NEDO ワシントン事務所
米国バイオテクノロジー関連情報

2003年10月12日発行


DODが炭疽菌感染の治療薬の開発に350万ドルを交付

Elusys Therapeutics社は、血液中から炭疽菌毒素を除去する薬剤の開発を継続するため、国防総省から追加の350万ドルを受けた。

Elusys社は、血液中から炭疽菌毒素を除去するヘテロポリマー薬剤ETI-205を開発中である。

既存の炭疽菌ワクチンが完全に効能を発揮するためには、18ヶ月にわたる6回の注射投与および毎年ワクチン接種が必要とされる。また、現在ある抗生物質による治療法では炭疽菌毒素に対して有効性が見出されていない。ETI-205は症状発症後に投与されると、血液中から炭疽菌毒素を除去する働きがある。

Elusys社の抗体薬の動物モデルを使った臨床前開発とテストの大部分は、これまで国防総省から供与された助成金を使って行われた。動物実験では、ETI-205が炭疽菌胞子に対する完全な保護作用があることが証明された。

PRNewswire,2003年9月22日

NIGMSがハーバード大とMITに対し、人材育成機関の開設に3,100万ドルを供与

国立総合医科学研究所(NIGMS)は、Centers of Excellence in Complex Biomedical Systems Research(複雑な生体システム研究における人材育成機関)を構築するために、ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームに助成金3,100万ドルを供与した。この助成金を利用して、ゲノミクスやその他分子生物学によって構築された個々の分子に関するデータを解析することによって、生物の相互作用の複雑なパターンの研究を今後10年間にわたって行う。

この契約によって、ハーバード大学のBauer Center for Genomics Researchは、今後5年間で1,500万ドル、MITのComputational and Systems Biology Initiativeは今後5年間で1,600万ドルを受ける。

ハーバード大のBauer Center for Genomics Researchは、スタンフォード大学、カルガリー大学、カリフォルニア工科大学、Weizmann Institute of Science、Hebrew University of Jerusalemと提携し、異なるグループの遺伝子とたんぱく質が、どのようにさまざまな生物機能を発揮するかについて研究する“モジュラー生物学”に焦点をしぼる。MITのComputational and Systems Biology Initiativeはシステム生物学の研究、特にヒト細胞組織の生物回路の研究に取り組む。

GenomeWeb,2003年9月15日

NIHがサルモネラ菌のゲノム塩基配列解読のためPerlegen Biodefense社に助成金を交付

Perlegen Sciences社は、マイクロアレイ技術を使ってサルモネラ菌数種のゲノム塩基配列を解読するため、国立衛生研究所(NIH)から生物兵器関連の助成金を受けた。

同社は、サルモネラ菌数種を比較して“シグナチャーSNPs”を同定する予定である。これによって感染が勃発した際に菌のSNPs(一塩基多型)を比較することによって発生源を突き止めることができるかもしれない。米国で年間発生する食中毒の約150万件はサルモネラ菌が原因とされている。

Perlegen社は、何種のサルモネラ菌のゲノム塩基配列を解読するかについては発表していない。サルモネラ菌のうち2,000種以上がヒトの疾患を引き起こす可能性がある。

GenomeWeb,2003年9月16日

NIHが新しいHIV・エイズワクチンを開発するProgenics Pharmaceuticals社に2,860万ドルを供与

Progenics Pharmaceuticals社は、ヒトHIVに対する新しいワクチンを開発するため、国立衛生研究所(NIH)から助成金を供与された。NIHの国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)から獲得したこの契約によって、同社は今後5年間で最高2,860万ドルを受け、この助成金を使って予防ワクチンの臨床前研究・開発および初期臨床治験が行われる。この予防ワクチンは、HIVに感染していないヒトがHIVウィルスに接触した際に感染を防ぐようデザインされている。

このワクチン候補には、HIVウィルスの表面構造によく似た遺伝子組み替えHIVたんぱく質が含まれている。最近まで、スパイクのように先端がとがった表面構造は不安定であることから、効果的な予防ワクチンを開発することができなかった。新しいワクチンはより安定したスパイク状サブユニットを持ち、HIVウィルスが感染する前に中和もしくは不活性化する抗体の産生を誘導する免疫反応を引き起こすようデザインされている。これらの抗体は、ウィルスが免疫系に結合するのに使う、複雑な3次元構造の表面に結合することによって、HIVウィルスの感染力を阻害する。

Business Wire,2003年9月29日

FDAが薬剤のリスクに関して宣伝をより明確にするよう企業に要請

医師や消費者団体からの批判に対処するべく、食品医薬品局(FDA)は、テレビコマーシャルにおいて薬剤のリスクについてより明確に説明するよう製薬企業に要請する予定である。

FDAは先頃、消費者向けの宣伝について2日間の公聴会を開き、医師のあいだで薬剤の宣伝についての疑念が増強していることを示す調査データを初めて一般公開した。この調査によると、一般開業医の70%が宣伝は“薬剤のリスクと利点について混乱を招く”と答え、75%が宣伝によって患者は“薬剤が実際の効能以上に効き目があると思わせられる”と答えた。この調査では、患者の38%がインターネットを情報源として利用していると答えており、5年前の18%に比べて、医療消費者のインターネットへの関心が増大していることが明らかとなった。

FDAは、医薬品の宣伝についてのガイドラインを現在作成中で、今年中には発表する予定である。FDAの主な目標は、科学的および技術的な用語ではなくシンプルで消費者にわかりやすい用語を使って薬剤に関するリスク情報を提供することである。

Boston Globe,2003年9月23日

FDA局長が欧州の薬剤の価格基準について批判

食品医薬品局(FDA)のMark McClellan局長は、先日メキシコのカンクンで医薬品企業幹部らに対して行ったスピーチにおいて欧州の処方薬の価格基準規制について批判し、経済的に裕福な国は、現在ますます米国の負担が大きくなっている薬剤の開発コストをもっと支払うべきであると主張した。

McClellan局長は、各国の薬剤価格基準の格差増大に対処するための国際的な妥協案を要求し、このままでは米国は価格規制によって重圧をかけられている研究開発費が増大する現状に対応することができなくなると主張した。世界中の製薬業界における支出の約半分は米国が負担しているにもかかわらず、処方薬の需要はずっと少ない。

McClellan局長は、世界各国の収益に見合うように薬剤価格基準を調整すべきであると提案した。

Financial Times,2003年9月26日

NIHとNSFがUBに‘クリニカルバイオインフォマティクス’助成金280万ドルを供与

ニューヨーク州立大学バッファロー校(UB)が、生物医学バイオインフォマティクス研究を支援するための2つの助成金、計280万ドルを受けた。

国立衛生研究所(NIH)から供与された1つ目の助成金120万ドルは、同大において生物医学コンピューター解析のためのプラニングセンターの設立に利用される。同センターでは、生物医学を専門とする科学者達がコンピューター関連の専門家達と共同で、複雑な疾患に関連した多次元データの保存、管理、分析、モデル化、視覚化のための新しい技術を開発する。

米国立科学財団(NSF)から供与された2つ目の助成金160万ドルは、ゲノミクスデータとクリニカルデータを統合するための計算手法の開発を支援する。

GenomeWeb,2003年9月16日


ハーバード大医学部がシステム生物学部を設立

ハーバード大学医学部がシステム生物学部(DSB)の設立を発表した。これまで20年間に新しく設立される学部はこのDSBだけである。

同大医学部は新しいDSBの設立にあたって20名の教員を募集する予定で、Marc Kirschner教授を学部長に任命した。Kirschner教授は細胞生物学者で、同大細胞生物学部およびハーバード大化学・細胞生物学研究所の設立の第一人者であった。

DSBは数学、システム生物学研究のための理論的取り組みを構築するため、コンピューター・サイエンス、エンジニアリング、物理、生物科学などを専門とする教授陣を募集する予定である。学部の設立資金はハーバード大学医学部およびハーバード大学から援助される。

GenomeWeb,2003年9月24日

UCSDとTCAGがゲノム創薬契約を締結

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)とCenter for the Advancement of Genomics (TCAG)が、大規模なゲノム解析技術を使って疾病の発症率と臨床経過を予測するための共同研究を正式に締結したことを発表した。この研究では、まず始めに高血圧症と心疾患に重点的に取り組む予定である。

高血圧症の研究では、UCSDの研究チームは患者群からDNAサンプルを入手し、ゲノム塩基配列の解読とSNP解析のためにTCAGに送る。TCAGはゲノム塩基配列を解読する一方、UCSDの研究チームは同時に表現型パターンのテストを行う。

UCSDは、すでに2年前にNIHゲノム創薬ネットワークの一環としてNational Heart, Lung, and Blood Instituteから4年間の助成金290万ドルを受け、高血圧症の研究を開始していた。この研究の初期的結果は、来月サンフランシスコで開催されるアメリカ人類遺伝学会で発表される予定である。

GenomeWeb,2003年9月26日

NIHがシステム生物学研究と学際的研究を促進

国立衛生研究所(NIH)は、NIH Roadmap for Medical Researchと称する新しいイニシアティブの主要要素をシステム生物学と学際的研究に決定した。

このイニシアティブは、NIH傘下の研究所が単独で実施することはできないが今後取り組んでいく必要性がある、“生物医療研究における重要な機会とギャップ”に焦点をしぼっている。
NIH Roadmap for Medical Researchでは、以下3つのテーマによって分類された9つの実施機関が28のイニシアティブを遂行する。

発見への新しい経路
将来の研究チーム
臨床研究活動の再構築

NIHは会計年度2004年にこれらイニシアティブを開始する予定である。NIH助成金は主に以下の4分野において取得可能である。

Metabolomics Technology Development
Exploratory Centers for Interdisciplinary Research
National Technology Centers for Networks and Pathways
National Centers for Biomedical Computing

GenomeWeb,2003年9月30日

新しい研究チームが皮膚幹細胞の単離に取り組む

San Francisco VA Medical Center (SFVAMC)の研究者達がある一定の組織における幹細胞の存在と数を同定するテストを開発し、マウスの皮膚から成体幹細胞を単離するための重要な第一歩となった。これまでのところ、このような技法は血液中の成体幹細胞の単離のみに使われてきた。

成体幹細胞は骨髄、皮膚、膵臓などの体内の特殊化した組織に見られる分化していない細胞である。成体幹細胞は自己再生することができ、成体幹細胞が属する組織のあらゆる種類の細胞へと分化することができる。科学者達は、幹細胞の特性を利用して、損傷した組織や内臓の細胞を修復・置換する方法の開発に取り組んでいる。

最終的に皮膚幹細胞の単離に成功すれば火傷などの外傷の治療に利用でき、皮膚が損傷した箇所に幹細胞を直接移植することによって新しい皮膚が再生する。また、上皮幹細胞を単離することによって、皮膚細胞が分化するプロセスについての理解を深めることができ、将来的には皮膚がんの治療法開発につながるかもしれない。

University of California, San Francisco,2003年9月22日

細胞からHIVウィルスを除去する新しい方法

細胞に潜んでいるHIVウィルスを細胞から“洗い流す”ように除去する新しい科学的手法を現在ジョージタウン大学医学部が開発している。同大研究チームは、この実験的経鼻投与薬が免疫系を活性化し、白血球の中のHIVウィルス量を検出感度以下にまで減少させられることを証明した。

研究者達は、Peptide Tと呼ばれるこの実験治療薬の抗ウィルス性と免疫効果を評価するための初めてのヒト臨床治験を実施した。この臨床治験は小規模ではあるが、研究者達は、Peptide Tは副作用もなくHIVウィルスが潜んでいる細胞を精製することができるという統計的に重要なデータを得ることができた。この除去作用の開発によって、ウィルスの侵入を阻害する新しいクラスの阻害剤が、現在幅広く使われているが高価で複雑な“高活性抗レトロウイルス療法(HAART)”の投薬計画の補助療法もしくは代替治療法となる可能性もある。

現在の抗レトロウイルス薬を使ったカクテル療法(多剤併用療法)は、活発に増殖するHIVウィルスを効果的に死滅させるが、HIVウィルスは不確定な期間、細胞に隠れて存在することができる。このようにして細胞に潜むHIVウィルスは、瞬時にして誘発されやすく、HIVやエイズへと進化するための一連の過程を突然かつ攻撃的に開始する可能性がある。Peptide Tが最終的に細胞に潜むHIVウィルスを除去することができれば、現在HIV感染者が保護治療として取り入れている高価なカクテル療法を使わないですむようになる。

Georgetown University Medical Center,2003年9月29日

TIGRとTCAGの研究チームがプードルゲノムの塩基配列の75%を解読

The Institute of Genomic Research (TIGR)とThe Center for Advancement of Genomics(TCAG)の研究チームが、イヌゲノムの塩基配列と解析結果を発表した。

TIGRとTCAGによると、この研究結果によって、ショットガン・シーケンス解析は “より多くの膨大な真核生物ゲノム”の解読と解析を行うための“費用対効果が高く効率的な”方法であることが証明された。

研究チームは、1.5X配列カバー率もしくは78%のイヌゲノム622万塩基のDNA配列を構築した。この塩基配列データを既存のヒトゲノムとマウスゲノムと比較したところ、イヌ種はこの3種の共通の祖先から一番最初に分岐し、遺伝子レベルではヒトはマウスよりもイヌに類似していることが明らかとなった。

GenomeWeb,2003年9月25日


Genentech社、がんの標的薬剤の開発に取り組む

新しい標的薬剤は、従来の化学療法とは異なり、がん細胞が手におえない勢いで増殖する原因となる遺伝子突然変異に正確に標的をしぼる。これによって副作用も大幅に低減し、通常の化学療法や他の標的薬剤との併用が容易になる。

がん治療薬に関していえば、Genentech社ほど標的薬剤に力を入れ成功した企業は少ない。同社は先日、新しいタイプのがん治療薬AvastinのFDA申請を行った。Genentech社がAvastinによって大腸がん患者の予後を改善できたと発表した昨年5月から、Avastinは注目の的となっていた。

“血管新生阻害剤”であるAvastinは、新しい血管を形成できないようにして腫瘍を死滅させる。血管新生阻害剤は、過去数十年にわたってがん治療の戦略として有望視されてきたが、実際に成果は上げられなかった。

今後1-2年に、Genentech社はAvastinと同様にがん細胞を標的とする治療薬TarcevaのFDA承認も獲得できるかもしれない。Tarcevaは当初Pfizer社とOSI Pharmaceuticals社が開発していたが、1999年、Pfizer社はTarcevaの特許権を売り渡すことを余儀なくされ、最終的にTarcevaの特許権はOSI社とGenentech社が共有することになった。

The Wall Street Journal,2003年9月30日

Diagnocure社が前立腺がんテストの販売を開始

がん診断テストを開発するカナダのDiagnocure社は、尿中に前立腺がんに関連した遺伝子を検出する同社のテストをバージニア州Richmond拠点のBostwick Laboratories社が販売を開始すると発表した。

Diagnocure社は、同テストの米国での売上による来年の収益として少なくとも100万ドルを期待している。

Diagnocure社によると、このテストは、前立腺がんを発見する初めての遺伝子ベースの診断テストである。同社はこのテストの開発を継続し、国際的な診断企業との提携について現在話しあっている最中である。この提携が早くて2ヶ月以内に合意に達した場合、食品医薬品局(FDA)の承認を得るためにさらなる臨床治験と研究が行われる。

Reuters,2003年9月22日

Novavax社がHIVワクチン開発に1,900万ドルを受ける

メリーランド州Columbia拠点のバイオテクノロジー企業Novavax社は、エイズを引き起こすHIVウィルスの科学的究明努力の一環として、HIVワクチンを開発するために助成金1,900万ドルを国立衛生研究所(NIH)から受けた。

同社はこの連邦助成金を使って、ヒト臨床治験に使うための新しいクラスのHIVワクチンの開発をEmory University、Tulane University、University of Pittsburghと提携して行う予定である。

HIVワクチンの開発にあたり、Novavax社は、HIVウィルスに類似したたんぱく質を利用する。このたんぱく質はHIVウィルスの遺伝物質を含まないので感染はしない。研究者達は、HIV遺伝子をミミズの細胞に挿入し、これによってウィルスの外層にたんぱく質が生成される。

6月30日に終了した四半期において500万ドルの損失を発表した創立10年のNovavax社にとっては、非常に重要な時期にこの助成金が交付された。

Washington Post,2003年9月30日

Introgen社のAdvexinがFDAのファーストトラック指定を受ける

Introgen Therapeutics社の実験段階のがん治療薬Advexinが、頭頚部に発症する再発性で切除不能の扁平上皮がん患者の寿命を延長し、転移の進行を遅らせる効果があるとして、食品医薬品局(FDA)のファーストトラック指定を受けた。

Advexinをファーストトラックに指定することによって、FDAはAdvexin申請の審査を迅速に行うために必要な措置を取る。出願を査定し特定の条件下でファーストトラック製品の認可申請審査を開始する。

年間約4万人の米国民が頭頸部がんを発症する。Introgen社は現在、頭頸部がんを対象とした2つのフェーズ3臨床治験を行っている。

PRNewswire,2003年9月17日

Novartis社とGenomics Collaborative社が共同研究に合意

創薬の迅速化を図るため、スイスのNovartis Pharma AG社は、12万人の血液・組織の独自のサンプルを持つマサチューセッツ州Cambridgeのバイオテクノロジー小企業Genomics Collaborative (GCI)社との共同研究を提携した。

Novartis社とGCI社はまず、2年間契約で成人発症の糖尿病に関する共同研究を実施する。両社はまた、どの疾病かはまだ未定ではあるが3つまでの疾病の研究を行い、この共同研究契約を2年間延長することも可能である。

GCI社はNovartis社から100万〜1,000万ドルを受け、さらに研究の成果によっては報奨金も受け取る可能性がある。

昨年マサチューセッツ州Cambridgeに研究本部を設置したNovartis社は、創薬発見に役立つ地元の技術を見つけ出す為の積極的な活動を行ってきた。

Boston Globe,2003年9月22日

Human Genome Sciences社が主要治療薬の開発中止

メリーランド州Rockvilleのバイオテクノロジー企業Human Genome Sciences社は、大規模なヒト臨床治験において効能が証明されなかったことから、激しい痛みを伴う慢性静脈潰瘍に対する実験的治療薬Repiferminの開発を中止することに決定した。

この決定は、他に市場で販売している薬剤はなく、Repiferminが有力な薬剤候補であった同社にとっては大きな打撃となる。今回の発表によって遺伝子ベースの薬剤の商業的可能性についての新しい問題が浮上するものと思われる。

Repiferminはヒト遺伝子コードの系統的調査によって初めて開発された薬剤のひとつである。Repiferminは、同社の研究チームが、ある特定の細胞の天然増殖因子を産出する遺伝子を発見したことによって開発が実現した。この発見により、大量の増殖因子を与えることによって、速く完全に治癒することを促進できるという理論に達した。

同社は慢性静脈潰瘍治療薬としてのRepiferminの開発は中止するが、粘膜炎治療薬としての商品化を期待している。粘膜炎は、化学療法によって起こる症状で、最終的には口腔、咽喉、消化管粘膜の細胞を破壊する。

Washington Post,2003年9月26日

世界の生物製剤業界が差し迫るノーブランド医薬品の影響について評価

世界の生物薬剤企業が10月、バージニア州Restonに集まり、ノーブランド医薬品が生物製剤業界の収益性と小売原価に与える影響について論議する予定である。“Generic Biopharmaceutical Global Summit”と称するこの会議は2日間にわたって開催され、これまで高価なブランド製品しか普及していなかった生物製剤業界へのノーブランド医薬品の参入について、プレゼンテーション、ディスカッション、ネットワーキングが行われる。

2004年初旬を皮切りとして、多くの第一世代の生物製剤の特許権契約や独占販売権の期限が切れる。これには巨大バイオテクノロジー企業Genetech社、Biogen社、Amgen社などの大ヒット商品も含まれる。Strategic Research Instituteによると、特許権契約の期限が切れる生物製剤は、2004年以降に急増することが予測される。

ノーブランド医薬品が、ノーブランド低分子薬剤と同じぐらい普及した場合、世界規模でのノーブランド医薬品市場は2004年に50億ドルにものぼると予測される。ノーブランド医薬品業界は、規制当局の許可がおりしだい製造を開始できる準備を整えている。

PRNewswire,2003年9月24日

Microsoft社の共同創立者が神経科学の研究所に1億ドルを供与

投資家で慈善家のMicrosoft社共同創立者Paul Allen氏が、非営利組織のAllen Institute for Brain Science設立のために1億ドルの着手金を援助することを発表した。シアトル拠点のこの神経科学研究所は、初めての研究プロジェクトとして哺乳類の脳の細胞レベルでのゲノム地図を作製する予定である。

Allen Brain Atlasと称するこのプロジェクトでは、脳の神経回路における遺伝子発現データと細胞位置の研究が行われる。このプロジェクトは約5年間にわたり、最初の研究データは2004年度の第1四半期に公表される予定である。この研究プロジェクトでは、まず最初に一般入手可能なマウスゲノムデータを利用してマウスの脳の遺伝子発現地図を作製し、比較ゲノミクスを使ってマウスの脳に関するデータをヒトの脳のデータに転換する。

Allen氏の投資金に加えて、Allen Institute for Brain Scienceは“他の民間援助および政府の助成金”を求めている。

GenomeWeb,2003年9月16日


Cambridge Healthtech Institute: Transmissible Spongiform Encephalopathies

日付: 2004年2月23-24日

場所: Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=509520

3rd Annual Somatic Cell Therapy Symposium: Regulatory Issues For Scientists And Clinicians

日付: 2003年9月13-15日

場所: Chesapeake Bay - Cambridge, Maryland

参照: http://www.celltherapy.org/soma2003/

ACS ProSpectives - Combinatorial Chemistry: New Methods, New Discoveries

日付: 2003年9月21-24日

場所: Lansdowne Conference Center, Leesburg, Virginia

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=485320

Virginia Biotechnology Summit

日付: 2003年10月13-15日

場所: McLean, Virginia

参照: http://www.biospace.com/news_story.cfm?StoryID=13915120&full=1

International Life Science Summit

日付: 2003年10月20-21日

場所: Georgetown University

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=499420


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