2018年 調査レポート

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■2018年10月11日
米国の量子情報科学に関する戦略

ホワイトハウスの科学技術政策局 (OSTP) 及び国家技術科学会議 (NSTC)  科学委員会の量子情報科学小委員会 (Subcommittee on Quantum Information Science=SCQIS) が2018年9月24日、国内の量子情報科学 (Quantum Information Science=QIS) 研究開発促進を協議するQISホワイトハウスサミットを開催しました。政府高官、技術専門家、大学指導者、研究者、産業界の代表者ら100名余が参加した同サミットでは、「サイエンスファースト」量子戦略の策定、量子に精通する労働力の確保、QIS技術コミュニティとの協働が討議されました。

同サミットに合わせ、エネルギー省 (DOE) 及び 全米科学財団 (NSF) が各々、QIS研究開発プロジェクトへの資金提供を発表したほか、SCQISが 『国家量子情報科学戦略の展望 (National Strategic Overview for Quantum Information Science)』 と題する報告書を発表しました。同報告書では、QISが米国経済及び国家安全保障に及ぼし得る影響の考察、QIS研究開発に伴う課題の指摘、米国が目指すべきQIS政策目標及び提言を概説しています。同報告書の概要をとりまとめ、調査レポートとしてアップロードいたしました。

■2018年09月25日
国立標準規格技術局、「マニュファクチャリングUSA年次報告:2017年度版」を発表

NISTの先端製造国家プログラム局 (Advanced Manufacturing National Program Office =AMNPO) が2018年8月10日、マニュファクチャリングUSAの2017年度業績報告を発表しました。オバマ前政権により開始された同プログラムは、製造技術開発に係る産学官連携の取組(コストシェア型)であり、NISTがとりまとめています。全14件のうち、8件が国防省が主担当で、中核拠点はオハイオ、ミシガン、イリノイ、ニューヨーク、ペンシルバニア等、北東部に重点がおかれています。内容については、3Dプリンティング、ワイドハンドギャップ半導体、デジタル製造、繊維・織物技術、バイオ医薬品、ロボット等多岐に亘り、参加者は約1,300機関(うち中小企業が約550)に拡大しました。特徴として、共同研究・開発のみならず、産学官間のネットワーキング、中小企業支援、職業訓練・人材育成、地域経済振興にも力を入れており、特に2016年から2017年にかけて、中小企業の参加件数が大幅に増加しています。今回代表例として、立ち上げから3-4年経過し具体的な成果が出始めている、いずれも国防省が主担当のDMDII(デジタル製造)とNextFlex(フレキシブル電子基板)の実績をまとめ、調査レポートとしてアップデートいたしました。

■ 2018年08月23日
環境保護庁、「クリーン発電計画」に代わる新規制 「Affordable Clean Energy」を提案

環境保護庁 (EPA) は8月21日、既存石炭火力発電装置 (electric utility generating unit =EGU) から放出されるCO2削減を目的とする新規制「既存発電装置から放出される温室効果ガス排出に対するガイドライン;排出ガイドライン実施規制改正;NSR計画改正 (Emission Guidelines for Greenhouse Gas Emissions from Existing Electric Utility Generating Units; Revisions to Emission Guideline Implementing Regulations; Revisions to New Source Review Program)」(別称、「Affordable Clean Energy (ACE)」 )を発表しました。

既存石炭火力EGUの温室効果ガス (GHG) 排出削減については、オバマ前政権が2015年8月3日に「クリーン発電計画 (Clean Power Plan =CPP)」の最終規制を発表していましたが、トランプ大統領が2017年3月28日にCPP見直し指示を含む大統領令第13873号を発令し、2017年10月16日にはEPAがCPPの撤回を提案。今回、CPPに代わる新規制としてACEが発表されるに至りました。

EPAはACEの中で、①既存発電装置 (electric utility generating unit =EGU) 向けの排出削減ベストシステム (Best Systems of Emission Reduction =BSER) を発熱率改善 (Heat Rate Improvement =HRI) に基づいて再定義する排出ガイドライン、②州政府プランの策定・提出・実施に関するガイドライン、③EPAと州政府に対する排出ガイドライン実施の新規制、④新規発生源審査 (New Source Review =NSR) 計画の改正、の3つを提案しております。ACEの概要をまとめ、調査レポートとしてアップロードいたしました。

■ 2018年08月16日
NERCが発表した『2018年夏季信頼度評価』の概要

北米電力信頼度協議会 (North American Electric Reliability Corporation =NERC) は2018年6月、2018年6月から9月までの夏季4カ月間の推定ピーク需要への対応に十分な発電量及び送電量があるか否かを調査した報告書 『2018年夏季信頼度評価 (2018 Summer Reliability Assessment)』 を発表しました。本報告書は、①ERCOT (Electric Reliability Council of Texas) を除き、NERCの評価地域は2018年夏季の基準供給予備率 (reference reserve margin) を満たす十分な発電資源を確保していること、②ERCOTでは予測供給予備率 (anticipated reserve margin) が基準供給予備率を約3%下回り、ピーク需要期にはアンシラリーサービス他の運用ツールの活用が必要であること、③MISO (Midcontinent ISO) の今夏の予備力は十分と予想される一方で、デマンドレスポンス等を活用する頻度が増大する可能性があること、等を主要な調査結果として報告しております。『2018年夏季信頼度評価』の概要をまとめ、調査レポートとしてアップロードいたしました。

■ 2018年08月02日
トランプ政権、自動車等の燃費に関するCAFE基準に代わるSAFE基準を発表

環境保護庁(EPA)はトランプ政権下において、運輸省 国家道路交通安全局 (NHTSA) と共同で、自動車及び軽量トラック向けの新たなCAFE基準案作成及びカリフォルニア州等との調整を進めてきた中、8月2日に「2021-2026年型乗用車及び軽量トラック向けの安全かつ適切な費用負担(Affordable)の自動車燃費基準 (Safer Affordable Fuel-Efficient Vehicles Rule for Model Years 2021-2026 Passenger Cars and Light Trucks:以下、「SAFE車両規定」)」案を正式に発表しました。主なポイントとして①2021年型から2026年型までの乗用車及び軽量トラックの平均燃費」を2020年水準で凍結、②カリフォルニア州独自の基準を作る権限を無効化、の2点があげられます。今後、パブリックコメントを経て、早ければ今冬に確定の見通しとなっておりますが、他方でカリフォルニア州等は本案撤回を求めて訴訟の構えをみせているようです。SAFE車両規定の概要をまとめ調査レポートしてアップロードいたしました。

■ 2018年07月23日
エネルギー情報局の報告書 『高圧直流送電の変動電力に対する影響評価』 の概要

エネルギー情報局 (Energy Information Administration =EIA) は2018年6月27日に、高圧直流 (high-voltage direct current =HVDC) 送電が、太陽光発電や風力発電といった変動電力 (non-dispatchable generation) を電力系統へ統合する際に発生する課題を軽減する役割を調査した報告書 『高圧直流送電の変動電力に対する影響評価 (Assessing HVDC Transmission for Impacts of Non-Dispatchable Generation)』 を発表しました。同報告書は主要な調査結果として、①変動電源には電力制御や需給不一致によるシステム安定性問題等の課題があること、②HVDC送電が、電力需要の高い地域への再生可能発電電力送電に柔軟性を提供すること、③電力損失が小さく、過負荷調整が可能なHVDC送電は、変電電力に伴う運用面課題に対応可能であること、④HVDCプロジェクトのコストは1マイルあたり1.17百万ドルから8.62百万ドルと推定されること、を報告しています。

ここでは、ICFが採用した調査方法、米国におけるHVDC導入状況、HVDC送電技術の特徴、及び、ICFが分析した3つのHVDC送電網プロジェクト・ケーススタディの調査結果をまとめ、調査レポートとしてアップロードいたしました。

■ 2018年06月18日
エネルギー情報局が発表した『米国蓄電池市場の動向』の概要

エネルギー省 (DOE) のエネルギー情報局(Energy Information Administration =EIA) は2018年5月に、米国の蓄電池増設動向、及び、蓄電池市場の現状を調査した 『米国蓄電池市場の動向 (U.S. Battery Storage Market Trends)』 と題する報告書を発表しました。2017年末時点で米国内で稼働していた大型蓄電池は、設備容量が708 MW、電力量が867 MWh。本報告書が分析している、① PJMとCAISO の2つの電力市場 (設備容量の57%、電力量の75%を占める)の比較、② 大型蓄電池の種類、用途、コスト及び規制・制度、③ 型蓄電池の地域別動向について概要をまとめ、調査レポートとしてアップロードいたしました。

■2018年05月16日
ホワイトハウス、人工知能に関するサミットを開催

ホワイトハウスは2018年5月10日、医療・食料生産・製造・運輸・エネルギーを始めとする広範な産業部門に変貌をもたらす人工知能の今後について検討するため、『米国産業のためのAI (Artificial Intelligence for American Industry)』 というサミットを開催しました。ホワイトハウスのシニアスタッフ、政府高官、学術機関の技術専門家、企業の研究所所長、及び、AI技術を導入している米国ビジネスリーダー等100名余が参加した同サミットの席で、主催者のMichael Kratsios OSTP局長代行は、AI開発で民間部門が最大限の自由を享受できるよう、自由市場の原則に則り、政府不干渉方針をとる旨を明らかにしたほか、連邦政府全体のAI研究開発優先事項についてホワイトハウスに勧告を行うAI特別委員会を新設することを発表しました。『米国産業のためのAI』 サミット及びAI特別委員会の概要をまとめ、調査レポートとしてアップロードしました。

■2018年05月04日
NIST、連邦技術の移転促進に係る情報提供依頼を発表

米国連邦政府による連邦研究所・大学・その他研究機関への研究開発 (R&D) 投資は年間約1,500億ドルにおよび、こうして開発された技術の民間市場への移転を推進する「連邦技術移転の改善」 は、トランプ政権が2018年3月20日に発表した 『大統領の行政管理アジェンダ』において、省庁間優先事項 (Cross Agency Priority =CAP) の3大目標の一つとなっています。 こうした中、NISTは同アジェンダに基づく取組の一環として、連邦支援技術の移転の現状、民間部門が共同研究他のメカニズムを介した連邦支援R&Dへのアクセス状況、及び、知的所有権等に関して、利害関係者からの情報を求める情報提供依頼 (Request For Information)を発表する予定です。今回発表されたRFIの概要を調査レポートとしてアップロードいたしました。

■2018年02月12日
トランプ政権の2019年度予算案の概要

トランプ政権は2018年2月12日、総額4兆4,070億ドルの2019年度予算教書を発表しました。このうち、約3兆1,020ドル(全体の約70%)がMedicare(老齢者医療保険)やMedicaid(低所得者医療扶助)、社会保障費や純利息といった義務的支出で、残りの1兆3、040億ドルが自由裁量予算となっています。トランプ政権は2019年度予算案で再度、国防強化、国境警備、及びインフラ整備に対する予算増を求める一方、2018年度予算教書と同様に、環境保護庁、全米科学財団、エネルギー省(国家核安全保障局予算を除くエネルギー関連プログラム)、国務省を始めとする非国防関連省庁の大幅予算削減も要求しています。トランプ大統領はまた、商務省の製造技術普及パートナーシップ計画(Manufacturing Extension Partnership)、エネルギー省のARPA-E、国務省と米国国際開発庁(USAID)の開発支援プログラム等の廃止、及び、エネルギー省の応用エネルギー計画、環境保護庁(EPA)の研究開発費やエネルギースター計画等の大幅削減を提案。これにより、約484億ドルの予算節減を見込んでいます。トランプ政権の2019年度予算案の概要を調査レポートとしてアップロードいたしました。

■2018年02月09日
『2018年超党派予算法』の概要(エネルギー関連条項)

共和党及び民主党の上院議員が超党派で作成した 『2018年超党派予算法案 (Bipartisan Budget Act of 2018)』は、2月9日に上院及び下院の本会議で可決されました。同法案は、①2018年度暫定歳出予算を2018年3月23日まで延長し、②2018年度及び2019年度の支出上限を3,000億ドル引き上げ、③2019年3月1日まで連邦債務上限を適切な金額で引き上げるという内容で、トランプ大統領は同日、同法案に署名しました。

同予算法には省庁別予算の記載はないものの、非国防関連歳出の優先事項として、インフラ基盤整備 (2018年度及び2019年度に各100億ドル)、国立衛生研究所 (NIH) の研究支援 (2018年度及び2019年度に各10億ドル) 等が挙げられています。また、2016年12月31日で期限切れとなったエネルギー関係の税額控除、及び、住宅ローン保険・高等教育経費等の個人向け税額控除の復元、延長も盛り込んでいます。ここでは、エネルギー関連条項の概要について調査レポートとしてアップロードいたしました。

■2018年01月30日
北米電力信頼度協議会(NERC)、『長期信頼度計画:2017年版』を発表

北米電力信頼度協議会(North America Electric Reliability Corporation: NERC)が2017年12月13日、北米の基幹電力系統に関する『長期信頼度評価:2017年版 (2017 Long-Term Reliability Assessment)』と題する報告書を発表しました。

北米の8つの地域信頼度協議会(Regional Entity)を21の評価地域(assessment area)に細分し、各評価地域の需要、DSM、分散型電源、供給予備率(Reserve Margin)等に関するデータを収集、分析したNERCは、①電力需要の伸びが減速する中で、従来型電源が減少し、風力・太陽光等の変動電が急増;②エネルギーミックスの変化で、系統連系の運用特性が変化;③天然ガス火力へ依存する地域の増加により、燃料安定確保の課題が浮上、していることを指摘し、規制当局及び業界関係者に対してERS(essential reliability services)を推進する政策及び技術を支援すべきであると提言しています。

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