってこれが証明されれば、人体の食欲抑制システムにおいて人体で生成されるホルモンを用いるこの治療法は、ほかのダイエット薬よりも優れたアプローチとなるであろう。これまでのところ、このホルモンには、他の減量薬のような副作用は確認されていない。

Washington Post,2003年9月4日

細菌を使って電気を生成する新しい燃料電池

マサチューセッツ大学Amherst校の科学者達が、細菌を使ってゴミから電気を生成する新しいシステムを開発した。まだ初期のプロトタイプであるこの“細菌燃料電池”には電気製品を作動できるほどのパワーはないが、途中で中断することなく実質的に無制限に作動することができる。

バッテリー内の細菌は、自然界ならどこにでも存在する糖質を摂取する時に電流を生成する。今までにもこのような機械は開発されたが、糖質を電力に効果的に変換することができなかった。

この革新的な装置の中心となるのは新しく発見された細菌で、酸素ではなく鉄分に依存する“アイロンブリーザー”と呼ばれる細菌種の一つである。この技術によって、生活排水から堆肥におよぶ様々な物質から電気を生成することが可能になる。

この研究に資金援助をした国防省は、バッテリーを取り替える必要もなく遠隔地で低力のアンテナを作動できることから、この燃料電池に非常に関心を持っている。この燃料電池は、廃棄物の下に糖分が多く酸素が少ない環境で繁殖する細菌のコロニーと共に電極を設置することによって電力を生成する。

Boston Globe,22003年8月9日


Aventis社とRegenron社ががん治療薬の特許契約を締結

独仏共同の製薬企業Aventis SA社が、米国のバイオテクノロジー企業Regeneron Pharmaceuticals社の実験的がん治療薬の特許権を最高5億1,000万ドルで獲得した。

両社が共同で開発・販売するRegeneron社の血管形成阻害剤のVEGF(血管内皮細胞増殖因子)Trapは、新生血管の生成を阻害することによって腫瘍を死滅させるようデザインされた新しいクラスの薬剤である。VEGF Trapは、腫瘍学、眼科学、その他の分野においての利用が期待されている。

この契約によって、Aventis社はRegeneron社に対し1億2,500万ドルを支払うことになるが、そのうちの4,500万ドルは新しく発行されるRegeneron社の普通株に投資され、残りの8,000万ドルは前金として支払われる。さらに、悪性の固形がんおよび非ホジキンリンパ腫を持つ患者を対象に現在フェーズ1臨床治験が行われているこの新薬の臨床治験報奨金として2,500万ドルが支払われる。

また、Aventis社はRegeneron社に対し、欧州および米国における最高8つまでの適応症に対する販売許可を取得した場合の報奨金として、最高3億6,000万ドルを支払う。

Regeneron社は、ニューヨーク州Rensselaerにある施設でVEGF Trapを製造する予定であるが、この新薬の販売が成功した場合、両社は宣伝権利および利益のすべてを世界的に分割することになる。

Reuters,2003年9月8日

鼻腔スプレー型インフルエンザワクチンの発売間近

メリーランド州Gaithersburgのバイオテクノロジー企業MedImmune社は、初めての鼻腔スプレー型インフルエンザワクチンの発売を今秋にも開始し、例外的な消費者活動を行うことによってインフルエンザがいかに日常生活に悪影響を与えるかについて訴えていく予定である。インフルエンザの予防接種が行われる9~11月に9週間にかけて行われる紙面およびテレビでのFluMist宣伝活動には約2,500万ドルのコストが予測され、ワクチンの販売活動の中でも最も大規模な宣伝活動となるであろう。

死滅したウィルスを使った従来のインフルエンザ予防接種と違って、FluMistは希薄ではあるが生きたウィルスを使っているため、免疫系が弱まった人が投与した場合の危険性について規制当局は懸念を抱いていた。そのため、処方薬であるこのワクチンは、5歳〜49歳の健常人のみへの利用が承認されている。それでも1億6,000万人という規模の潜在市場は、誰もがインフルエンザにかかる可能性があり注射を嫌う人達もいることを考えれば相当大きいと考えられる。

MedImmune社はFluMistの宣伝にあたっては、痛みや苦痛というよりもインフルエンザに罹った場合の生活の不便や苦労を強調することによって、ワクチン宣伝活動に新しいアプローチを試みている。同社とFluMist開発のパートナー企業であるWyeth社は、ニューヨークの広告会社Saatchi&Saatchi社を雇用し、“Who would replace you if you got the flu (インフルエンザにかかったら誰があなたの代わりをするのですか?)”というスローガンを使ったキャンペーンを行う予定である。

Washington Post,2003年9月10日

Beckman Coulter社がPeoples Genetics社の技術を獲得

Beckman Coulter社が、マサチューセッツ州WoburnのPeoples Genetics社の技術を全額キャッシュで購入した。個別患者DNAの遺伝解析に使われるこれらの技術には、試料調製や一定変性キャピラリー電気泳動も含まれる。Beckman社はこれらの技術を独自のCEQ8000遺伝解析プラットフォームに統合する予定である。

Peoples Genetics社は当初、非常に大規模なDNAサンプルを使って疾患の原因となる遺伝子突然変異を同定する目的で、マサチューセッツ工科大学(MIT)とノースイースタン大学と提携してこれら技術を開発した。2002年10月、第一世代の解析ツールを開発した後、同社は米国商務省のから200万ドルの高度技術プログラム助成金を受けた。

GenomeWeb,2003年9月10日

Otsuka Maryland Research Instituteが新しい会長と最高経営責任者を任命

大塚製薬が創立したOtsuka America社の子会社で、米国における臨床研究および新薬開発を行うOtsuka Maryland Research Institute(OMRI)は、西中村洋一氏を会長兼最高経営責任者に任命した。同氏は、医療需要に応えるための革新的ヘルスケア製品の開発とあらゆる臨床治験を行うOMRI社の社長兼最高執行責任者を務めている。

西中村氏は、日本の大塚製薬に30年以上勤務しており、臨床研究開発、医薬品安全対策・副作用調査、医薬品販売における広範囲な経験を兼ね備えている。

西中村氏は大塚製薬で、心臓血管疾患治療のための医薬品の開発に貢献するなどさまざまな功績をあげている。また、同社の倫理委員会および医薬品副作用調査グローバルネットワークや、大塚製薬の日本における製品販売戦略を構築し、一塩基多型 (SNPs)を使った製品の日本での応用開発の中心的存在として活躍してきた。

PRNewswire,2003年9月2日

DVC社がボツリヌスワクチンの開発に1,100万ドルを獲得

Computer Sciences社とPorton International社のジョイントベンチャーであるDynPort Vaccine(DVC)社は、ボツリヌス毒素の7価ワクチンを迅速に開発するため、 国立衛生研究所(NIH)の国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)から助成金1,100万ドルを受けた。
この助成金を使ってDVC社は、あらゆるボツリヌス神経毒に対して効果がある安全かつ有効なワクチンの製法を今後5年以内に開発する予定である。この製法は、フェーズ1臨床治験前のテストロット製造への移行に使用することができる。

NIAIDの助成金は、2つのボツリヌスワクチンの開発に利用される。DVC社は今後2年間でボツリヌス毒素の抗原型A, B, C, Eに対する免疫保護を提供するようデザインされた5価ワクチンの開発を行う。また、今後5年間で、ボツリヌ毒素の抗原型DとGに対する抗原を持つ7価ワクチンも開発する予定である。

ボツリヌス毒素は、最も致命的な自然発生の物質で、バイオテロ物質として利用できる可能性も考えられる。

PRNewswire-FirstCall,2003年9月4日

Sirna社がマサチューセッツ大からRNAi技術のライセンス権を獲得

Sirna Therapeutics社は、マサチューセッツ大学医学部と二本鎖siRNAのRNA干渉(RNAi)技術のライセンス契約を締結した。

このライセンス契約によって、マサチューセッツ大学医学部、Max-Planck Institute、Whitehead Institute、Massachusetts Institute of Technology (MIT)が開発・所有していた特許の出願も含まれる。この特許権(PCT:国際特許協力条約番号WO 01/75164)には、ほ乳類細胞における遺伝子発現を阻害するsiRNA技術も含まれる。

このライセンス契約のもと、マサチューセッツ大学医学部は現金および普通株でSirna社からライセンス料を受け取り、さらに報奨金も現金か普通株で支払われる。同大医学部はまた、この特許権に関連する製品を販売した際の特許使用料も受け取る。

GenomeWeb,2003年9月9日

Quantum Dot社がHTPゲノムタイピング技術の3つの特許権を獲得

Quantum Dot社は、Massachusetts Institute of Technology (MIT)からライセンス権を供与されたQDOT高性能ゲノムタイピング技術の専売特許権をさらに3つ獲得し、この技術の世界規模での専売特許権を保持することになった。

1つ目の特許権(特許番号6576921)は QDOT製品の製造に非常に重要とされるQuantum Dot社の高発光性半導体ナノ粒子である。2つ目の特許権(特許番号6602932)は“インベントリー管理のための半導体ナノ粒子(SCNC)”と称され、ビーズなどの固形サポートに関連した特徴的なスペクトル発光を持つSCNC群を網羅する技術に利用される。スペクトル発光とは、放射光の波長および強さを意味する。3つ目の特許権(特許番号6607829)は、“テルリウムを含むナノ粒子物質”と称され、スペクトルの赤外線領域付近において放射されるナノ粒子物質のことである。Quantum Dot社によると、このような発光は特に生体を用いた研究で役に立つ。

Quantum Dot社のQDOT技術は、分子スケールの発光ダイオード(LED)のように照射し、研究者達はこれを使ってゲノムタイピング実験や薬剤の細胞レベルでの効果についての高感度な測定を行うことができる。先頃、日本の家電大手企業松下電器産業が、QDOT技術ベースの高性能SNPゲノムタイピング・プラットフォームを開発・製造することに合意した。

GenomeWeb,2003年9月4日

がん治療薬を開発している企業がCambridgeにも進出

がん治療薬を開発するTherion Biologics社はベンチャー投資資金3,900万ドルを獲得し、マサチューセッツ州Cambridgeに新しい製造施設を開設する予定である。

この新しい展開は、腫瘍と闘う免疫系を刺激するようデザインされている同社の薬剤に関する一連の治験結果が良好であったことを反映している。また、これは長い停滞期を経て資本が再びバイオテクノロジー産業に流れ始めていることを示唆している。

新しい資金は、Dana-Farberがん研究所を含む複数の病院で行われる、前立腺がんおよび膵臓がんの治療薬のフェーズ2臨床治験を支援する。この2つの治療薬は、痘症の弱毒化ウィルスにもとづいた“治療用ワクチン”で、腫瘍細胞から抽出した遺伝子を持つウィルスを患者に注入する。この治療薬の目的は、患者の免疫系のT細胞がウィルスに反応する際にがんと闘うようにすることである。

Therion社は500万ドルをかけて臨床治験用の治療薬を製造するために面積510平方メートルの施設を開設し、今後数年の間にスペースを倍増する計画である。

Boston Globe,2003年8月9日


ACS ProSpectives: Integrating Proteomics Into System Biology

日付: 2003年11月9-12日

場所: Lansdowne Conference Center, Leesburg, Virginia

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=485420


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