NEDO ワシントン事務所
米国バイオテクノロジー関連情報

2003年12月14日発行

 


議会が胚細胞研究の支持を否認

マサチューセッツ州で最先端の胚細胞研究を支持する方策が、先頃州議会が承認した経済促進法案から除外されたことから、胚細胞研究に反対するカトリック教会側の勝利となった。

この条項は、Robert E. Travaglini上院議長および同州のバイオテクノロジー業界が支持する経済成長計画の主要項目とされていたが、これを生命の尊厳の侵害と捉える教会や上流社会の保守層による強いロビー活動に反対されてきた。

この条項では、胚細胞研究に資金は提供しないが、バイオテクノロジー企業が他州に移らずマサチューセッツ州に留まることを喚起するため、胚細胞研究に対する州の支持を表明している。カリフォルニア州も同じような法案を2002年に可決した。

胚細胞研究者達は、この法案が排除されたことによって同州の医療機関における胚細胞研究の発展が遅れ、患者達が貴重な治療を受けることができなくなると考えている。

Boston Globe、2003年11月25日

HIV感染を低減する膣用ジェルに FDA ファーストトラック指定

食品医薬品局(FDA)は、 性交渉におけるHIV感染を低減するBiosyn社の膣用ジェル1.0%C31Gの開発計画をファーストトラックに指定した。 今回のファーストトラック指定は、FDAがHIV感染を非常に重篤で致命的な疾患であると判断したことを示す。ファーストトラック指定は、重篤で致命的な疾患の予防や治療を目的とする新薬候補のうち、現在の医療ニーズに応えられる可能性のある薬剤の開発および審査を迅速に行うものである。

女性を主体とした HIVの性感染予防法が不足していることから、Biosyn社の新薬候補1.0%C31Gはこの医療ニーズに応えられる可能性があると期待されている。

1.0%C31G膣用ジェルはフェーズ3臨床治験段階に突入するところで、 HIVの性感染予防、クラミジア感染症の予防および避妊についての研究が行われる予定である。

PRNewswire、2003年11月17日

FDAがSchering社のホルモン・パッチを承認

ドイツの製薬企業Schering AG社は、低用量のホルモン・スキンパッチ、Climara Proの食品医薬品局(FDA)承認を獲得した。ホルモン補充療法(HRT)に関する論議が最近くりひろげられてきたが、今回のFDA承認によって、薬剤の売上に依然として影響はあるものの、安全で効果的な薬剤は患者に広まるという可能性を示唆しているとアナリスト達はみている。

Climara Proは2001年と2002年に承認不可の書簡を受けていたことから、アナリスト達はFDA承認の可能性は低いと軽視していた。HRT薬剤は、米国で行われた主要研究によって、Wyeth社のPremproを投与している女性における乳がん、脳卒中などの疾患の発症率が増加したことから、2002年7月以降、論議の的となっていた。

Schering社によると、このホルモン・パッチは、米国で初めて承認された週一回投与の併用ホルモン療法である。同社は、 Climara Proの発売開始から3年後には最高年間売上高が1億ユーロ(1億1,900万ドル)に達するものと予測している。 Schering社の米国にある子会社Berlex社は、来年にも Climara Proの販売を開始する予定である。

Reuters、2003年11月24日

医療健康保険制度によってバイオテクノロジーブームに火がつく

医療健康保険の対象となる4,000万人の米国民に対して処方薬の購入を負担するという画期的な法案が可決されたことから、バイオテクノロジー企業は新たな顧客が殺到することを予測している。

バイオテクノロジー産業協会(BIO)によると、長期間による論議の後に可決されたこの法案には、医療健康保険を受けている高齢者や身体障害者がバイオテクノロジー製品にアクセスしやすくなるなどの利点も含まれる。

バイオテクノロジー製品の費用を連邦が弁済することになれば、何百もの新しい医薬品が開発されることになろう。この法律は3年以内に施行されるが、経口抗がん剤および多発性硬化症や関節リュウマチのための自己注射可能なバイオテクノロジー製剤を補償する5億ドルをかけたデモプロジェクトを医療健康保険制度が開始することから、BIOは法律施行前にも影響が出ることを予測している。

Baltimore Business Journal、2003年11月26日

NIHがNanoInk社のDNAアレイ開発にフェーズI SBIR助成金を交付

NanoInk社は、国立衛生研究所(NIH)から、DNAアレイを小型化するためのDip Pen ナノリソグラフィー(DPN)技術の開発のため、フェーズI SBIR助成金を受けた。この助成金は、2フェーズにわたる130万ドルの助成金の第1フェーズである。通常フェーズI SBIR助成金は10万ドル域である。

NanoInk社によると、この助成金は、ナノテクノロジーの総合的な研究の促進を目的とするNIHのイニシアティブによって供与された。DPNプロセスによってDNAアレイのチップ上に分子を正確に配置することができ、ナノメーター規模の範囲に直接ブロットしていくことが可能になる。

この技法を使って、従来のマイクロアレイ技術によって作製されるものよりも1万倍も小さい生体分子ナノアレイを作製することができる。

GenomeWeb、2003年11月18日

FDAがGenentech社のAvastinの優先審査を行う

食品医薬品局(FDA)は、Genentech社が化学療法と併用する、転移性大腸がんの第一選択薬であるAvastin (bevacizumab)の生物製剤許可申請(BLA)を優先審査に指定した。優先審査とはFDAが6ヶ月間でBLAの審査を終了することを意味し、AvastinのBLAは9月下旬に申請されたことから、審査は2004年3月末に終了するものと思われる。

Genentech社によると、今回のBLA申請では、900人以上の転移性大腸がん患者を対象にして行われた極めて重要なフェーズ3臨床治験のデータだけでなく、臨床治験でAvastinを投与した1,400人以上の患者の安全性データベースを提出した。同社幹部によると、化学療法のみを受けた患者に比べて、化学療法と併用でAvastinを投与した患者の平均生存率が30%増、もしくは5ヶ月延長されたことが今回のフェーズ3臨床治験で証明された。

また、化学療法のみを受けた患者に比べて、出血、血栓症、無症候性タンパク尿の合併症の増加も見られなかった。フェーズ3臨床治験では、経口薬でコントロールされるグレード3の高血圧の増加が確認された。化学療法にAvastin投与を併用することによって、頻度は少ないものの消化管穿孔の合併が認められた。

FDA、2003年12月1日


人工マイクロアレイを使った研究によって神経芽細胞腫のバイオマーカーが発見される

Baylor College of Medicineの研究者達は、マイクロアレイ技術を使って神経芽細胞腫のプロテイン・バイオマーカーを同定した。ボストンで開催されたInternational Conference on Molecular Targets and Cancerにおいて、この研究結果に関するアメリカがん学会(AACR)の記者声明が発表された。

Baylor Collegeの小児科・血液学・腫瘍学部の助教授Jianhua Yang氏は、がん細胞のマイクロアレイ研究においてこのたんぱく質をエンコードする遺伝子を発見した。AACRによると、Yang氏は、この遺伝子が神経芽細胞腫でのみ発現し、神経芽細胞腫由来分泌たんぱく質と称するこのたんぱく質は、重篤な神経芽細胞腫において最も活発であることを発見した。Yang氏は神経芽細胞腫の細胞株しかテストしていないが、次は臨床サンプルをテストする予定である。

このバイオマーカーによって、神経芽細胞腫の摘出手術や化学療法のあとに取残された腫瘍細胞を検知する精密な手法を開発できるかもしれない。

GenomeWeb、2003年11月19日

米国がエボラ熱ワクチンのテストを開始

米国の研究者達は、実験段階にある初めてのエボラ熱ウィルスワクチンのヒトを対象としたテストを開始した。感染者の50〜90%が死亡するこのウィルスに感染する例は希少であるが、先頃コンゴ共和国で勃発したエボラ熱によって遠隔森林地域で最低でも11名が死亡した。エボラ熱は、致命的で感染率が高く、治療法も開発されていないため、非常に危険だと考えられている。米国の専門家達は、エボラ熱が生物兵器として使用されることを恐れている。

国立アレルギー疾患・感染症研究所(NIAID)は、ワクチンの安全性について20余名のボランティアを対象にテストする予定である。カリフォルニア州San DiegoのVical社が製造したこのワクチンは、これまでのところサルにおいてはウィルス感染を完全に予防することが証明された。このワクチンは、エボラ熱ウィルスのDNA断片を使ってウィルスに対する免疫を獲得する。

このテストでは、27名のボランティアは2ヶ月にわたって3回の注射投与を受け、その後1年間は経過が観察される。ボランティアはエボラ熱ウィルスにさらされることはなく、この研究はあくまでワクチンが安全であることを証明するために行われるものである。

Reuters、2003年11月18日

汚染された都市においてSARSによる死亡率は倍増

カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)環境衛生学部が行った新しい研究によると、大気が汚染された都市ではSARSによる死亡率が高いことがわかった。Environmental Health: A Global Access Science Source誌で最近発表された研究結果によると、大気汚染が激しい都市のSARS患者は、他のSARS患者と比べて約2倍以上も死亡率が高いことが明らかとなった。

2002年11月以降、中国本土では5,327件のSARS感染が確認されており、これまでに349名が死亡している。SARSによる死亡率は中国の地域によって異なるが、中国北部での死亡率が高いことが確認された。

UCLA環境衛生学部、江蘇地方疫病管理予防センター、復旦大学環境衛生学部の研究者からなる研究チームは、死亡率の差異が大気汚染レベルの差異と関連性があるかどうかについて調査した。

研究チームは、大気汚染のレベルに合わせて地域別に分類した。大気汚染指標75の広東は大気汚染レベルが低く、大気汚染指標100の天津は大気汚染レベルが高い。また、陝西、河北、北京の大気汚染レベルは中度であった。

その結果、大気汚染レベルが高い都市ほどSARS患者の死亡率が高いことがわかった。大気汚染レベルが低度の都市では死亡率は4.08%、大気汚染レベルが中度の都市では7.49%、高度の都市では8.9%であった。

University of California – Los Angeles、2003年11月20日

新しいテクノロジーによってゲノム塩基配列解読の迅速化が可能

Whitehead Instituteの研究者達は、より迅速なゲノム塩基配列の解読のための新しいテクノロジーのテストを行う予定である。研究者達は、1999年から、国立ヒトゲノム研究所から受けたこの700万ドルプロジェクトに取り組んできた。このテクノロジーによって最終的には、あらゆる生物のDNAの正確な遺伝子配列を迅速に同定することができ、刑事事件で収集されたDNAの法医学分析を迅速に行うことができるようになる。

この新しいBioMEMsの核心は、“lanes”と呼ばれる微小のマイクロチャネルでエッチング加工された大きなガラスチップで、既存のキャピラリ・シーケンサーよりも4倍増の、1回384レーンのDNAをテストできる。各レーンは長いDNAストランドにも対応でき、既存のシーケンサーでは各レーン550個の塩基対を解析できたが、BioMEMsは850個の塩基対を解析することができる。

BioMEMsの768レーンのうち、1レーンからDNAを読み取るのに約45分かかる。BioMEMsには2つのチップがあり、常にゲノム塩基配列を解読できるよう、一つのチップはもう一つのチップがDNAを読み取っている間でも準備態勢にある。この新しいシーケンサーによって資本コストだけでなく、日常の経費も削減できると開発者は述べている。

Whitehead Instituteで開発されたBioMEMsは、マサチューセッツ州WoburnにあるNetwork Biosystems社によって商品化され、日本のShimadzu Biotech社がシーケンサーを製造する予定である。

Whitehead Institute for Biomedical Research、2003年11月21日

細胞分裂に関連するたんぱく質が細胞増殖にも関連する

テキサス大学M.D. Andersonがん研究所の研究チームは、ARFと呼ばれる単一のたんぱく質が細胞の増殖および分裂の制御に関連していることを発見した。細胞分裂および細胞増殖はがんの進展段階で無秩序な状態となっている。

研究チームによると、がん研究において無秩序な細胞分裂もしくは無制御な細胞増殖に関連した多くのたんぱく質が発見されたが、ARFは細胞周期の重要な活動である細胞分裂および細胞増殖の両方に関連する“主要因子”である。研究者達は、この研究によってヒトに見られるがんの40%以上がARFたんぱく質の異常を持っている理由を解明できるかもしれないと考えている。

この研究結果によると、正常なARF機能を補充する薬剤を開発できる可能性がある。がんで最も一般的に認められるたんぱく質異常はがん抑制たんぱく質p53であるが、ARFはがん細胞の進展過程において2番目に高頻度に異常を起こすたんぱく質である。ARFはp53の機能に対して補助的に働く。新しい研究によって、ほぼ全てのがん細胞に異常なほど高レベルで存在するARFは、B23として知られるたんぱく質も抑制することがわかった。

University of Texas M.D. Anderson Cancer Center、2003年11月21日

DNAを使って自己形成ナノトランジスタを作製

Technion-Israel Institute of Technologyの科学者達は、DNAを利用して、エレクトロニクスの基礎的要素である自己形成ナノスケールトランジスタを作成した。この研究結果は2003年11月21日号のScience誌で発表され、ナノスケール機器の開発に重要なステップとなった。

科学界は、バイオテクノロジーを使ってヒトの操作なしでエレクトロニックトランジスタを作製することに取り組んできた。しかし、今日まで研究室での実証は理解しにくいものであった。

トランジスタを自己形成可能にするために、Technionの研究チームは、その並外れた電気性質で知られるカーボンナノチューブをDNA鎖の特定の部位に付着させ、ナノチューブの両端のDNA分子からメタルナノワイヤーを作製した。このディバイスは、電圧をかけることによってスイッチオンまたはオフできるトランジスタである。科学者達は回路基盤にかける電圧を調整することによってトランジスタの作製を制御した。3回にわたって作製された45個のナノスケール機器のうち、3分の1が自己形成トランジスタとしての作製に成功した。

Technion-Israel Institute of Technology、2003年11月21日

幼児の遺伝因子がHIVの進行に関連

HIVに感染した幼児を対象として行われた初めての大規模な研究において、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)メディカルスクールの研究者達は、各幼児の遺伝因子がHIVの進行とHIV感染による認識機能障害に関連していることを証明した。

2003年11月15号のJournal of Infectious disease誌において発表された1,049人のHIV感染幼児を対象とした研究の結果によると、ほんの少しの遺伝的変化によってウィルスの細胞への侵入や免疫系のウィルスに対する反応に影響し、それによってHIVの症状の悪化しやすい子供とそうでない子供にわかれる。

UCSDの研究チームは、多型性と呼ばれる遺伝的差異を同定した。これら遺伝子多型のひとつは、CCR5と呼ばれるタンパク質分子に関連している。 HIVウィルスは CCR5を使って、感染に対する防御システムを提供する細胞の一つであるマクロファージに侵入する。研究チームは、 CCR5-delta32と呼ばれる特定の多型性を持ち HIVに感染した幼児は、正常な CCR5を持つ幼児にくらべて疾患の進行率が半分であることを確証した。

CCR5-delta32と呼ばれる特定の多型性を持ち HIVに感染した幼児は進行率が半減するにも関わらず、 CCR5変異型を持つ幼児でSDF1-3’Aと呼ばれる別の遺伝子変化を持つ場合は疾病の進行が早まることがわかった。 SDF1変異型を持つ幼児は神経系認識機能が低下するのが早いことも確証された。

University of California-San Diego、2003年11月25日


GenPath社が契約によって1億ドルを計上

マサチューセッツ州Cambridge拠点のGenPath Pharmaceuticals社は先頃、Merck&Co.社との研究・ライセンス契約の進行状況によっては、10年間で1億ドル以上を獲得できる可能性があると発表した。

がん治療薬のスクリーニング・ツールを開発する新興企業のGenPath社は、この契約のもと、ヒトがん治療薬をテストするため、マウスにおける腫瘍モデルを作製する予定である。中でも、この手法によって、免疫系を維持しながら、マウスに遺伝子背景の異なる腫瘍の増殖を誘発することができると同社は語っている。

GenPath社によると、Merck社との契約には、“多額の”前払い金、研究助成金、インセンティブ、およびライセンス契約が含まれる。GenPath社は、人員を倍増して100人にし、新しい研究所に移転する計画である。

Boston Globe、2003年11月18日

MedImmune社のFluMistの売上が予測を下回る

MedImmune社は、鼻腔スプレー型インフルエンザワクチンの予想外の売上不振を報告したが、従来のインフルエンザ注射の強豪競争相手となることを期待して、15億ドルをかけてFluMistを獲得した同社にとっては非常に残念な結果となった。

MedImmune社の売上予測にもとづいて、アナリスト達は最初の1年で400万〜500万投与分の売上を予測していたが、同社はこれまででのところたった40万投与分しか販売しておらず、今年のインフルエンザワクチンシーズンである10月から12月にかけて需要が劇的に伸びるとは期待できない。

同社は、FluMistが高価であること、入手の可能性が限られていること、消費者の安全性に対する懸念、また、商品の発売が遅れたことがこの売上不振の主な要因であるとした。

アナリスト達は、FluMistの売上不振について、MedImmune社の販売戦略に問題があると述べている。FluMist獲得に多額の資金をはたいた価値があったことを証明するため、同社に対する来年度のプレッシャーは大きい。

Washington Post、2003年11月19日

Orchid社が、SNPベースの科学捜査のために2つのFBI契約を獲得

Orchid Biosciences社のOrchid Cellmark部門は、犯罪科学捜査用のDNA検査アプリケーションのために独自のSNP技術を開発するため、連邦捜査局(FBI)から2つの契約を獲得した。

これらの契約の目的は、捜査官が古いDNAサンプルを使って個人を同定する際に利用できる新しい科学捜査ツールを開発することである。この2つのプロジェクトはダラスにあるOrchid Cellmarkの施設で行われ、1年後には完了する予定である。

1つ目の契約は、“犯罪科学において関連性を持つ集団のY-SNPの同定および分類”と称するもので、SNPマーカーの詳細パネルを作製し、Y染色体の多型性を解析することによって男性のDNAを同定する。このパネルは特に、男性と女性両者のDNAを含むサンプルにおいて男性のプロファイルを構築したり、捜査官がDNA以外に加害者を同定する手がかりがない“容疑者同定不可能な”場合に便利である。

2つ目の契約は、“ヒト同定のための高速大量常染色体SNP型別”と称するもので、現在Orchid社が使用しているSNPを2倍にする。Orchid社が以前、世界貿易センターの犠牲者を同定するために開発したアッセイをもとに作製される。

GenomeWeb、2003年11月25日

バイオテクノロジー施設の開設によって都市の再生を図る

先頃、マサチューセッツ州Cambridge拠点のAlkermes社は、同州でも最も荒廃した地域に工場の開設を試みた。

Alkermes社は、4,000万ドルをかけて、10万平方フィートの新しい生物薬剤工場をマサチューセッツ州Chelseaに開設した。これは同州の都市再生計画の成功と見られており、工場は新しい糖尿病治療薬を作製することが期待される。

同社のCambridge本社周辺は、不動産価格が高価であることとスペースが不十分であることから、インスリン吸入器の製造工場に適切な敷地を他に探し始めた。インスリン吸入器は、糖尿病患者が注射針の代わりにインスリンを投与する代替法として利用される。この施設は、研究室、ステンレス製の製造施設などを含む4つのエリアに分けられる。

Alkermes社はこの施設開設に4,000万ドルを投資したが、この資金は主としてインスリン吸引器製造契約パートナーである製薬企業Eli Lilly社によって提供された。 Alkermes社はこの新しいEverett Avenue工場に30人を雇用したが、インスリン吸引器の規制認可を獲得出来ればもっと人員を増やす余裕は十分にある。

Boston Globe、2003年11月20日

Harvard Bioscience社がAmersham社の1次元電気泳動部門を530万ドルで買収

Harvard Bioscience社は、Hoeferなどの商標を含む、Amersham Biosciences社の1次元電気泳動部門を約530万ドルで買収した。

これにより、Harvard Bioscience社は、既存の電気泳動ラインなどの製品にHoefer商標を適用する権利を保持する。Amersham Biosciences社は、Multiphor、IPGPhor、DALTシステムおよび消耗品などを含む、独自の2次元電気泳動製品ラインを保持する。これらの製品はAmersham Biosciences社の商標として販売される。

Harvard Bioscience社とAmersham Biosciences社は、最低5ヵ年で更新可能な国際的長期販売契約を締結した。この契約のもと、Amersham Biosciences社は、Harvard Biosciences社がAmersham Biosciences社の商標として製造する1次元電気泳動製品を継続して販売する。

また、Harvard Bioscience社は、Amersham Biosciences社のために新しい製品を開発し、Amersham Biosciences社は最初の3年間、一定量の製品を購入することに合意した。

GenomeWeb、2003年11月25日

赤色に蛍光を発する遺伝子組み替えされた魚が米国で販売される

米国で、鮮やかな赤色を発する初めての遺伝子組み替え熱帯魚の販売が来年開始される。この熱帯魚は、Yorktown Technologies LP社から“GloFish”という名称で販売される予定である。

ゼブラフィッシュは通常、黒とシルバーの縞模様だが、National University of Singaporeの研究者達は、発光のしかたを変化させるようにゼブラフィッシュを遺伝仕組み替えし、水質の汚染度を示す指標となるよう開発している。GloFishは、ゼブラフィッシュの卵にイソギンチャクの遺伝子を抽入することによって赤色に発光するように遺伝子組み替えされた。研究者達はまた、クラゲの蛍光マーカー遺伝子をゼブラフィッシュの卵に抽入して緑色に発光する魚を作製し、これは実験用に広く使われている。

GloFishを汚染指標として利用するため、科学者達は、ある特定の誘因によってスイッチをオン・オフにするプロモーター遺伝子を特定した。水を汚染する可能性もある性ホルモン、エストロゲンによって活性化されるタイプのスイッチもある。ストレスによって分泌され、重金属などの有害な化学物質に反応する発光スイッチもある。

自然保護団体は、今回の遺伝子組み替え熱帯魚の販売に関するニュースについて懸念を表している。食品安全および自然保護団体は食品医薬品局に対し、早急な処置を取るよう要請する合同書簡を送った。

New Scientist、2003年11月3日

Sionex社はシリーズBの資金調達で1,280万ドルを獲得

医薬品やその他の分野のための化学センサーチップを商用化するSionex社は先頃、シリーズBの資金調達で1,280万ドルを獲得した。この資金は、現在も同社に投資しているMorgenthaler Venturesや、Rho Ventures、Navigator Technology Venturesなどから投資された。

マサチューセッツ州Waltham拠点のSionex社は、これらキャピタル資金を使って、独自の製品のさらなる開発・製造を行い、パートナーシップを拡張する予定である。今年10月、同社は、独自のmicroDMx技術とVarian社のガスクロマトグラフィー製品を統合する契約に合意した。Sionex社のmicroDMx技術は、フィールド非対称波イオン移動スペクトロメトリ(Field Asymmetric Ion Mobility Spectrometry, FAIMS)をベースにして開発された。

Sionex社は国土防衛や国土安全保障のための化学・生物物質の検知にも応用できるようなセンサー技術を開発している。また、生物薬剤、環境、商用また診断にも応用できるよう取り組んでいる。

GenomeWeb、2003年11月20日


Cambridge Healthtech Institute: BioMEMS&NANOtechnology World

日付: 2004年8月16-17日

場所: Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=522020

Cambridge Healthtech Institute: Transmissible Spongiform Encephalopathies

日付: 2004年2月23-24日

場所: Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=509520

Pharmaceutical Marketing Compliance Congress

日付: 2004年1月26-27日

場所: Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=508720

Mid-Atlantic Bio-Med Conference and Exhibition

日付: 2003年12月3-4日

場所: Baltimore Convention Center, Baltimore, Maryland

参照: http://www.biomedexpo.com/


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