NEDO ワシントン事務所
米国バイオテクノロジー関連情報

2004年2月22日発行


FDAがImClone社の大腸がん治療薬を承認

食品医薬品局(FDA)は、他の治療法の効果が見られなかった大腸がん患者のための治療薬として、ImClone社のErbituxを承認した。2001年12月、Erbituxの最初の規制不承認に関連して、同社の共同創立者・元社長であるSamuel D. Waksal氏がインサイダー取引の判決を受け、連邦刑務所に留置されていることから、ニューヨークのバイオテクノロジー小企業である同社にとっては、これは過去2年で最も明るいニュースとなった。

Erbituxは、現在成長している、新しいアプローチをとるがん治療薬のひとつである。非常に毒性が強い従来の化学療法とは異なり、この新しい治療法は通常、低刺激性で、長期間にわたって投与することができる。これは“標的療法”と呼ばれ、腫瘍が人体でどのように活動するかについての詳細な研究成果をもとに開発された。

他の治療薬との併用によって、Erbituxは平均して、患者の23%の腫瘍を縮小し、がんの増殖を4ヶ月強遅らせることが証明された。Erbituxは、患者の生存期間を延長することはまだ証明されていないが、それについての臨床治験は現在進行中である。Erbituxは、米国ではImClone社との取引のもと主要ながん治療薬会社であるBristol-Myers Squibb社によって販売される。

Washington Post、2004年2月13日

メキシコが、アメリカが支持する遺伝子組み替え穀物の表示基準を適用

メキシコは、米国が支持している遺伝子組み替え穀物の表示基準の適用に合意した。米国の表示基準を適用した輸入国はメキシコが初めてである。この条約は、表示の規制をゆるく、または表示の義務付けをなくすことを支持する米国にとっては有利になり、メキシコはこの問題について完全に説き伏せられただけでなく、世界的にこのような規制についてロビー活動をする米国を支援することに同意したことになる。

昨年10月、メキシコは、アメリカ・カナダと三国協定を締結した。これにより、メキシコは、遺伝子組み替え生物(GMO)を最高5%含むが、GMOを“含む可能性がある”としか表示されていないトウモロコシの輸入に合意したことを意味する。これに対し、先頃の欧州連合の提案では、食品の遺伝子組み替え成分の含有率を最高でも0.3〜0.7%としている。

メキシコとの合意によると、輸入トウモロコシに“誤って”GMOが混入しても、遺伝子組み替え生物の表示は義務付けられていない。また、表示は販売業者のみが確認でき、消費者の目に触れることはない。

Associated Press、2004年2月12日

NHGRIが ‘$1,000ゲノム’ のためにRFAを発行

国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)は、単独で全長の哺乳類ゲノムの塩基配列解読にかかるコストを、今後10年間で1,000ドルに削減することを目的とした2つのRFA(Request for Applications)を発表した。現在、ゲノム塩基配列解読にかかる平均コストは各ゲノムあたり1000~5000万ドルである。

1つめのRFAは、$1,000ゲノムの目標に見合った新技術の長期的な開発のための新しいもしくは既存の優れた助成金プログラム3−10件を支援するため、2004年度に600万ドル、2005年度に500万ドルを交付する。もう1つのRFAは、現在よりもコストをまず2桁削減するために既存の技術を改善するという短期的な目的とする新しいもしくは既存優れた助成金プログラム4−10件を支援するため、2004年度に800万ドル、2005年度に500万ドルを交付する。1つめのRFAの締め切りは4月15日、2つめのRFAの締め切りは10月15日である。

これらのRFAには、多種にわたる比較ゲノミクス解析の拡張、ヒト遺伝的多様性研究の個人ヘルスケアへの応用、食品・環境モニタリングのための微生物ゲノムの解析などのコスト削減計画も含まれている。

GenomeWeb、2004年2月13日

ブッシュ大統領の2005年度予算要求によってFDAにあてられる財源が大幅に増額

ブッシュ大統領の2005年度予算要求において最も優遇されたところのひとつは、食品医薬品局(FDA)で、約9%増の財源を獲得しそうである。増額分は“食品防衛”プログラムの拡張、狂牛病の危機対応、ワシントン郊外に建設中の新しい施設にあてられることになる。

内政対策への予算は横ばい状態もしくは削減されている連邦予算で、ブッシュ政権はFDA財源に今年度よりも8.8%増の18億ドルを提案している。増額の多くは、食糧供給を保護するための他省による新しい反テロ計画へのFDAの役割を支援するためと考えられる。さらに追加供与される6,500万ドルによって以下の取り組みが行われる。

食品サンプルにおける生物・科学・放射性物質を分析するための研究所の増加
輸入食品のFDA検査の増強

国土安全保障省との協調の強化

FDAは、規制対象となる企業から利用者手数料として、今年度よりも4,000万ドル増の3億5,000万ドルを徴収することを予測している。先日議会が可決した法案によると、利用者手数料は、新薬販売許可を申請する製薬企業だけでなく、医療機器製造業者および動物のための製薬企業も支払わなければならい。

反テロ対策のためのFDA財源の増額と同様に、食品安全性に取り組む農務省への財源も大幅に増額された。ブッシュ大統領は、先日、保健社会福祉省、農務省、国土安全保障省、環境保護庁に対し、米国の食糧供給を保護するための新しい方法を考案するよう指示する大統領行政指令を発表した。

Washington Post、2004年2月6日

国防総省がGenerex社の最新ワクチン技術に助成金を交付

Generex Biotechnology社は先頃、最新ワクチン技術のさらなる研究開発のため、国防総省から“コンセプト賞”として、同社の子会社である免疫医療企業Antigen Express社に52万5,000ドルが供与されたと発表した。コンセプト賞審査委員会は、前立腺がん研究の重要な課題への新しい取り組み方を提示した申請者を選出した。

Antigen Express社は、抗原特異的免疫反応を促進する新しい手法を開発し、特許を獲得した。このような抗原は、がんやウィルスに感染した細胞内で発現したり、DNAワクチンによって誘導される可能性がある。同社は、がん、HIV、SARS、生物テロ用のワクチンの開発に取り組んでいる。

このプロジェクトの目的は、免疫抑制Iiたんぱく質の発現を抑制することである。Iiたんぱく質とは、通常、抗原ペプチドのエピトープが細胞内で合成された後、T helper細胞受容体に結合しないよう結合部位をブロックする。Iiたんぱく質を抑制することによって、腫瘍特異的抗原などの細胞内ペプチドは、受容体に結合することができる。この結果として起こる、特定のT helper細胞の強力な免疫反応によって、動物モデルのがんを治療し、DNAワクチンの効果を増強させることができる。

Bio.com、2004年1月30日

NIHの狂牛病プログラムが約40%増の助成金を受ける

行政管理予算局によると、連邦議会がブッシュ大統領の予算案を承認した場合、国立衛生研究所(NIH)の会計年度2005年の支出は2004年度よりも2.6%増額されることになる。

NIHは、2005年度の運営予算を、2004年の279億ドルから286億ドルに増額することを期待している。この予算案では、狂牛病感染を防ぐための連邦規制を促進する、食品医薬品局(FDA)と農務省(USDA)を支援するためにさらに830万ドルを提示している。

2004年度のFDAおよびUSDAの同様の支出よりも40%増となるこの増額によって、狂牛病感染ウシの同定と追跡のためのプログラムも実施される予定である。

GenomeWeb、2004年2月2日


韓国のクローニング技術が飛躍的進歩をとげる

韓国の科学者達は先頃、いくつかのヒト胚細胞をクローニングし、そのひとつから貴重な幹細胞を抽出することに成功したと発表した。この発表は科学者達には歓迎されたが、胚細胞研究反対派には非難を受けた。研究チームは韓国人女性達から提供された卵子と卵丘細胞を使ってクローンを作製した。

卵丘細胞は女性の卵巣にみられ、種によっては、クローニング研究で特に役立つことがわかっていた。研究者達は、女性の卵細胞から原子核を抽出し、同じ女性の卵丘細胞の原子核と入れ替えた。原子核にはヒトDNAの99%が含まれる。科学者達は、科学的に卵子を刺激して、精子と受精したかのように成長するよう促進した。

研究チームは、この研究で作製した30個の胚盤胞のうちたった1個から幹細胞を抽出することに成功した。抽出された幹細胞は、筋肉や軟骨などの数種の組織に成長した。胚盤胞は正しく成長した場合、あらゆる細胞や組織に成長することができるため、成体幹細胞よりも有力であると多くの科学者達は考えている。

Reuters、2004年2月12日

ペプチドによって初期の心臓疾患を予測

スイスと米国が行った2つの新しい研究によって、過剰なストレスにさらされた心筋が生成するたんぱく質が心臓疾患の重要な指標となることが明らかとなった。これによって、医師たちは、救急治療室の患者に迅速で安価な診断を行うことができ、症状があらわれる前に心臓疾患を検知できるかもしれない。このたんぱく質はタイプBナトリウム利尿ペプチドと呼ばれ、急増する“バイオマーカー”でも最新のバイオマーカーとなりうるだけでなく、このたんぱく質の血液中の数値を測ることによって心臓疾患を検知・予測できるかもしれない。

現在でも、救急治療室の医師たちは、息切れの激しい患者のペプチドの数値を測定し、うっ血性心不全の可能性があるかどうかを調べる。うっ血性心不全とは心臓が有効に拍動しなくなる病態で、65歳以上の患者が入院する最も一般的な原因とされ、診断が困難である。治療が遅れると心臓障害や合併症の危険性が高まり、治療にかかる費用も高くなる。米国におけるうっ血性心不全の年間治療費は280億ドル以上と予測されている。

スイスのバーゼルにあるUniversity Hospitalが行った研究によると、息切れが激しい救急治療室の患者のペプチド値を測定することによって、医師は、患者が心不全を引き起こしたかどうかをより迅速に診断することができる。National Heart, Lung, and Blood Instituteがそのほとんどを資金援助したもうひとつの研究によると、ペプチド値が高い人は、5年以内に心不全を引き起こす確率が通常よりも3倍も高いことが明らかとなった。

CNN、2004年2月12日

環境ゲノムの塩基配列が初めて解読される

“環境ゲノミクス”の初の大業績として、カリフォルニア大学バークレー校とJoint Genome Instituteの科学者達は、最も豊富な生物種のゲノムの一斉解読に成功した。

研究者達は、放棄された鉱山の下盤にあるピンク色の滑らかな部分から、微生物のひとつの群生を採集し、細かく砕いた後、全サンプルのショットガン解読を行った。DNA断片をつなぎ合わせると、5つのはっきりしたゲノムへと容易につながっていった。このうち4つはこれまで知られていなかった。

これまで研究者達は、温泉や海中の微生物群を研究してきたが、個別の生物や種を単離したり、それらを培養した群生のゲノム解読を行ったり、または、群生のさまざまな個体の遺伝子の断片を抽出した。

研究チームは、群生全体のゲノム塩基配列を一斉に解読することを“群生ゲノミクス”と呼んでいる。今後はマイクロアレイ、遺伝子チップなどを作製し、微生物の群生の変化する環境のなかで、遺伝子発現やたんぱく質の生成がどのように変化していくかについて研究する予定である。例えば、酸性度や温度の変化に生物がどのような反応を示すか、どのように炭素固定もしくは窒素固定を変えるか、酸性の地下水から鉄分を摂取する方法をどのように変えるのか、についての研究を実施する予定である。

この研究は、エネルギー省科学局、国立科学財団の生物複合系プログラムによって資金援助された。

University of California-Berkeley、2004年2月3日

食品媒介病原体の経路を阻害することによって新しいワクチンを開発

パデュー大学の研究者達によると、腸粘膜の細胞にある未確認のたんぱく質によって疾患予防法を開発できるかもしれないという。この発見によって、20%という死亡率を持つ食品媒介で感染するリステリア菌や、その他疾患を防ぐ方法を開発できると彼らは考えている。

バクテリアはリガンドと呼ばれるたんぱく質を持つ。リガンドは、まるでカギをカギ穴に入れるように、体内の細胞表面にあるたんぱく質分子もしくは受容体と結合する。この相互作用によって、一連の複雑な生化学反応が起こる。生化学反応によって病原体は腸粘膜の細胞に侵入し、さらには肝臓、脾臓、脳、胎盤へと侵入し、疾病を引き起こし、時には死へとみちびく。

パデュー大学の研究チームは、ヒト宿主細胞に結合することで知られているリステリア菌のたんぱく質を、ヒト腸粘膜細胞と一緒に培養皿に入れた。すると、リステリア菌のリガンドは、腸粘膜細胞の表面にあるたんぱく質に結合した。このたんぱく質は熱ショックたんぱく質60(HSP60)と同定された。

HSPはほとんどの細胞に見られ、細胞があらゆるストレスに直面したときにたんぱく質が組織された状態で保たれるよう助ける働きがあることから、シャペロンたんぱく質と呼ばれる。つい最近まで、シャペロンたんぱく質は、細胞のエンジンであるミトコンドリアにのみ存在すると考えられていた。シャペロンたんぱく質が細胞表面にも認められ、受容体として作用することが明らかになったことから、研究者達は感染過程を抑制する方法の研究を開始する予定である。

Purdue University、2004年2月4日

SARSウィルス感染を阻止するヒト抗体

Dana-Farber Cancer Instituteの科学者達は、同研究所で行われた実験において、ヒト抗体“ライブラリー”から選択した抗体が、SARSウィルス感染を阻止したことを発表した。この発見によって、SARS予防もしくはSARS初期治療のための抗体医薬の開発が促進されるであろう。昨年、世界規模のSARS勃発によって約800名が死亡した。

Dana-Farber Cancer Institute、Brigham and Women’s Hospital、米国疫病管理予防センター(CDC)、Children’s Hospital Bostonの研究者達が行った研究によると、抗体は、培養細胞にウィルスが進入するのを阻害することによってSARS感染を中和した。この実験は現在でもSARSに感染した動物モデルを使って行われており、研究者達は今後ヒト臨床治験を実施することについて議論している。この研究結果、はProceedings of the National Academy of Sciences誌2月号のPNASオンライン早版にて発表される予定である。

科学者達は、抗体がS1たんぱく質受容体の結合領域に高親和結合することによってSARS感染を防いだと判断した。従来のワクチンは、体内の免疫細胞を刺激して特定のウィルスやバクテリアに対する抗体を生成するよう促進し、抗体が有効であるかぎりウィルスから保護されるというものだった。“受動免疫法”と呼ばれるもうひとつの手法では、疾患を克服した患者の血液から抽出された抗体をヒトに導入する。研究室で作製されたヒト・モノクローナル抗体は、ウィルス感染の受動免疫法および初期治療においても重要なツールである。

Dana-Farber Cancer Institute、2004年2月4日

Integrated BioPharma社とPurdue大学の研究チームががん予防薬を開発

がん予防に役立つことで知られていた無機化合物のセラニウムの代謝作用に関連した遺伝子を食用植物に転換するため、国立衛生研究所(NIH)が2年間にわたって助成金を供与していた研究の結果が科学雑誌Journal BMC Plant Biology誌で先頃発表された。

Integrated BioPharma社の完全所有の子会社NuClycle Therapy社の科学者と、パデュー大学の研究者達が共同で行った研究によると、作製された遺伝子組み替え植物は、セラニウムに対する耐性がより強く、セラニウムをメチルセレノシステイン(MSC)に転換した。動物実験によると、MSCは乳がんおよび大腸がんの発症率を低減させる。がん予防薬としてのMSCのヒト臨床治験は、現在NIHで行われている。遺伝子組み替え植物は、MSCを十分含んでいるため、少量の乾燥植物性物質を錠剤やカプセルにするだけで1日の服用量がまかなえる。

研究チームは、植物のセラニウムを遺伝子操作できることに満足しており、新しい化学予防サプリメントを開発できることを期待している。

Integrated BioPharma、2004年2月3日

天然痘ワクチン接種によって痘疹感染のリスクが低減

バイオテロの脅威が問題となっていることから、保健職員や緊急隊員へのワクチン接種が提言されたが、幼児、妊婦、免疫疾患もしくは皮膚疾患を持つ患者に対する天然痘ワクチンの副作用についての懸念が浮上している。しかし、2月15日号のClinical Infectious Diseases誌で発表された研究結果によると、接種後の救急絆や手指消毒手順に的確に従えば、天然痘ワクチン被接種者が知らぬ間に他人にウィルスを感染させるリスクが低減されることがわかった。

天然痘ワクチンを接種すると、上腕に傷口の開いた傷ができるため、生きたウィルスを使ったワクチンから他人に感染する可能性がある。幼児、湿疹もしくは免疫疾患を持つ人が感染した場合、天然痘ウィルスによって重篤な健康問題を引き起こしたり、死亡する危険性もある。そのため、重症患者への偶発的感染を防ぐため、保健職員はワクチン接種を受けるべきではないと決定した病院もある。

Infectious Diseases Society of America、2004年2月2日


新しいアルツハイマー研究コンソーシアムがエモリー大とハーバード大に初めての助成金を供与

新しい研究モデルシステムの開発を支援することによってアルツハイマー病対策に取り組む、新しい官民コンソーシアムであるアルツハイマー研究コンソーシアムが、エモリー大学とハーバード大学に初の助成金を供与した。

エモリー大学では、Anthony Chan博士が、“アルツハイマー病の遺伝子組み換えラットモデル”という研究のために助成金を受けた。ハーバード大学では、Howard Hughes Medical Instituteの研究員、Li-Huei Tsai博士の“p25/Cdk5キナーゼのための新しいハエ・マウスモデル”という研究に助成金が供与された。

同コンソーシアムは、この壊滅的なヒト疾患の特徴を模倣する新しい研究モデルの開発を促進することによって、アルツハイマー病の診断・治療法を改善することを目的としている。同コンソーシアムの助成金を利用して開発されたモデルは、学会、非営利組織、製薬業界およびバイオテクノロジー業界のアルツハイマー病研究者に平等に利用可能になる。

同コンソーシアムの設立メンバーには、アルツハイマー協会、Institute for the Study of Aging、Pfizer社などが含まれる。

Alzheimer Research Consortium、2004年2月3日

EntreMed社が2つの癌治療薬をあきらめる

バイオテクノロジー株式バブル時代の騰落の代名詞ともいえるRockville拠点のEntreMed社は、がん治療薬のangiostatinとendostatinの開発を中止することに決定した。この決定によって、同社の薬剤パイプラインは限られたものになる。Angiostatinとendostatinは、商用化の最有力候補として知られていた。現在ヒト臨床治験が行われている同社の薬剤は、がん治療薬Panzemのみとなった。

同社は、がん治療薬の開発権を、ヒューストン拠点の民間企業Alchemgen Therapeutics社とボストン拠点のChildren’s Medical Center社に委譲する。そのかわりとして、EntreMed社は金額未公開の現金と、両治療薬の将来の売り上げの一部を受け取ることになる。EntreMed社は、Children’s Medical Center社の米国と欧州での売り上げの20%分とAlchemgen社のアジアでの売り上げの一部を獲得する。

これら薬剤を手放すのは、EntreMed社の厳しいコスト削減によって同社を転回しようとする取り組みの一環である。倒産が騒がれた2002年以降、同社は人員の60%を解雇し、研究開発費も半分以上も削減した。同社はangiostatinとendostatinの新しいテストを昨年中止し、開発権を他社に許可するオプションを考慮すると述べた。2003年9月30日に終了した第3四半期では、純損失額は1,180万ドルから460万ドルへと61%も低減した。

Washington Post、2004年2月5日

Digene社はがんテストの販売に楽観的な見方

前四半期において子宮頚がんテストが力強い売り上げを見せたDigene社は、スイスの巨大製薬企業Hoffmann-La Roche社との競争にも立ち向かうと発表した。 子宮頚がんを引き起こすウィルスに対する連邦規制局承認済みのテストを販売するGaithersburg拠点の同社の株式は、Roche社が1月下旬に米国で競合テストの販売を開始してから急落している。

昨年12月31日に終了した四半期では、米国での成長は最大であったが、Digene社の 子宮頚がんテストの売り上げは1,300万ドル以上へと37%増だった。同社のテストは従来のパップテストと、がんの原因であるヒトパピローマウィルス(HPV)の遺伝子テストを統合したものである。

Digene社は5年前、結果が明白でない可能性もあるパップテストの二次検査としてこのテストを発売した。2002年、食品医薬品局(FDA)は30歳以上の女性のための主要診断テストとしてこのテストを承認したことから、同社の市場は劇的に拡張した。

Digene社は、第1四半期にDNA with Papと称して新しい主要診断テストを発売した。Roche社のHPVテストはFDA承認を受けていないが、2007年までに米国市場で販売できるように承認を獲得することも可能である。HPVテストの欧州版は、今年後半にも販売が開始される予定で、Digene社のDNA with Papと直接競争する可能性も高い。

Washington Post、2004年2月4日

Gates財団が結核ワクチンテストに資金援助

Bill and Melinda Gates財団は、結核に対するワクチンの幅広い新しいテストを開発するため、Bethesdaにある財団に8,290万ドルを援助した。これは、貧困な諸国で毎年160万人もの死者をだす結核に対処するための最も意欲的なステップである。

Area Global TB Vaccine財団に供与されたこの助成金によって、ワクチンの製造とヒト臨床治験が迅速化され、これらワクチンが最終的に承認されれば数十カ国にとって朗報となる。

Areas財団はGates財団からシード資金としてすでに2,500万ドルを供与されており、今回の助成金によって研究をさらに迅速に行うことができると述べている。新しいワクチンの予備テストが来週ミズーリ州とノースキャロライナ州で行われる予定である。また、南アフリカ共和国にできる工場も完成間近で、正式なヒト臨床治験のための大量のワクチンを製造できるようになる。

Areas財団は、世界でも最も重篤な疾病に対するワクチンや予防策を開発するため、Gates財団とニューヨークのRockefeller財団がここ数年にわたって資金援助をしてきたワシントン近辺にある組織のひとつである。Microsoft社創立者のBill Gates氏とその妻は世界でも最も裕福な夫婦であるが、世界最大のGates財団を250億ドルかけて創立するために資産の多くを使い、貧困諸国で長年の課題となっている健康問題に取り組むことを最優先している。

Washington Post、2004年2月13日

Chiron社がインフルエンザワクチンによって成長を展開

英国CambridgeのPowderJect Pharmaceuticals社を買収したことによって、Chiron社は昨年、全米で第2のインフルエンザワクチン製造企業となった。この買収契約によって、2003年のChiron社の収益は2億4,500万ドルも増加し、全米で3,840万投与を販売しただけでなく、インフルエンザワクチンの全在庫を売りつくした。

連邦政府が全米で年間1億5,000万投与のワクチン接種を目標にしていることから、世界のインフルエンザワクチン市場は今後10年間で2倍の26億ドル市場に成長するとChiron社は予測している。この需要に見合うためには、同社は現在鶏卵を使っているワクチンの製造を増強する必要がある。同社によると、ワクチンの売り上げは2008年までに13億ドルに達する見込みで、これは同社の血液検査機器やバイオテクノロジー薬剤の売り上げ予想を上回っている。

LA Times、2004年2月2日

Sumitomo America社がライフサイエンス・ベンチャー企業のOxford Finance社を買収

数々のゲノミクス企業に出資したOxford Finance社が、Sumitomo America社に買収されることが決定した。

バージニア州Alexandria拠点の民間企業であるOxford社は、US Genomics社、Structural Genomix社、Cellular Genomics社などのライフサイエンス・ツール企業に出資し、現在活動中の50件の企業に投資してきた。

この取り引きが最終的に締結された場合、Sumitomo America社はOxford社のすべての資産を、業務に関連した債務および5,100万ドルとで買収することになる。Sumitomo社は、この取り引きによってOxford社の資産が今後3年間で3倍に急増し、 顧客やベンチャー資本家に日本のライフサイエンス業界へのアクセスを提供し、顧客数や製品ラインを拡張することができると考えている。

GenomeWeb、2004年1月30日


Cambridge Healthtech Institute: BioMEMS&NANOtechnology World

日付: 2004年8月16-17日

場所: Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=522020

Bio-IT World Conference + Expo

日付: 2004年3月30-4月1日

場所: Boston, MA

参照: http://www.bioitworldexpo.com/boston03/V40/index.cvn

Bio-Terrorism Countermeasures: Requirements and Funding

日付: 2004年3月9-10日

場所: Cafritz Conference Center, Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=513820

Strategic Research Institute: 2nd International Immune-Medicated Diseases

日付: 2004年3月8-9日

場所: Inner Harbor Marriott Baltimore, Maryland

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=537420

Cambridge Healthtech Institute: Transmissible Spongiform Encephalopathies

日付: 2004年2月23-24日

場所: Washington, D.C.

参照: http://www.biospace.com/calendar/detail.cfm?CID=509520


トップページへ / バイオ・インフォのトップへ